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 *地獄少女 ◆MUMEIngoJ6
 
 
 
 
 
  ――――もう、ハーモニーなんてないんだよ。
 
 
 
 
 
  ◇ ◇ ◇
 
 
 
  一人の女性を突き飛ばしておきながら、ミレニアは表情を崩さずに階段を下りる。
  同じ方法で参加者を減らしていくつもりであったが、それはやめることにした。
  何せ塔の下には転落死体があるのだ。後々来るであろう相手も警戒していることだろう。
  だというのに、わざわざ頂上などという最も分かりやすい場所で留まるのは愚行である。
  ならば、階段の踊り場にて迎え撃つ。
  足音が響きを感じ取れば、階下からの接近ほど対応しやすいものはない。
  流儀の欠片もない策を狙いながら、ミレニアはあどけなさの残る表情を歪めた。
  自身が先陣を切りながらも、引き連れた三人の仲間へと冷静に指示を出していた勇者ロト。
  その面影は、もはやその衣服と黒髪くらいにしか残っていなかった。
 
 「…………さて」
 
  階段の半ばにある踊り場に、ミレニアは座り込んだ。
  携えた腹切りソードを振るい、殺害するのに十分な広さがあることを確認してある。
  続いて、ミレニアは殺害したダイナマのデイパックを開いた。
  自身の支給品は確認してあるが、こちらはまだ未確認である。
  仮に防具があるのならば、纏っておきたいところだ。
  そんな期待とともに一枚の説明書に目を通すと、何やら特殊金属製のアーマーとなるものがあるらしい。
  使用方法を読んでもよく分からないが、とりあえずとばかりにミレニアはその支給品を取り出した。
 
 「なっ!?」
 
  ザビーブレスというらしい腕輪を取り出した瞬間に、拳大の機械がミレニアへと襲い掛かる。
  ミレニアは状況を理解できていないながらも、咄嗟に回避行動を取っていた。
  火花のような羽音を鳴らしながら、ザビーゼクターという名の黄色い蜂型機械が宙で静止する。
  そのままミレニアを見据えること数刻。
  取り落とされたザビーブレスを回収すると、ザビーゼクターは旋回しながら壁を破壊して外へと飛び立っていった。
 
  多数を統べる勇者であった少女は、しかし多数を統べる蜂に認められることはなかった。
  完全なる調和を捨てて単独での生を目指す以上、ザビーゼクターは彼女を使い手とすることはない。
  逃走されたワケも理解できずに、ミレニアは再びデイパック内の確認を再開する。
  今度出てきたのは、銀のベルトとまたしても昆虫を模した小型機械。
  半身が緑色にもう半身が茶色をしたバッタ型――――その名を、ホッパーゼクター。
  その使い手は、かつて輝かしい光の下で多数を統べていた男。
  けれども現在では、闇の中で同じ闇を抱く弟としか行動しない男。
  ザビーゼクターとは異なり、ホッパーゼクターはミレニアの元から離れようとしない。
  なぜなら、彼女もまた瞳に闇を宿しているのだから。
  ホッパーゼクターに触れた瞬間に、ミレニアは目を見張った。
  いい顔になったな――そんなことを、誰かに言われたような気がした。
  ミレニアが我に返ると、ほんの少し触れただけであるはずのホッパーゼクターはすでに掌の上にいた。
  暫し唖然として、ミレニアは静かに目を細めた。
 
  こうして栄光の道から転落した男のゼクターは、同じく栄光の道から転落した少女の手に渡った。
 
 
 【一日目・午後/D-3 ナジミの塔 階段の踊り場】
 
 【ミレニア(女勇者)@DRAGON QUEST3】
 [状態]:健康
 [装備]:腹切りソード@METAL MAX RETURNS、夢見るルビー@DRAGON QUEST3、ホッパーゼクター&ゼクトバックル@仮面ライダーカブト
 [道具]:支給品一式×2、不明支給品0~2(ミレニアに支給された方は確認済み)
 [思考]
 基本:どんな手段を使ってでも生き残る。
 1:出来る限り参加者を減らす。
 2:ひとまず、待つ。
 [備考]
 ※参戦時期はロトになった後です。
 ※ホッパーゼクター@仮面ライダーカブトに、使用者として認められました。
 ※ザビーゼクター@仮面ライダーカブトが、ザビーブレスを抱えて飛び立ちました。
 
 
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