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皮膚科 2008年度


昨年度サイトより転載
皮膚科コアカリまとめ

問題004
解答4→3,4に変更

牧野先生に質問したところ、
大変答えにくそうにおっしゃいましたが、「まぁ、答えは2つだね」という返答をいただきました。
ちなみに、試験問題の回答数の指定はおそらく今年もないとのことです。
ですが、部分点は考慮する(部分点の割合はみんなの正答率に合わせて考えるらしい)とのことです。

【文責Sより】
問題5と重ね重ね申し訳ありませんでした…。
聞きに行ってくれたお二人、どうもありがとうございました。
3は急性滴状となっていましたが、おそらくは[急性滴状乾癬]のことだと思います。


問題005
解答4→2,4,5に変更

2007年問題4と同一問題です。間違えてしまってすみませんでした。

9月28日訂正
問題006
解答1,3,4→3,4に変更
コロイド液は24時間以内には入れません☆
熱傷の治療としては正しいのですが、初期治療といわれているので、1は×です。

ちなみに、同問の2007の問5も1,3,4→3,4に変更です☆
     類問の2006の問4は1,3,4→2,3,4に変更となります☆

追加説明:最初の24時間ではコロイド輸液は血管外へコロイドが漏出することでさらなる血漿喪失を招くため行なわず、乳酸加リンゲル液を輸液する。ただし3g/dl以下の著明な低タンパク血症ではこの限りでない。問題では、一般的な初期治療ということで、著名な低蛋白血症はないと考えてよいと思います。

→「88A91(QB2009 L-129)」によると、1は○でよさそうです。試験が終わってからの書き込みでごめんなさい。(9/29コメント)

  • P.266
【問題 008】
「Ⅰ型アレルギーの診断に必要な検査」
解答 4.5. → 5. ではないでしょうか。

4.針反応:ベーチェット病の診断に有用。
解説の「即時型アレルゲンを検出するための検査法」とは、スクラッチテストのことではないでしょうか。(参考:あたらしい皮膚科学 p.66-67)
  • ご指摘ありがとうございます。
解答4,5→5
へと変更します。
ご指摘の通り、過去問に記されているのはスクラッチテストのことです。
大変失礼致しました。

  • p.267
【問題011】
解答を、抗RNP抗体、抗Scl-70抗体、抗セントロメア抗体に変更します。
解説は2007年度問13と同様です。

  • p.268
【問題 016】
参考文献を訂正します。すみませんでした。
なお、選択肢がありませんが、単純型のDowling-Meara(ダウリング-ミーラ)型、Koebner(ケブネル)型、Weber-Cockayne(ウェーバー-コケイン)型の3つを選べば正解であったと予想されます。
【参考文献】今日の診療、ステップ皮膚p.178、皮膚科学(文光堂)p.321

  • p.269
【問題 017】
「出生前診断の適応となる重症型の先天性表皮水疱症の病型はどれか」
解答 1.2. → 1.2.5.

「国際的にも出生前診断が比較的多く施行されている遺伝性皮膚疾患としては表皮水疱症(とくに重症型のHerlitz接合部型、Hallopeau-Siemens劣性栄養障害型、幽門閉鎖症合併接合部型)と重症型魚鱗癬などがあげられる」
(あたらしい皮膚科学 p.511より)

問題文選択肢のe. 幽門閉鎖症-表皮水疱症症候群と同義だと思うのですが、いかがでしょうか。

☆ご指摘ありがとうございました。文責の副田です。
問題017
【解答】1.2.5
【解説】
あたらしい皮膚p.511に記載あり。劣性栄養障害型、Herlitz接合部型、幽門閉鎖症-表皮水疱症症候群の3型が出生前診断の適応となる。
【参考文献】あたらしい皮膚p.511
上記の様に訂正お願いします。ご指摘の通り同義で、解答を訂正しました。医中誌Webでも確認しましたが、清水宏先生の文章を始めとし、あたらしい皮膚p.511と同様の記載が多数ありました。

問題022
【解答】a,d,e→a,e(訂正後)
【追加解説】
日本語の意味を取り違えてました。以下にUp To Dateの要約を書きます。

vulvar cancerの18%が扁平上皮癌で、扁平上皮癌にはしばしばHPV16,18,33.の関与が認められる。鑑別疾患としては外陰部paget病があるが、切除病変でHPVに対する In situ hybridizationやRT-PCRを行っても検出されなかったという報告がいくつかある。しかし外陰部pagetの原因には何らかの環境因子(unknouwn virusなど)が関与していると考えられ、詳細は未だ不明である。

以上より外陰部pagetとHPVの関連性はまだ証明されていないと考えました。
したがって解答はa,eとなります。すみませんでした。
何かご不明な点がありましたら、またご指摘ください。(文責:田中あ)

【参考文献】
Up to date
「Vulvar cancer: Clinical manifestations, diagnosis, and pathology」

問題Ⅳ
【解答】落葉状天疱瘡
【解説】
IgG抗体の沈着、水疱の見られる自己免疫水疱症には①尋常性天疱瘡②落葉状天疱瘡③水疱性類天疱瘡④瘢痕性類天疱瘡⑤後天性表皮水疱症などがある。①は口腔内に疼痛を伴う難治性のびらん、潰瘍が認められないこと、③は掻痒感が見られないこと、④は口腔粘膜、眼粘膜に水疱が見られないことなどから考えにくい。⑤は機械的刺激により膝、肘に水泡が生じるので考えにくい。よって、②落葉状天疱瘡。

【参考文献】あたらしい皮膚科学
ご指摘ありがとうございました。
【文責】佐藤友美

皮膚科 2007年度


  • 国試問題、卒試同問のまとめ

問題 国試問題 QB2009ページ 卒試同問・類題 テーマ
2007[1] 99D39 V-7 2008[1] Langerhans細胞
2007[2] 86A26 V-13 2008[2], 2006[2] 皮膚掻痒
2007[3] 100G83 V-185 2008[3] 紅斑
2007[4] 97B50 V-33 2008[5], 2006[4] PUVA療法
2007[5] 88A92 L-129 2008[6], 2006[4] 熱傷の初期治療
2007[6] 93B90 V-25,F-97 2008[8], 2006[5] 薬物アレルギー試験
2007[7] 92B9 V-54 2008[7], 2006[6] 蕁麻疹
2007[8] - - アトピー性皮膚炎
2007[9] 100B10 V-132 2006[7] 肥満細胞腫
2007[10] 92B10 V-78 2008[10], 2006[8] 扁平苔癬
2007[11] 93B93 F-148 ベーチェット病
2007[12] 88B92 O-425 2008[12], 2006[10] 川崎病
2007[13] 90A-80 F-123 2008[11] レイノー現象
2007[15] 90E26 O-447 2008[15], 2006[13] アナフィラクトイド紫斑
2007[16] - - - 魚鱗癬・角化症
2007[17] - - 2006[17] 皮膚白斑
2007[20] 90B53 V-133 2006[16] 菌状息肉症
2007[21] - - 2008[21], 2006[17] 悪性黒色腫
2007[22] - - 2006[18] 伝染性単核球症
2007[24] 91A55 V-13 疼痛を伴う疾患
2007[Ⅱ] - - 2008[Ⅲ] 肉芽腫
2007[Ⅲ] - - 2006[23] 尋常性乾癬
2007[Ⅳ] - - - 先天性表皮水疱症
2007[Ⅴ] - - - 菌状息肉症
2008[4] - - - 病巣感染
2008[9] - - - 乾癬
2008[13] 88E46 F-82 ベーチェット病
2008[14] - - 2006[12] 膠原病など
2008[16] - - - ケラチン遺伝子変異
2008[17] - - - 出生前診断
2008[18] 91B8 V-20 - デルマドローム
2008[19] - - - 有棘細胞癌
2008[20] 88A57 I-324 - ばち指
2008[22] - - - HPV
2008[23] 93B8 V-46 2006[19] カポジ水痘様発疹
2008[24] - - - 口腔粘膜病変
2008[25] 86A20 H-192 - ガス壊疽
2008[Ⅱ] - - - ポルフィリン症
2008[Ⅳ] - - 2006[24] 天疱瘡など
2008[Ⅴ] - - - Ramsay-Hunt症候群
2008[Ⅵ] - - - 重症型薬疹
2006[1] 89A27 V-5 - 皮膚の生理
2006[9] - - - ベーチェット病
2006[20] - - - 有痛性紅斑
2006[21] - - - ニコルスキー現象
2006[22] - - - アトピー性皮膚炎


皮膚科 2006年度


皮膚科 2009年度臨床講義

  • 皮膚科臨床講義「水疱性疾患」(2009年4月6日)講義プリントの、練習問題およびその解答例です。


[皮膚科 臨床講義テスト]

<症例1>
  • 現症:日光で増悪する皮疹。
  • 病理:直接法・間接法ともに表皮細胞間にIgG沈着あり。
  • 免疫:抗核抗体+、RNP↑、抗体Dsg1抗体↑、CEA↑、CA19-9。

問題1 診断はどれか。
a. 落葉状天疱瘡
b. 水疱性類天疱瘡
c. ジューリング疱疹状皮膚炎
d. 後天性表皮水疱症

【解答】a.
【解説】
a. ○:抗Dsg1 IgG抗体(+)、抗Dsg3 IgG抗体(-)である(p.214)。表皮浅層での棘融解、水疱形成を生じる。SLEに合併する亜型(紅斑性天疱瘡)がある(p.216)。
b. ×:尋常性天疱瘡では、表皮下層(基底細胞直上)で棘融解を生じる。抗Dsg1 IgG抗体(+/-)、抗Dsg3 IgG抗体(+)である(p.212)。
c. ×:掻痒のきわめて強い慢性再発性の紅斑や小水疱を特徴とする。表皮下水疱、真皮乳頭部に沈着する顆粒状IgAが特徴(p.223)。
d. ×:膝、肘、掌蹠などにおいて、機械的刺激によってびらんや水疱を生じる。Ⅶ型コラーゲンに対する自己抗体が産生され、表皮下水疱を形成する(p.221)。
【参考文献】あたらしい皮膚科学

<症例2>
  • 現症:24歳女性、口腔内にびらん・潰瘍。大腿、背部にびらん・潰瘍。妊娠。
  • 病理:表皮基底膜上に水疱、棘融解性水疱。
  • 免疫:ELISA 抗Dsg1軽度上昇、抗Dsg3↑。

問題2 診断はどれか。
a. 落葉状天疱瘡
b. 水疱性類天疱瘡
c. 尋常性天疱瘡
d. 後天性表皮水疱症

【解答】c.
【解説】
a. ×:落葉状天疱瘡では抗Dsg3 IgG抗体(-)で、粘膜病変を生じない。
b. ×:高齢者に好発、全身に掻痒を伴う浮腫性紅斑と緊満性水疱を形成する。口腔内病変を伴わないことが多い。表皮下水疱を認める。
c. ○:Dsg1と3の両方の発現が阻害されると、基底層直上から生じる皮膚病変と粘膜病変がみられる(尋常性天疱瘡 粘膜皮膚型)(p.215)。
【参考文献】あたらしい皮膚科学

<症例3>
  • 現症:57歳女性。掻痒を伴う皮疹(緊満性水疱)あり。
  • 病理:表皮下水疱、細胞浸潤(好酸球か)。
  • 免疫:基底膜IgG+。

問題3 診断はどれか。
a. 落葉状天疱瘡
b. 水疱性類天疱瘡
c. ジューリング疱疹状皮膚炎
d. 後天性表皮水疱症

【解答】b.
【解説】
b. ○:水疱性類天疱瘡には、高齢者に好発、掻痒を伴う緊満性水疱、好酸球浸潤、基底膜部へのIgG沈着などの特徴がある。治療は、ステロイド内服、免疫抑制薬、DDSなど。(p.218)
【参考文献】あたらしい皮膚科学

問題4 蛍光抗体法で免疫グロブリンの沈着を認める部位はどれか。
a. 血管壁
b. 表皮細胞間
c. 表皮細胞核
d. 表皮基底膜部
e. 真皮乳頭部

【解答】d.

問題5 1M食塩水剥離正常皮膚を基質とした蛍光抗体間接法にて図のように真皮側に線状の蛍光所見が得られた。患者血清がこのような所見を示す自己免疫性水疱症はどれか。
a. 水疱性類天疱瘡
b. 落葉状天疱瘡
c. 妊娠性疱疹
d. 尋常性天疱瘡
e. 後天性表皮水疱症

【解答】e.
【解説】
1M食塩水処理皮膚を利用して、水疱性類天疱瘡と後天性表皮水疱症の鑑別が可能である。
a. ×:表皮側に抗体が付着する。
e. ○:真皮側に抗体が付着する。
【参考文献】あたらしい皮膚科学 p.219

<症例4>
  • 現症:49歳女性。手掌、足底、口腔に皮疹。
  • 病理:表皮下水疱、リンパ球+、好酸球-。
  • 免疫:IgG-、基底膜IgA+

問題6 診断はどれか。
a. 落葉状天疱瘡
b. 水疱性類天疱瘡
c. 線状IgA水疱症
d. 後天性表皮水疱症

【解答】c.
【解説】
c. ○:10歳未満または40歳以上に発症する。Duhring疱疹状皮膚炎と同様に、紅斑および緊満性水疱が全身に多発する。表皮下水疱、表皮基底膜に線状のIgA沈着がみられる。(p.224)。治療はDDSが有効。DDS無効の場合にはステロイド内服。
d. ×:表皮下水疱がみられる疾患だが、「好酸球浸潤、病変部基底膜にIgGの線状沈着」などの特徴があり、本症例とは異なる。(p.218)
【参考文献】あたらしい皮膚科学

問題7 ステロイドの全身投与以外でこの疾患に対し有効と思われる治療薬または治療法を1つ記せ。

【解答】レクチゾール DDS(ダプソン)またはアザニン(免疫抑制剤)

問題8 水疱症の主要抗原として正しいものはどれか。すべて記せ。
a. 皮膚粘膜型尋常性天疱瘡 desmoglein 1/3
b. 粘膜型尋常性天疱瘡 desmoglein 1
c. 落葉状天疱瘡 desmoglein 3
d. 水疱性類天疱瘡 BP180
e. 瘢痕性類天疱瘡 laminin5/BP180

【解答】a.d.e.
【解説】
a. ○:粘膜皮膚型の尋常性天疱瘡では、抗Dsg1 IgG抗体(+)、抗Dsg3 IgG抗体(+)である。(p.214)
b. ×:粘膜優位型の尋常性天疱瘡では、抗Dsg1 IgG抗体(-)、抗Dsg3 IgG抗体(+)である。(p.214)
c. ×:抗Dsg1 IgG抗体(+)、抗Dsg3 IgG抗体(-)である。(p.214)
d. ○:表皮基底膜のヘミデスモソーム構成蛋白のうち、BP180およびBP230に対する自己抗体が産生されることにより生じる。特にBP180蛋白のNC16aドメインに対する自己抗体が病因となる。(p.219)
e. ○:主に口腔、眼粘膜に水疱やびらんを生じ瘢痕を残す。BP180あるいはラミニン5に対する自己抗体が存在する。(p.221)
【参考文献】あたらしい皮膚科学



最終更新:2009年09月29日 11:51