『フライトチェックイン。FOX(フォックス)離陸せよ。風は南から9ノットだ』
「ラジャー。FOX、ランディングチェック。テイクオフ。」
垂れ下がった尾翼を上へ向け、アフターバーナーを全開にし、F-4は離陸した。

「99式を放つはめにならないように・・・」
一人の整備士はつぶやいた。99式とは、99式空対艦誘導弾のことで、日本の国産ミサイルである。

太平洋上空
『あぁ~。聞こえるか?今回の任務について説明する。』
「・・・うぅ・・・うひひ・・・おっと」
緊張してるのか、うれしいのか、わけが分からない状態で任務の説明が始まった。
『あぁ~。聞こえてるよなぁ、ZERO。さっきからなんなんだ。うひぃ、とか、うほっ、とか・・・。まじめにやれよ、おい。』
「あっ、すみません。いやぁ、ちょっとうれしいのかなんか・・・ねぇ・・・。」
『おい!』
「はいぃ!」
ついに現場の司令官に一喝され、前のHAD(ヘッドアップディスプレイ)をにらみつける。
『今回のミッションは、太平洋沖にて領海に侵入した、ロシアの揚陸艦に対する警告だ。』
(今回ってねぇ・・・)
初めての任務についた、安藤は思った。

太平洋某所
「成功です。無人艦の国籍偽装が。」
「こちらもです。だれも思わないでしょうねぇ。無人機なんて。」
「攻撃こそできないが・・・無線の音声付きだしな。」
太平洋に大きく突き出た埋立地が、そこにあった。ここまでしたのに、人手は、費用は、時間はどうなんだといいたいぐらいだ。
「さて作戦開始だ。」
<つづく>