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「モナァさ~ん!!聞いてくださいよぉ~。」
「ど、どうしたモナ?」



甘え口調で問うモララーにモナーはたじろぐ。



「弟者さんのことなんですけど~。」



その口調はやめて欲しモナ、と思いながらもモナーは聞くことにした。



「ああ、モララーが迎え入れた新入りさんモナ?」



そう、モララーはあの後、彼の願いを叶えることにしたのだ。
彼、弟者は兄を最後まで見守りたいと言っていた。



「そうです!!弟者さんのことです!!死神の儀式が終わった後『お疲れ様』って話しかけたら弟者さんなんていったと思いますか!!?」 



必死に訴えかけるモララー。



死神の儀式、それは死神になるための儀式のこと。
足を切り落とし、記憶を消す。そして死神の力を与え、コレで完了だ。
記憶はある程度必要な部分は残しておける。



「え?なんていったモナ?」



「『うせろ』って言われたんです!!」



ああ、それにショック受けたモナね…。





「どうして人に対してあんな事が言えるんでしょうか!!?モナーさん!!」





そっち…?
記憶が消えるから性格が変わるのは仕方のないこと…。



モナーも、しぃも、モララーも例外ではない。



「ねぇ、モララー。」



「どうしました?モナーさん。」



「モナ、モララーにモララーが死神になる前の話ってしたモナっけ?」



モララーは、こぶしを顎に当て、しばらく考えてからこう言った。



「いいえ。聞いてません。」



モナーはにっこり笑うと、じゃあ教えるモナね、と言った。




~~~~~~~~~~ 
今から約一年前



ここは、しぃ虐待スレッド…――



「ヤメナサイヨ。コノギャクサツチュウ!!」
一人のしぃが、ベビしぃを抱えて一人の男に叫んだ。
するとその男は母親のしぃを蹴飛ばす。
「ハニャ!!ワ、タシノベビチャンガ!!」
ころころとべビしぃが男のそばに転がる。
「お前らみたいな糞虫がいるかぎりやめねえよ。」
その男、「モララー」は傍に居たベビしぃの頭に足を乗せる。
「ハ、ニャ…。」
ベビしぃは母親に助けを求めるように声を上げる。
がモララーはそんなのはお構いなしに踏みつける力を少し上げる。
「ハニャ!!モララーサンダッコスルカラベビチャンヲユルシテ…。」
ベビの母親がモララーに泣きながらよってくる。
「ふーん。ダッコねぇ…。」
モララーの顔に笑みが浮かぶ。
「いいぜ。ダッコしてやるよ。」
「ハニャ!!ホント!!?」
モララーが来いよと言わんばかりに両腕を広げる。
母親しぃが腕に飛び込もうとし、ジャンプする。
しかしモララーの足の下にはベビしぃ…。
この状態でダッコ=体重が加われば…。




グシャッ!!




この通り潰れる。
「ベ、ベビチャン!!!?」
モララーは母親しぃをドカッと下ろすと、しぃ親子に背を向け歩き出す。
「お前のベビしぃは、お前が殺したんだ。っけいい気味だ。」



しぃは変わり果てた自分の子供をしばらく見つめる…。
そしてモララーへと視線を変えた目は誰が見てもわかるほど恨みがこもっていた。
足を地面にけりつけ、拳を強く握りモララーに飛び掛る。
「コ、コノギャクサツチュウ!!」




ッバン!!




しかし、しぃの拳はモララーの手によって止められた。
「この俺がお前のような糞虫にやられるとでも思ったか?」
このモララーの余裕な顔…。
それを見てしぃは一瞬笑い、っふと倒れた。
「…おかしいな、まだ何もやってないのに…。」



モララーはそのままこの場を立ち去った。
自分の子供の後を追っていったこのしぃの手には小さな針。
笑いながら死んでいったこのしぃに気づかないままモララーは我が家へと帰った行った。




「ただいま~。」
「おかえりモナ。」
帰宅したモララーをモナーは快く向か入れる。
ちなみにモナーとは同じ屋根の下で暮らしている。
それに同じ虐待・虐殺仲間だ。
「今日、処置した糞虫はどのくらいモナ?」
モララーは、はあとため息をつくとヘタっと座り込む。
「今日は、たったの42匹だからな…。」
処置した数までもを覚えているモララーをモナーはすごいと思った…。




遅いながらもモナーはモララーの異変に気がつく。
「どうしたモナ?顔色が悪いモナよ?」
モララーはぐったりと床に倒れこむ。
そしてとても辛そうだった。
「…くそ…、何故だ…目の…前が…ゆが…ん…で…やがる…。」
めまいの原因はモララー本人にも分からないらしい。



一方のモナーは無二の友の突然の危機にどうしていいか混乱していた。
「と、とにかく、もう喋るのはやめるモナ!え~と…今助けを呼んでくるモナ!!」
モナーはそう言うと助けを呼ぶために家を飛び出していった。
「……馬鹿が…。」
モララーは最後の言葉をそっとつぶやくと目を閉じた…。



自分はもう生きられない。



モララーはそう悟った。




最後に殺ったあのアフォしぃ…。
笑ってた理由がやっと分かった。



自分の命と引き換えに、糞虫たちを救ったんだ。



くそ、相手のほうが一枚上手だったか…。



モララーは一人自分の家の中で息を引き取った…。





…―ウフフ…。



お前は…、あのときの糞虫…。



ってあれ!?俺死んだんじゃ…ないの?



―フフフ…。



な、何笑ってやがるんだ!!



―だってぇ…、貴方本当の馬鹿みたいなんだもの。



は?




「さあ、仕事しなくっちゃ。
ごめんね。私は死神。貴方の魂の行き先を決める死神よ。」
「し…に神?……はぁぁ!!!?」
突然のモララーの大声にしぃは耳を塞ぐ。
「あんたは私ほど馬鹿じゃないんだから、静かになさい!!」
以前と感じがかなり変わってしまった、アフォしぃをモララーは呆然と見つめる。



糞虫の笑みとは違う笑みを浮かべるしぃにモララーは問う。
「お前、俺を恨んでないのか…?」
「どうして?」
「いや…どうしてって…。」



どうしてって俺はお前の子供を…。




モララーは自分の中に初めて芽生えた「情」という芽に戸惑っていた。
いつものモララーならすぐに摘み取っていたであろう。
けれど、彼は摘み取らずに水を与えた。
もう、以前のようなモララーではないということかもしれない。



「私は貴方のことは恨んでなんかないわよ。」
「っえ?何で…。」
フフっと笑うとしぃは、少し潤んだ目で言った。




「だって私、前世の記憶なんてないもの…。」



この言葉を聞いた瞬間、モララーの中で何かが音を立てて崩れ去っていった…―。



~~~~~~~~~~



「ってな話モナよ…ってあれ?」
モナーの隣には、すやすやと寝息をたてているモララーがいた。
「…ふふ。ほんと、死神って不思議モナよね…。」



前世で虐殺を平気でやっていた香具師は、今では子供のように無邪気に…。



前世では虐められてて、弱かった香具師は、今ではしっかり者で頼れる存在に…。



前世ではとても思いやりがあって、家族思いだった香具師は、今では孤独を望む、冷静沈着な香具師に…。



そして、



前世ではある男の大親友のふりをして影から殺そうとしていた香具師は、今では影でそいつをひっそりと見守っている…。




天界には 時間 と言うものが存在しない…。
だから、年を取る速さは、そいつの心によるんだ。



鬱々しいことばかり考えていると、年を取る速さは早くなる。
でも、逆に明るいこととか楽しいことばかり考えてると年を取るのは遅くなる。



死神でいられるのは100歳まで。
現世でたとえる、60歳くらいだ。





でも、皮肉なことに、『本物の死神』が誕生した。



「来たか。」



そいつは、善悪問わずに人を狩って行く死神。



「呼ばれんでも来てやったで。」



モララーとしぃがお前を見たら、どう思うかな…。



このモナでさえも深い傷を負ったっていうのに。



「今日は、あんたの魂もらっていくで…。」



そいつは皮肉めいた笑みで笑うと、手に持っていた大きな鎌を振りおろした…―。



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