日本の印象

浅草寺にはコウノトリが巣をつくり、トキも普通に見られた。
隅田川には白魚が泳ぎ、世界でもっとも美しい都市といわれていた。

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DATE:2003/10/23 13:24


74 名前:こんなの見つけました[] 投稿日:03/08/29 15:00 ID:UuJfFZ40

そういや幕末に日本に来た西洋人の多くがカルチャーショックを受けたんだってね。
今まで植民地にしてきたところは明らかに未開で見下すことができた。
支那についても、宮殿などを見ると潜在力は侮りがたいと思ったらしいが
民衆の暮らしなどを見るとやはり野蛮だ、と思ったようだ。

でも、日本だけは違った。

日本を野蛮と見下すことができなかった、っていうんだよね。
自分たちの文明とは全く違うけども、自分たちの文明と並ぶほどに
洗練されていると認めざるを得なかったらしい。
明治新政府は江戸時代を自己正当化のために暗黒史観で塗り固めることに熱心だったが、
明治維新からの発展が江戸時代の遺産によっていることを一番わかっていたのが
そのころ日本に来ていた西洋人だったと言う話。
日本の都市が清潔なことでも驚いたらしい。
あと、庶民に至るまで花を愛する文化も驚きだったようだ
清潔でなければ江戸レベルの巨大都市は建設不可能。
衛生条件が極悪だった西洋では上下水道が整備されるまではあんな巨大都市は建設不可能だった。
200年間鎖国して、平和に政権を維持した例というのは徳川政権だけらしい。
また長期の鎖国で生活レベルを向上させた例も、他国にはないとか。
「われわれヨーロッパ人は、互いの間で賢くうつるが、
日本人に比べるとはなはだ野蛮であると思う。
私は毎日日本人から教えられることを告白しなれればならない。
私は世界の中で、これほど天から才能を与えられた国民はないと思う
「京都は、ヨーロッパならローマにあたるが、
科学、見識、文明はローマよりはるかに高尚である。
信仰さえ別にすれば、我々は日本人よりもあきらかに劣っている。」
             16世紀日本を訪れた宣教師 ニエッキ・オルガンティーノ

75 名前:こんなの見つけました[] 投稿日:03/08/29 15:01 ID:UuJfFZ40

日本人は何よりも名誉を重んじ、彼らの大多数は貧しいが、
貧困は貴族にとっても武士にとっても平民にとっても、
決して恥ずかしいことでも、不名誉なことでもない。
彼らは「正直さ」のほうを選ぶ。
未信心者のなかで、日本人より優れている民族はいないと思われる。
                   宣教師  フランシスコ・ザビエル
                   
                   
77 名前:こんなの見つけました[] 投稿日:03/08/29 15:05 ID:UuJfFZ40

聞きかじった話なので正確な事例ではないだろうけど、
幕末に開国を迫られた幕府が、ハリスあたりと交渉を続けているうちに
「そういう国運に関わることは、ミカドにも相談してみないとならないので……」
と言ってしまったそうな。
アメリカ側は「タイクーンより上にまだミカドという存在がいるのか」と驚いたらしい。
当然、将軍が日本の最高位だと思っていたから。

                   *

なんでも、General(タイクーン)に謁見した時、呆れていいのか驚いていいのか、
はたまた嘘を付かれてるのではないのかと疑心暗鬼になった話ってのがありましたね。
普通武力の最高権力者なんだから、もっと豪華に金糸銀糸で着飾って
建物もそこかしこに宝石を埋め込んだ絢爛たるものを予想してたら、
柱は彩色すらなく素っ気ないし、着ている服は刺繍が無いどころか
染めてもいない白いキモノ。
「これが征服者の頂点なのか・・・」
で、なんと言う心映えの高貴な民族なのだろう、だの
質素倹約をトップが垂範している立派な国だの・・・・

おまえら、白木を維持する労働力の膨大さや、
一本取りの柱のコストや、練り絹がいかに高価なものか、
知ってますか、心の中で「そっと叫んだ」奴も少なからずいたろうなぁ、と。

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27 名前:日出づる処の名無し[] 投稿日:04/02/01 06:13 ID:wj9XhLKo
>>26
・『逝きし世の面影』(葦書房)幕末明治を見た外国人の記録集
 「江戸は美しい庭園の街で庶民に至るまで花や木を愛好している」
 「おびただしい野鳥がおり、しかもまったく人を恐れない」
 「町中に野犬がいるがそれは町で飼われている犬で、まるまると肥え道の真ん中にねそべっている」
 「銭湯は混浴で、外国人が通ると娘が裸のまま見物に飛び出してくる」

・『ヒュースケン日本日記』(岩波文庫)
 「おお、神よ、この幸福な情景がいまや終りを迎えようとしており、
 西洋の人々が彼らの重大な悪徳をもちこもうとしているように思われてならない」
 ヒュースケンはオランダ人通訳。後に攘夷派の薩摩藩士に襲われ殺された。南麻布・光林寺に墓がある。

・『日本その日その日』(平凡社・東洋文庫)アメリカ人動物学者モース
 「日本は子供天国だ。親が子をしかる所も手をあげる所も見たことがない」
 モースは東大教授も務めた。大森貝塚の発見者でもある。

・『長崎海軍伝習所の日々』(平凡社・東洋文庫)カッテンディーケ
 「日本の下層階級は大きな個人的自由を享有し権利は驚くばかり尊重せられている」
 カッテンディーケは幕府の海軍伝習所教官だったオランダ海軍軍人。

・『大君の都』(岩波文庫)オールコック(初代イギリス公使)
 「西洋諸国の誇るいっさいの自由と文明をもってしても、
 同じくらい長年月にわたってこの幸せを確保することはできなかった」

・『日本滞在記』(岩波文庫)ハリス(初代アメリカ総領事)
 「彼らは皆よく肥え身なりも良く幸福そうである。一見したところ富者も貧者も居ない」

・『エルギン卿遣日使節録』(雄松堂出版)
 「空がいつも真っ青なこの国の、絵のような美しい色鮮やかな描写。幸福な島国」

・『一外交官の見た明治維新』(岩波文庫) アーネスト・サトウ
最終更新:2007年03月18日 01:07