闇口兵器

「いいですよねぇ、魔眼。あなたも移植してみませんか?それとも…頂けますか?」

 『闇口兵器(やみぐち へいき)』 020202
種族:人間
年齢:30前後
性別:男
外見:黒いコートを羽織った黒髪オールバック そして厚いサングラス。
   スーツの上に白衣、白衣の上にコートという謎の厚着マン。どうしてそんなに重ねるんだ。
性格:優しく丁寧な口調。普通に会話可能。雑事に詳しく、世界に明るい。
   ただし一部の、生体兵器関連の話になるととても熱く語ってくれる生体兵器キチ。
   コーヒー党。ミナリア大好き(魔眼欲しい的な意味)。

闇口:闇口機関のボス。八門に比べるとまだ倫理観がある方。生体兵器の開発技術者。
   もっとも、ベースユニットについては一歩劣り、彼が得意とするのは武装作成である。
   いわゆる“黒コート”を生体兵器に接続することで超上の力を簡単に付与するというもの。
   自身の羽織っている黒コートは彼専用。ただし彼は最低限の手術をした人間である。

魔眼:培養魔眼というとんでもないシロモノを生み出した元凶。
   八門裂々の“本性”についてる魔眼も一部これであったりする。
   衝撃波を放ったり爆発させたりする。射程が短いのが弱点(10Tdほど)。
   コートの中に大量に潜んでおり、死角が無い。またグローブにも存在する。
   さらに本人の赤い眼もまた魔眼であり、これは10Tdよりも遠くに届く。
   つまり本体の視界であれば長距離狙撃もできる。とても便利である。

経歴:ミュラー=クルーズはメリー=ホスピタルを創った。
   ミュラーは1人で創り上げたわけではない。その仲間の1人、闇口兵器。
   当時の組織はミュラー以外、戦線時に死亡したと思われていた。
   実際には闇口機関を立ち上げ、理想の生体兵器作成のため暗躍していたのだ。

交友:八門終(二人あわせるとボンカレー卿ぐらいの倫理観になれる)

  ※※注意※※

ここから先はただの与太話であり、世界設定の公的なものではありません。
いわばセントラタイムズの個人枠のようなもの。与太話でしかないのです。
何か書いてないと気がすまない、Dというやつの砂場。此処には砂の絵がある。
しかし採用するも不採用するもそれは受け手次第…ふふ、あなたはどうしますか。












闇口兵器の出張解説コーナー


  第1回『“星の歪み”と“抑止力”』
+ ...
「どうも、闇口兵器です。今回は“星の歪み”“神/亜神”、そして“抑止力”について話そうと思います。
 星の歪みは過去の事例、神については現在の事例でありますが、これらは密接な関わりがあります。
 いえ、あらねばならない。この2つを結びつけることにより、予測可能な事柄が多いのですから。
 …こら、ミズナシ。まだ3行ですよ。寝るのをやめなさい。ここから長いんですからねぇ…」

+ ...
+ ...
 “星の歪み”
「いわゆる禁忌能力、矛盾能力の行使によって引き起こされる大惨事ですねぇ。
 特に時間関連の力が使われた場合、とにかく時空が歪んでよくないことが起きる。
 かつては歪神なる<果てからきたもの>が現れ、“帳尻を合わせた”とか。
 歪ませた分何か悪いことが起きる。故に世界管理者の柳のみが時空制御をしていた…。
 …というのは推測でありますがね。以下、これまで観測された“星の歪み”です」

 『歪曲種』
今まで現れた全ての矛盾、齟齬、禁忌で崩れる世界を修正する力のしわ寄せによって生まれた異形の生物。
肥大した闘争本能と純生物を越える生命力を保持する。“闘争”という点において特化した彼らに目的は無い。
ただ全てを薙ぎ払い、打ち壊し、終末へと加速させるのみであった。現在解決済の事象。

 『第二次抗魔戦争後・Kの消失』
歪みの蓄積によって世界運行そのものが危ぶまれた時期がある。そこで起きた“K”事変である。
大規模な闘争が再発生したが、最終的には“神の世代交代”によって世界の運行を安定させるものであった。
実際には柳慶一郎ことKを消失。そして、この期を境に禁忌能力系が行使されることが少なくなった。
世界律を破壊しない力、世界の法則に乗っ取った力である第十属性が多く行使されたのもこの前後に集中する。

+ ...
「ようするに“星への負荷”は必ずどこかでツケがくるということ。誰が犠牲になるかは、さてねぇ。
 ところで<守護>…ないし<加護>ですが、記録によるとかつてはヴァース全域に存在したとのことです。
 しかしながら現在はレイラインのようなものが確認されており、<守護>の強弱が地域により存在します。
 都市というのは、この<守護>の強い部分に建造されている。特にセントラル、喫茶店EBはその中心。
 …が、つまり星の創世時よりは<守護>は弱まってる。間違い無いでしょう。興味深いですねぇ?」

 『守護』
ヴァース創世時、うっかり未熟な魔法使い、神の柳さんは<守護>を最強レベルに設定した。
日本人的にラブ&ピース。…そしたら誰も食糧にならず生物がうっかり全滅、謎の植物惑星が出来たとさ。
その後、<守護>の出力は調整され、全域がいい感じになった…はずであった。
力というのは偏るらしく、偏った場所に都市が出来て、死なないから戦闘が娯楽になった。
かつ、都市外では<守護>が弱まったことでむしろ生態系が正常化したという。これには柳さんも苦笑い。
詳しくは過去のページ 守護 もあるのでそちらも参照。

 『守護とレイライン』
霊脈とか龍脈。ヴァースにもある、守護が集中している場所のこと。
多くの都市はこのレイライン上に存在する。また都市と都市の街道にも存在する。
つまり人の住む場所、人の活動する場所は<守護>が強い。怪我しにくいのである。
例外としてミストグローブとかいう超危険密林があり、<守護>を帯びてる魔獣を捕食する魔獣が多くいる。
生命力が強いはずの相手すら食い殺す獣。ミストグローブ人はさらに狩猟してそれを食べる。怖い。

 『守護と魔力』
<守護>は魔力による効果であることは間違いなく、Hot(heal over time)である。
肉体損傷時に徐々に回復効果がかかる魔法が、強化解除不能の状態でかかっているようなもの。
魔力耐性のある生物はこの効果が低まるが、強制発動するコレを完全に止めるのは難しい。
あまり止める意味も無いが。そんな<守護>を貫通できる物質もまた存在している。

 『抗魔金属』
柳慶一郎にとって最大の想定外物質。天使も悪魔も滅びればいいのに。
抗魔金属は異界から落ちてきたものであり、かつては“銀の砂浜”に散乱していた。
現在は採り尽くされ、砂に混じったものぐらいしか無い。新たに降り注ぐ可能性はある。
非常に加工が難しい重い金属。これを加工した武器で殴ると<守護>を貫通し殺傷する。
天使も悪魔もこれを使い、<守護>が強かった時代に大戦争を行った。第一次抗魔戦争である。

 『守護の弱化と』
大規模な戦線時に人死にが出るのは“星の歪み”と無関係ではない。
“星の歪み”の解消手段の1つして、レイライン上の魔力が回されている可能性などが考えられる。
歪みが<守護>の強弱になんらか関わっている可能性を否定する要素は無いのである。
そして解消しきれない時…その歪みは“歪曲種”や世界への致命的なダメージとなる。

+ ...
「さて、禁忌能力・矛盾能力の定義ですが、実はKの消失後は緩くなっているものがあります。
 それは<守護>によらない再生効果、法則干渉、概念干渉、事象干渉…時間を除く世界への干渉です。
 案外、これらは負荷になりにくいようで個人単位であれば使用して何か起きることは無いかと。
 相変わらず時間関係は危険度が高いですがねぇ。むしろ以前より危険度は増したと考えられます。
 なぜなら、時間管理運行者の柳慶一郎は不在とのこと。つまり“誰も止められない”わけですよ」

 『再生効果と時間操作』
いわゆる自己再生系は以前は禁忌能力の1つだったが、神の世代交代で性質が変化したらしく問題は薄れた。
かわりに時間に特化しない管理者が現在、運行代理しているため…時間関係の能力は危険度が非常に高い。
また、再生効果の問題が薄れたせいか地獄人がめっちゃハッスルしてる問題など別系統の悩みの種はある。

 『概念干渉/事象干渉』
星間法則、つまり重力干渉など。また“かくあるべき”とする概念干渉、事象干渉。
これらはかつては矛盾能力の分類であったが、現状個人レベルの武装としては問題なく運用できている。
都市部で運用して問題ないが、これは逆に強力な襲撃者が濫用してくる可能性もある。一長一短。
あくまで個対個のサイズの行使に限った話であり…都市規模の概念干渉は“歪み”発生の危険性がある。

「干渉系についてはまた別の機会にでも話させてもらいますかねぇ…。
 さて今後の“星の歪み”の可能性としては、やはり亜神の存在でしょう。
 厳密な“神”を柳慶一郎その人であるとするならば、現在存在するのは亜種神格に他なりません。
 何故亜神といえるのかは、すぐ説明しますので神々の購読者も怒らず聞いてくださいねぇ」

+ ...
 “神とは/亜神とは”
「ようするに、力持ちし者です。神とは。そういうものです。では戦闘者と何が違うのか?
 それは外部に“力の供給源”を持つことです。1人で完結する戦闘者とは決定的に違う点です。
 すなわちそれは信仰と呼ばれるものであり、かつ自身に向けられるその想いを受け取れる者。
 それこそが神です。ただ、柳慶一郎にその力は無かったといいます。彼は創造主=神であるだけです。
 信仰の蒐集力は無い存在が、神と定義される。つまり、ヴァースでは信仰で力を得る者は亜神といえる。
 実際の神々に言ったら怒られそうではありますが、何、罰当たりには慣れておりますとも」

 『戦闘者と神の決定的違い』
先の通り、ようは信仰エネルギーを受け取れるのが神。受け取れないのが戦闘者といえる。
一般的に見てよくわからない“力”である信仰をエネルギーに動けるのが神という種族だろう。
逆に、信仰無き神は戦闘者と変わりない。信仰消失による意味消失の危険性があるだけ弱点があるといえる。

+ ...
「ただしここでさらに例外的存在を1つあげねばなりません。それは“星の神”の存在です。
 おおよそ柳慶一郎が神たる信仰を得られなかったがために発生した、いわば“真神”ですねぇ。
 まあまあその、柳慶一郎という神は世界運行が“ヘタ”だったということはいくつかの資料から明らかです。
 それでもこの世界が存続しているのは、その“真神”…忘れ去られし星の神のおかげですかね。
 光や闇、炎や水といった、確かに信仰…畏怖を集められるものはありますが、星の神はまさに別格です。
 同じジャンルではなく、間違いなく固有の種族として扱うべき存在。いずれ、解明したいものです」

 『真神/星の神』
地母神シン・ヴァースのことである。闇口兵器もその名は知らない。誰も、知るはずがない。神を除いて。
闇口兵器は「柳が信仰を得られなかったために発生した」というが、実際のところ真偽は不明。
ただ、現実的な事実として、世界運行を委任された存在は確かに発生していた。世界装置として。

+ ...
「さて、亜神やらといったものは降臨します。降神といってもいい。昨今のものであります。
 この際、直接その力で顕現する者と、ヨリシロを用いる者にわかれます。前者は本人といってもいい。
 後者は身体を間借りしているため、強力な力を持っていても物理的な存在があります。
 いわば神に侵食された存在です。どういう理由があれ、事実としてね…でも、それがいい。
 神の力に浸された存在は、神の力を持つ。その血肉はほぼ、神のものといってもいいんですよ。
 私はね、生体兵器の研究者です。が、造れないものがある。それが神の血肉です。
 無論、神性を帯びさせることぐらいはできる。だがそれそのものは造れない。創れるのは、神本人だけです。
 先の、直接その力で顕現した者は肉体概念が希薄であり、その血肉は偽り。死ねば消失してしまう。
 確実に神の力を採取できるのは、ヨリシロを用いる者。ここ、重要ですからね?メモしましょう。
 …おっと、すみませんねぇ、熱く語ってしまいました。最後に付け加えるとしたら神の不死性ですね。
 信仰による意味消失が弱点とするなら、環境による意味獲得も“彼ら”の強みです。以上としましょう」

 『存在維持』
光があれば光の神が。闇があれば闇の神が。炎があれば炎神が…といった、普遍的事実による存在維持。
属性は世界レベルでの消失はまずありえないため、信仰以外にこの“環境”による存在維持は軽視できない。
もっとも、海の神が仮に居れば、それが内陸に来た場合に存在強度を維持できるかといえば疑問である。
神々には信仰と共に己の領分がある。そこに居る限りは存在も大きいし、離れれば小さくなるものだ。

+ ...
「“星の歪み”は蓄積されて吐き出されるものでありますが、速効性のある制裁があります。
 それが“抑止力”などと呼ばれる現象です。歪んだり、歪ませたりした直後にすぐに降り注ぐ災厄です。
 こちらは異世界への吹き飛ぶ、存在が消失する、大きく力を損なうといったわかりやすく直接的なもの。
 観測事例は少ないものの、この“抑止力”…このあと説明しますが、ある意味“星の歪み”より危険です」

 『星の歪みと抑止力』
神と神の戦いは星を歪める。また、神の力の行使はその特性に関わらず星を歪めていく。
それは大小あれど、戦闘者では無い彼らの影響力は到底無視できるものではなく、大きな干渉を生む。
究極的にはカウンターシステムとしての“星の神”も存在するが、彼らにのみ適用される制約がある。
それは抑止力とも呼ばれるもの。いわば神へのペナルティー。世界からの制裁である。
この他、禁忌能力・矛盾能力が瞬間的に危険レベルで行使された時、抑止力は発生している。

 『抑止力によると思われる消失事例』
A:アークライト=ハイニール。“歪み”の精算をその場で受け、存在消失(意味消失)した事例の一つ。
 なお、実際に“歪み”を発生させた側にはその制裁は無く、あくまで消えたのは受けた側である。
B:サヤマ=ソウスケ。時間系能力の発現後、時空異常の発生により戦闘者が飲まれ異界へ吹き飛んだ事例。
 時空異常を“精算”するために穴が空いたと思われる。なお、時空異常を起こした側はそのまま戦闘続行。
 その後しばらくは空間系能力に動作不良が発生した。探せばこのタイプの事例は多く出てくる可能性が高い。
C:炎神ベリサマ。神性同士の激突は彼女に抑止力を発生させた。相手は闇神クラミツの召喚(?)獣。
 大きくその力を減衰させられたという。なお、ペットの飼い主にペナルティーは、無い。

「数少ない事例ながら、抑止力が半自動的に行使されるシステムであることが伺えますねぇ…。
 誰が悪い、誰が使ったか関係なく、とにかくその場で精算しようとする。とても危険で、面白い。
 そして何名か、このシステムの仕組みを理解している節もあります。いやですねぇ怖い怖い…。
 まったく、禁忌やら矛盾やら神やらは相手にしたくないものです。皆様も気をつけましょうねぇ」

+ ...
「さて、ここまでが世界のお話。知ったから何が出来るようになる…ということでも無いでしょう。
 しかし襲撃者などが使ってくる能力に対して、“起こるかもしれない災厄”に備えることはできます。
 特に時間関係の能力や、歴史矛盾を引き起こしてくる相手はろくなことになりません。注意しましょうねぇ。
 …ほらミズナシ。起きなさい。貴女も交戦可能性があるのだから頭に入れておきなさい。では最初から…」

   まとめ
●禁忌能力系は歪みを発生させる。歪みは2種類の方法で解消される。
●許容範囲を超えない歪みの溜まりを精算しきれず、爆発するのが“星の歪み”関係。
●歪みが瞬間的に許容範囲を超えたために起こるのが“抑止力”関係。

  第2回『“九大属性論と第十属性”』
+ ...
「はい、闇口兵器です。今回は属性関係に触れます。ミズナシには逃げられました。
 最も今更属性について話すようなことは無い気もしますが、そこはそれ、第十属性のためです。
 魔法的特質の他、氣についてもちょっと触れていきましょう。それではスタートですよ」

+ ...
+ ...
 “魔法について”
「そもそも、物理的なことを言ってしまえば分子運動で炎も冷気も操作できるわけです。
 では魔法は何故魔法か。魔法とは最初から概念・事象干渉能力の一種です。此処を忘れてしまうとこんがらがります。
 何も無いところに水を生み出す。そこにあるはずの空気を消し去る。これを干渉能力と言わず、何になるか。
 何になるかというと、魔法です。この干渉能力の大きなポイントは、使い手がとてもとても多いことです。
 魔法とは汎用的概念干渉として、誰もが大抵持つ魔力を、誰でも使えるよう系統化させた奇跡なのです。
 故に、多くの者はこれを概念能力ではなく、魔法と呼びます。私もそれでいいと思いますよ。
 炎属性は熱いもの、氷属性は冷たいもの…と言った形でふんわり考えていきましょう」

 『物理現象と魔法効果』
先述の通り、炎も冷気も結局同じものを高めるか静めるかしているだけに過ぎない。
しかし、“炎属性”はそこにある化学的エネルギーの熱量を無視し炎上させることができる。
“氷属性”はそこにある水分や質量的余裕を無視し、氷を発生させたり凍結させることができる。
これは概念・事象干渉に他ならないと闇口は語る。実際どうなのか?闇口の言うことは正しいのか…。
なお、過去に作られたページである 魔法魔力もある。参考までに。

+ ...
「実際、概念耐性や事象耐性を持つ者であろうと、炎の魔法で焼け、風の魔法で裂かれるでしょう。
 これはあくまで、魔法として発生しているものが物理現象であるからだと思われます。
 概念そのものをぶつけているのではなく、リアリティのある現象としてたたきつけているのです。
 一方で非実体に対しても一定以上の効果を生むのが魔法です。これは魔力が伴ったための現象です。
 つまり、物理的世界面と魔力的世界面…アストラルサイドの両方に作用しているのです。
 光属性や闇属性などは特にその側面が強い。“光球”や“闇弾”はただの物理衝撃波に留まらない。
 勿論、そうした物理衝撃に特化した使い方もあるでしょうが…精神に作用することもありますよねぇ」

 『物質的世界面と魔力的世界面』
いわゆる物理世界に対して、魔力の世界。または、概念的世界面。
炎による物理的延焼と同時に、“炎に触れれば焼ける”という概念的延焼を生じさせている。
これにより非実体のゴースト的な存在にも魔法は効くとするのが闇口の説である。与太話。

+ ...
 “魔人能力について”
「無属性は特殊な干渉系能力の溜まり場ですので、他の八属性ですねぇ。
 最も語ることは多く無く、魔力による概念現象か、それとも魔人能力による概念現象かの違いだけです。
 魔人は、炎の魔人ならば熱ダメージ軽減・無効はよく聞きます。明らかに概念防御ですよねぇこれは。
 なので魔力を燃料に概念操作しているか、それとも本人がそういう能力かといった違いだけと私はみます」

 『魔人の耐性』
氷の魔人に凍結は効かないが氷弾はあたれば痛い。地の魔人に岩弾をぶつけると普通に効いたりする。
魔人が防いでいるのは概念的なところ(魔力的世界面)だけで、物理的な部分は通ってしまうのだろう。

+ ...
 “氣について”
「魔法が概念能力だというのがご納得頂けない?ふふ、まあ諸説ありますからねぇ…私はそうだと思うだけです。
 さて此処で一気に話題転換、氣についてです。魔力が精神的なものなら、こちらは生命的なものでしょう。
 私は魔法は少しは使えるものの、氣については門外漢。ですがかつての同僚に氣のエキスパートがいました。
 なので、全く知らないというわけではないのです。軽く触れておきましょうねぇ」

 『氣を生み出す』
生命エネルギー的な何か。チャクラ。それが氣。呼吸から生成する者も居れば、気合いれると出てくる者もいる。
魔法が一定の学術的鍛錬を必要するのに対して、氣の修得についても体術的鍛錬が要ることが多々ある。
もっとも、先天的に無意識に氣を生み出せるような天才も世にはいるようだが…。

+ ...
「氣は段階によって4段階にわかれます。剛氣、放氣、錬氣、具氣ですね。
 剛氣は、練り上げた氣を外に出さず身体に流して使用する強化能力。
 放氣は、練り上げた氣を外に出して相手の身体を撃ったり、物理的衝撃を生じさせる能力。
 錬氣は、外に出した氣を圧縮し固体化して使う。あ、流体の錬氣という珍しいものもあるようですよ。
 そして具氣は、その氣の性質を変化させ炎や雷といったものにかえてしまう。
 魔力に出来るのだから氣でも出来るといえばそんな気になりますが…魔法は体系化された習得法があります。
 魔法は大豆から醤油を作るものです。具氣がやってるのは、大豆からマヨネーズを作るようなものです。
 明らかに4段階目だけ難易度が違うんですよ。それとも氣使いにとっては普通のことなのですかねぇ…」

 『剛/放/錬/具』
剛氣の強化は身体だけでなく感覚強化もある。戦闘者によってはこちらがメインであることが多い。
放氣は魔力や氣を帯びない物質を貫通する性質がある。このためいわゆる“ガー不”攻撃となる。
錬氣は武器生成である。氣で出来た武具は硬く、そして相手の氣を通さず、自身の氣をよく伝達する。
具氣は事象生成である。体系化された魔法ではなく、独力でそれを可能にする。難易度が一気に上がる。
確かに何でもできるが、魔法は“よく知らなくても炎が出る”のに対し、こちらは意図的に再現を行う。
故に全く知らないものは具氣にできないし、逆に原理さえ理解しているのなら氣の容量の許す限り創れる。
詳しくは過去のページ  もあるのでそちらも参照。

+ ...
 “第十属性”
「さて、無属性の話はしていませんが、あとで少し触れますので、ええ。
 第十属性とは昔は無かった…というよりは存在に気づかれていなかった属性のことです。
 よって10個目の属性ではなく、10個目から先の属性です。つまり複数存在します。
 また、魔法属性ではなく、概念干渉でもありません。ではいったい何が第十属性なのか。
 それは…“その属性が力あること”です。わかりませんね。詳しく説明しましょう」

 『10個目の属性』
炎、水、氷、地、雷、風、光、闇、無、そして10個目。
“第十”とは、既存九属性に対しての十であるため、同じ十番目がいくつあっても関係ないのである。

+ ...
「かつて観測された第十属性の1つに“愛”があります。これだけ聞くと、全人類使えそうですね。
 ところが実際にこれを使えたのは“聖皇剣”という武器精霊だけです。何故でしょうねぇ?
 これは、第十属性には“前提が存在する”と私は見ています。例えば“聖皇剣”の場合ですが…
 かの剣は闘気という異界の純エネルギーをもっていました。氣に近く、恐らく剛氣放氣に限定されたものです。
 つまり、その純エネルギー効果が変質した結果、第十属性になった、と。私はそうみています。
 異界者出身、固有能力持ちほど第十属性の使い手が多いことを根拠にあげさせていただきましょう」

 『第十属性“愛”』
エネルギー攻撃を元に目覚めた虹色の波動。より強いエネルギー攻撃、というだけではない。
“恋路を邪魔する限り攻撃は防げず、避けれず、必滅する”という猛烈に危ない特性が潜むのである。
ただのレア属性というだけでなく、例外なく何らかの不思議効果が紛れているのだ。

+ ...
「ただ、観測範囲に1人…蒼菖蒲壱葦という“人間”がいます。ええ、貴族の彼ですね。
 私の説では前提能力が必要なのですが、彼の場合そうしたものは見当たりません。
 彼が例外なのか、それとも秘められた才能から拾い上げた、先天的な力なのか…そこはわかりません。
 そして此処で面白いのが、彼の属性と彼の性格です。ええ、ご存知ですか?蒼菖蒲の一族と、その当主。
 …恐らく、いや確実に『第十属性は本人の性質と結びつく』。此処がいい。とても、いいところです!
 彼がいなければ気づけなかった、もう一つの前提です。発現する属性には本人と同性質が要るはずなのです!
 そうそう、先ほどの“聖皇剣”ですが…失恋後には“愛”の第十属性を失ったようです。真実味がありますね?」

 『第十属性と本人の関係性』
ほぼ100%、使用者の意思と連動するような属性が発現していることから信憑性が高い。
また発現した第十属性の影響を使用者本人が受けている可能性も否定できない。能力の逆流である。

+ ...
「ええ、此処で思い出してもらいましょう。前提能力があれば第十属性になりうる。
 そして本人の性質を色濃くする。此処で、私は一つの可能性に行き当たっているのです。
 確かに万人は“愛”をもたない、しかし例えば…無属性魔人能力で“愛”のような能力があれば?
 そう、鍛錬やキッカケさえあれば、第十属性に覚醒するのではないかと!そう考えています!
 生体兵器も同じくです。固有のエネルギー能力を与え、育てれば目覚める可能性があると!
 これは素晴らしいことではありませんかね!?第十属性は世界に影響しにくい優しくクリーンな力!
 それでいて圧倒的出力を誇る。これを覚醒させることを含めた生産ラインが整えば、どうでしょう!?」

 『第十属性への覚醒』
果たして人工的に可能なのか?それはわからないが、冒涜的実験であることは確実である。
また、“愛”や“月”といったまだ前向きな発現ならいいが、これがマイナス意思からの発現ならば?
仮に“死”などの属性を発現させてしまった者は、いったいどうなってしまうのか?
第十属性はただの能力強化に留まらず、九属性以下を抑える効果を共通して備えている。
それ故に第十の属性。能力に振り回されるようなことがあれば、使用者の命も危ないだろう…。
+ ...
「…ふむ、理解されませんか。確かに第十属性の覚醒とは奇跡にほかならない。
 それを人工的に行うのは冒涜的。ですが、そういうのは慣れています。ふふ、諦めませんよ。
 どうですか、無属性魔人の皆さん。己の能力を信じて、覚醒を目指してみては。ふふ、ではこのへんで…」

   まとめ
●第十属性はクリーンで優しいパワー。本人の性質と結びつき、覚醒または消失する。
 基本的に奇跡の部類。唐突に目覚めることはあんまり無い。
●八属性以下から第十属性になるかは覚醒サンプルが居ないため不明。
●九属性たる無属性は目覚める素養を持つが、実際に覚醒した者は確認されていない(はず)。

  第3回『“ヴァース”と“異界”』
+ ...
「はいはいどうも、闇口兵器です。第3回目は私の大好きなミナリアについてです。。
 おっと、趣味に走りすぎてはいけませんねぇ。此処では衛星世界全般を話しますよぉ。
 ミズナシ?はて、そこの縛り上げられた芋虫のことでしょうか?では始めましょう。
 …ああ、すみませんが今回は、知ってる人にはなーんだって内容です。あしからずですね」
+ ...
+ ...
 “太陽”
「ええ、空の上のお日様ですね。あれは世界外を周回する人工世界です。
 そもそもヴァースは複合世界。いわゆる“宇宙空間”のようなファンタジーはありません。
 世界境界面を出れば、次元流体構造物がみっしりしている亜空間ですからねぇ。
 そんな中で“太陽”と呼ばれる世界は、日照のために創られたヴァース専用のものです」

 『太陽』
おおよそ主大陸の南方を通る軌道で周回する。どこかの世界をモデルにしているらしく、高度が変化する。
しかし高度の変化だけでは四季を再現しきれないため、時期により放射する熱量が変化する。
ヤナギの居た世界、特に“ニホン”を再現するためにがんばったらしく、大陸の中央ぐらいだとほぼ同等となる。
…が、しかし大陸の一部、特にツァラド、サンガルなどが異常気象なのはこの妙な再現によるものである。
四季再現を行えなかった地域はあおりを受け、極端な気候になったとするのが一節にある。

+ ...
 “月”
「いわゆる月です。ええ。月ですね。ヤナギの居た世界の衛星であることは多くの資料で判明しています。
 が、ヤナギが造った衛星はこれ一つなんですよ。不自然ですよね。一つの世界に対してなら複数の衛星世界。
 そうしたものがあって当然なのに、何故これ1つなのか。それはヤナギのいた“ニホン”にかかわります。
 なんと、“ニホン”という世界には衛星がこれ一つで、しかも形を変えるんだとか。不思議なものです」

 『月』
太陽、地球、月の位置関係によりその満ち欠けが生じるが、ヴァースは天動説の世界である。
なのに満ち欠けする。というかこの月、太陽の光を反射しているわけでは、無い。自照なのである。
どうしても地球と同じ環境を再現したかったヤナギ苦肉の策。魔法で出来ているせいか非常に呪術効力が高い。
月の満ち欠けによって凶暴化する獣とかいたら間違いなく魔力にアテられているのだ。
なお、太陽より少し遅く移動しているため、場合によっては自然な形で日食が起こる。
逆に自照しているため月食は無いのか?…位置関係によって起こるらしい。ヤナギさんの地味な努力だ。

+ ...
 “天界”
「太陽と月しかなかったところに現れた第三衛星世界、それが天界、白翼の住む場所です。
 つまり天使は現地住民でなく、移民です。しかも招かれざる。あの種族はどこでもそうらしいです。
 適当な異世界を見つけると、そこに“天界”を創造し上位存在として居座り力を溜める。
 それが彼らの在り方です。が、今回は相手が悪かった。相手は神ではなく魔法使いだったのです」

 『天界』
天使(白翼)の世界。天使は別世界へと勢力を伸ばし続ける、侵略型種族である。
上位存在としての君臨、現地信仰の取り巻きとして勢力を伸ばす、または原住民を滅ぼして居座る。
ろくでもない次元の旅人筆頭、それが天使である。相手の世界の外に“天界”を創り拠点にする。
ヴァースを回っている“天界”もそうした侵略拠点の1つであったのだが…?夜ならば白い星が見える。

+ ...
 “冥界”
「そして第四衛星世界、冥界です。黒翼こと悪魔の住む世界です。天使がいると悪魔も来ます。仲良しですねぇ。
 上位存在…魔王といった存在として君臨することもあれば、影に潜みひっそり畏怖を得るようなこともあります。
 どちらにせよ、適当な異世界を見つけると“冥界”を創造して居付く性質は天使とかわりません。
 ただ、ヴァースでは魔王にはなれず、かといって影にもなれず、一種族であることを余儀なくされます」

 『冥界』
悪魔(黒翼)の世界。悪魔は別世界へと勢力を伸ばし続ける、侵略型種族である。
上位存在としての君臨、恐怖存在の取り巻きとして勢力を伸ばす、または原住民を滅ぼして居座る。
ろくでもない次元の旅人筆頭、それが悪魔である。相手の世界の外に“冥界”を創り拠点にする。
ヴァースを回っている“冥界”もそうした侵略拠点の1つであったのだが…?昼ならば黒い星が見える。

+ ...
「まあ皆様ご存知の通り、勝手にヴァースで殴り合い始めましたが、お互いに死なないこと死なないこと。
 ところが抗魔金属武器が広がりさあ大変、血で血痕を染め直す戦いが始まり、数少なかったヴァース人も犠牲に。
 激昂したヤナギが完全なる時間停止により殲滅したのは有名な話ですねぇ。こうして大人しくなりましたとさ」

 『第一次抗魔戦争』
あまりにお互いに死なない天使・悪魔が目をつけた異界物質、抗魔金属。
これによりお互いに死人が出て戦争らしくなった…が、<守護>を無視されたヤナギさん激おこぷんぷん丸。
文字通り殲滅戦が始まり、白黒双方の陣営に致命的ダメージが及び、戦争は強制終了した。

+ ...
「おや、いつのまにか歴史講義に?まあ、その二つの衛星は今も残っています。
 とはいえ、現代の天使、現代の悪魔はもう、私のように資料でしか抗魔戦争を知らないのでは?
 ヴァースの天使も悪魔も、人との間にハーフが生まれたりなどヴァースに融和しています。
 あの白き星、黒き星は形骸化した天使と悪魔の存在の形なのでしょう。ちょっとセンチメンタルですかねぇ」

 『形骸化した衛星』
一応、それぞれに天界、冥界としての機能は残っているようで都市も存在している。
たまに功名心にかられた天界出や冥界出の襲撃者が現れるぐらいで、すっかりヴァースに溶け込んだといえる。
行き来は可能だがヴァース人が歓迎されるかといえば、微妙なところではある。

 『天使の特性』
光属性ビームが撃てる。本気出すとちょっと“神性”を得る。姿が変わるやつもいる。
基本的に飛行できるが、羽ばたかなくても飛べる。ハーフだと滑空ぐらいのことはできる。
そう、人間とハーフしやすい種族であり、天使の要素を持つキャラクターは多いのではないだろうか。

 『悪魔の特性』
闇属性ビームが撃てる。本気モードである“本性”という強化形態がある。基本姿が変化する。
基本的に飛行できるが、羽ばたかなくても飛べる。ハーフだと滑空ぐらいのことはできる。
そう、人間とハーフしやすい種族であり、悪魔の要素を持つキャラクターは多いのではないだろうか。

+ ...
 “ミナリア”
「やれやれ、つまらないことに随分時間を使いました。ではミナリアです。
 ですが、ミナリアの前に異世界について話さねばなりませんねぇ。前提としてヴァースは閉鎖世界です。
 一度引きこまれたらなかなか外に出れない世界。が、そもそも外からやってくる者が少ない。
 そんな中、“崩壊した次元”であるミナリアからの移住者、漂流者が多いんですよねぇ!ふふふ…」

 『ミナリア次元』
ヴァースの近くにはいくつか次元があるというが、そのうちの一つとして登場したミナリア。
ほぼ例外なく、干渉系の“魔眼”能力を、ヴァース規格にあわせて魔人として持ち合わせている。
既に滅びているらしく、その世界出身者が喫茶店に現れることがよくあるという。

+ ...
「一般的なミナリア人は黒眼ですが、能力者であるミナリア人は特有の色彩を眼に宿します。
 彼らは『悪魔』に乗っ取られる可能性と引き換えに、その絶大な力を行使することができるといいます。
 なにせ魔眼です。私も魔眼使いでありますが、せいぜい爆破させたり動きを止めるのがせいぜいです。
 ところが彼らは視たモノの存在を否定し、肯定し、問いかけ、惑わせ、ついには意味消失させる。
 場合によっては視界のみならず認知範囲内へ効果を現すようです。是非ほしい。…おっと、おっと」

 『魔眼能力』
現存するミナリアの情報から、魔眼そのものに『悪魔』特質がある可能性が高いとされる。
実際どうなのかは不明。眼を抜かれたタルコスが仮死状態である、というのが現在観測できること。

「『悪魔』の力を引き出したミナリア人は強力ですが、ヴァースには魔眼特防の特性持ちなどもいます。
 彼らの力は絶対では無い。…と思うでしょう?それは“乗っ取られていない状態”だからと推測されます。
 本当の力を引き出せば、軽く矛盾能力。そして禁忌能力。…さらには星間性の異質能力に発展する可能性すらあります。
 わかりやすくいうと、新しい法則が創られるんですよ。世界単位に。私、思うんですよね。
 ミナリア次元が滅びたのは、暴走した『悪魔』の誰かの仕業ではないかと。そして、こうも考えます。
 いずれその、滅びの『悪魔』がヴァースに来るのではないかと。いえいえ、これは私の妄想でしかない。
 ですが、次元というのは簡単には滅びようがない。ええ、この妄想が現実になれば私はとても嬉しいですねぇ」

+ ...
 “ディギー”
「残念ながらミナリアは今回は此処までです。ええ、とてもとても残念ですが。
 最後にディギー世界についてです。とはいえディギー世界出身者は少ないので軽くですねぇ。
 というかこの話題、どこかの新聞のインタビューで答えた覚えがあるのであんまりしたくないです。
 ディギー出身者は“体内電流”という独自の器官概念を持つこと、雷属性はまず効かないこと。
 それぐらいを覚えておけばよいでしょう。いわば雷属性の魔人みたいなものですからねぇ…。
 数少ない情報としてはヴァースよりは機械文明、いえネットワーク文化が発達しているとか…。
 ギガ・ヘルツ氏のランファーのような浮遊バイクも一般的とか。ちょっと興味はありますねぇ」

 『ディギー』
異世界ディギー。練成術の世界。魔力の代わりに電力でなんでもやってのける世界。
まさしく練成が得意であるが、このあたりはセントラタイムズをみてこよう。

+ ...
 “異世界移動”
「さて、そろそろ〆ていきましょう。異世界、色々ありましたね。ですが此処からです。
 今後異世界からの人材、物資の流入の可能性は否定できません。新たな世界の発見の可能性もあります。
 また、閉鎖世界とはいえ、一部の強力な戦闘者は外へ出れるようです。本当に一部でしょうが…
 重要なのはそこではなく、新たなる異世界からの戦闘者に対する対策速度です、わかりますかね?
 ミナリアがもし、好戦的な侵略種族であった場合、おおよそ為す術なく大陸の半分は奪われるでしょう。
 確かに星の歪みや抑止力といったものはありますが、干渉系能力はそれらに比較的優しいものです。
 歪みの反動が襲い来る頃には、既に手遅れといった可能性すら…いいですか、ヴァースは閉鎖世界。
 ですが、侵略しようと思えば侵略できる世界です。それを忘れることなきように…
 …ん?ああ、勿論その侵略者を捕らたら、面白いことになると思ってますとも!それではこのへんで!」

 まとめ
●ヴァースには衛星世界として太陽、月、天界、冥界がある
●ミナリアやディギーといった世界以外からも、旅人は増える可能性がある
●そして、異界侵略者の可能性も…?今後の展開を待て!

  第4回『“種族”と“特性”』
+ ...
「またもや闇口兵器です。今回は今更ですが、種族のおさらいといきましょう。
 近年の研究で新たな力の発現が確認された種族もいますしね。では…
 …ミズナシ… ミズナシ? …これは、ただの黒い布と案山子…!欺かれましたね…」

+ ...
+ ...
 “人間”
「人とは何でしょうねぇ…哲学的です。宗教的な話では、神が創った生物ではない。
 幻想的な話では、無から生まれたわけでもない。学術的な話では、猿から進化したものでもない。
 …おや、初耳ですか?人間という種は、猿から進化したと言われているのですよ。
 ところがヴァースの歴史を読み解くと、いきなり人類史が始まるんですよ。面白いですねぇ。
 この人類、ヤナギの世界の人間ばかりかと思えば、移住してきた異世界人もいるようです。
 我々の先祖がどこの世界の、誰の血から始まったものかはもう、わかりませんねぇ。
 …ああ、余談になりますがシーナのあたりは“ニホン”の血が濃いらしいとは聞きます、ね」

 『人間』
これは地味な話になるがヴァース一般人でさえその強度は一般人類の4倍近い。頑丈である。
今回は種族的な話に特化するため、使える能力などについては割愛していく。投擲が出来るとか。
“ヴァース人”というのは歴史的に見ると実は最初期に存在せず、混血の進んだ中期あたりに出現する。
今の人間の戦闘者の大半はこのヴァース人だろう。最も異世界人はこれに限らない。

+ ...
 “魔人”
「私はね、この人間、“ヴァース人”の混血具合こそが魔人能力の発現のキッカケとみています。
 異世界人の中には、それはそれは多種多様な潜在的能力保持者が居たことでしょう。ふふ、これは一説です。
 一説ではありますが、どうでしょう。ミナリアの魔眼保持者の性質は“魔人”にかなり近い。
 このことも考えれば…おっと、学術的根拠には乏しいので、あくまで一説にしておきましょうねぇ。
 どの魔人が、どこの生まれで、どんな先祖の、どんな異世界で…なんてもうこれは調査できませんから!」

 『魔人』
闇口の説を信じるのも、信じないのも…どのみち与太話の一つである。
ただ、このルートで発現する魔人能力が0では無い可能性も否定できない。この説を採用した場合…
“後天性の魔人能力”の正体が、血の中の才能、経験値から選出された結果であるといえるだろう。
しかし、ならば“何故複合能力の魔人が少ないのか”が説明しきれない。キャパシティか、それとも…

+ ...
 “天使と悪魔”
「これ前回やりましたよね?なので此処は逆に能力的な面だけ説明しましょうか。
 天使は“天使化”というリミッター解除状態が確認されています。神性を帯びます。
 神性を帯びるということは、上位の存在に近づく…つまり干渉力アップ、耐性アップですねぇ。
 とはいえそんなものが、ヴァースでどれほど役に立ったかは歴史を見れば明らかですが。
 悪魔は“本性”という、いわゆるクリーチャーモードが確認されています。基本、大型化します。
 中にはサイズが変わらず、本当に“悪魔”のような姿を取る…魔王的存在もいるといいます。
 基本的にパワーアップ状態だと思えばいいです。私は天使よりこっちが好きですねぇ」

 『天使』
新しく“天使化”という性質が加わった。そもそも翼が白いだけで天使でもなんでもなかった。
それを真に天使たらしめる特性が“天使化”である。無意識下発動が多い可能性がとてもある。
上位の存在に近づく、つまり幻想化が進むため強くなる。姿も変わってしまうかもしれない。

 『悪魔』
既存の、ヴァース的には有名かもしれない“本性”の解放。大型クリーチャーモード。
今回は此処に、同サイズでも“本性”があるということを追記。サイズ変化無い強化はやべぇ奴。
なお、天使も悪魔もハーフになるとこれらの特性をほぼ失い、代わりに人間の多種な才能を得る。

+ ...
 “吸血鬼”
「実はよくわかっていない筆頭種族です。…いえ、彼らいつから居たのかわからないんですよ。
 文献上、最初からいたようにみえるのですが、人類史に彼らの名前は無いんですよ。さすが裏番長ですねぇ。
 …いえ、あまりにも彼らのイメージが強いせいで、おそらくなんらかの干渉を受けていますね。
 あの種族はそういうことを平気でやります。世界単位の概念干渉など、やろうと思えば朝飯前でしょう。
 そしてそれが、大した意味が無い可能性が高い…単に秘密の方が面白いからぐらい、ありえますよ本当」

 『吸血鬼』
彼らは亜人ジャンルに入ることを嫌った。高貴だからだ。そのため、1種族として存在している。
最も、弱点から使用可能能力まであまりにも広すぎる。彼らはその“名前”ことが最大の武器である。
つまり、“吸血鬼はあの本ではこういうことができた”がそのまま彼らの力になる。そう、昨今のことだ。
強力な吸血鬼のIFが知られれば知られるほど、彼らは無敵になる。とんでもねぇ種族単位の戦略だ。
もっとも、一般吸血鬼あたりには全く関係なさそうな事象ではあるが…。

「ちなみにサキュバスとインキュバスをご存知ですか。居ますよ、ヴァースにも。
 彼らが亜人ジャンルか、吸血鬼ジャンルかは激論が交わされ続けていますねぇ…
 吸血鬼としてはそういう淫媒なところはいいんでしょうか?私は興味が無いので別にいいんですが」

 『淫魔』
居る。居るが、これが1種族を名乗ろうとすると亜人からめっちゃ反発が起きる。
かといって吸血鬼を名乗ると吸血鬼(特に一般吸血鬼)からめっちゃ反発が起きる。
どういうことなのだ。彼らが何をしたっていうんだ。いやらしいことか。そりゃそうか。

+ ...
 “鬼人”
「鬼です。実はよくわかっていない種族第二号といいたいところですが、ある程度ルーツはあります。
 どうもヤナギの世界由来のようです。その後の変化については不明ですが、起源はそこでしょう。
 亜人も吸血鬼も、彼らを1種族と認めています。やはり“鬼化”という独自能力からでしょうねぇ。
 巨大化と戦闘力の肥大化。魔人でも無いのに属性能力を自在に操る。種族そのものが戦闘力が高い。
 そうそう、吸血鬼も鬼人もそうですが、最近“幻想化”と“現実化”について思うところがあります。
 次回あたりはそこに触れて行きたいものですねぇ。…ところで鬼の知り合いいません?レアですよね彼ら」

 『鬼人』
彼らは亜人ジャンルに入ろうとしたが亜人から断られた。鬼だからだ。そのため、1種族として存在している。
…というのもあるが、明確なルーツのある“ヴァース由来では無い”種族というのが大きな理由である。
いわば風神雷神、地獄の鬼などを起源とするれっきとした移住種族であり、強い血統を持っている。
彼らの大半は大陸西、つまり舞台にならない未開地域に居るという。東に来てるのはハグレ者か、シーラからだ。

+ ...
 “亜人”
「その他って言ったら怒られますか?龍人の種族認定運動が有名ですよね、亜人ってやつは。
 ヴァース由来の混血、または発生種族です。いわゆる精霊などが人化し、精霊特性を損じたのもコレです。
 此処でポイントは、異世界人は亜人では無いです。あくまで亜人は、人間以外の要素があるものです。
 セントラでは見かけませんが、実は亜人がヴァース人口で一番多いんですよ。ジャンルとしては」

 『亜人』
いわゆるデミヒューマン。狼の亜人、猫の亜人…などはわかるが薔薇の亜人や岩の亜人などもいる。
精霊から派生したものと考えられており、一定の種族として多く存在する。非常に数が多い。
色々な事情で問題が絶えず、迫害や、独自文化のための闘争などとにかく多方面に騒ぎがある。

 『龍人の種族認定運動』
吸血鬼<我々は高貴である。故に亜人ではなく1種族。
龍人<我々も高貴だから1種族として独自認定されるべきである。
吸血鬼<黙れよトカゲの亜人
龍人<は?蝙蝠が何言ってやがる
→龍人は竜の亜人なのだが、特定種族認定を求めて抗議している団体があるようだ。
 速攻で人類史の裏に紛れ込んだ、狡猾な吸血鬼の作戦勝ちともいえる一面である。

+ ...
 “機械”
「ええ、機械。…アンドロイドは電気羊の夢を見るか、という話をご存知で…いや知りませんか。
 ヤナギの世界から持ち込まれた書物の1つです。貸しましょうか?考えさせられますね、ええ…。
 …さて、機械種族の“命があるか無いか”は明白です。彼らが意思を持てば、<守護>が彼らを守る。
 逆に<守護>に守られない機械は、どれだけ人間のような挙動をとっても、それはただの無機物です。
 ですがどこからがAIで、どこからが心、魂と呼べるものなのか。本当に<守護>で判断していいのか。
 これ、面白くないですか?殺すのか、壊すのか。その境界はどこか…ふふ、ふ。…おっと、次いきましょう」

 『機械』
もっともこのジャンル、主にサイボーグを指すのだが。サイボーグ手術を大きく施すと種族が変化する。
人間/機械などである。強みは無論、武装の力だ。火器はわかりやすく決戦火力であり、強い力なのだ。
もし完全な機械のキャラクターがいて、それが“プレイヤーキャラクター”かどうかは、操る者が決めることだ。
(なお最近、チョコ神による数字判定という完全無欠な判定法が生まれたらしいが、季節限定だ。)

+ ...

“生体兵器”

「どうも、闇口機関へようこそ。あなたも生体兵器の素晴らしさを心に刻んでから帰りましょうね!!
 まず生体兵器は人造のみです。自然発生しません。人の手によるデザイン、人の手によるクリエイト。
 そしておおよそ完成体は<守護>の影響を受ける。ええ、これメスをいれていないとわからないと思うのです。
 切ってる時、急に手ごたえが変わるんですよ。反発してくる。すぐに治る。そうすると、ああ、来たかと。
 その生体兵器は、自己を作り出したことがその瞬間にわかる。私は生命を作り出した。それが手にとれる!
 いやぁ、素晴らしい瞬間ですよ。まさしくその手ごたえこそ、新たなる兵器の産声といっていいでしょう!
 生体兵器に決まった形はありません。それは創作者の自由、創作者の発想次第。量産もワンオフもどちらもよい。
 とはいえ私は生体兵器の究極完成形であるメリー=ホスピタルに携わっていますからね。
 あれを見てしまったあとでは、なかなか、ふむ、劣等感というものが生じてしまう。完璧ですからねぇ。
 ですが私はまた独自の体系として、“外付けの生体兵器ユニット”を生み出した。特許出願中です。
 生体兵器を本体でなく、外部ユニットとして用いることであらゆる生体兵器に拡張性を生み出す革命的発想です!
 これにより凡庸な生体兵器に取り付けることで、一級品の戦闘力を与えることが可能になったのです!!
 ん、なんですか?ああ、皆さんが呼ぶ黒コートですが、あれは生きた部品です。<守護>を受けるんですよ。
 …そうではない?話が長い?…おっとすみません、私としたことがついつい。ええ、つい、やってしまいました」

 『生体兵器』
意思ある人造兵器。題材としてはファンタジーにおいてポピュラー。明確なのは自然発生しないということ。
自己再生が許されるようになったので、手軽に自己再生できる種族として日の目を見る可能性はある。
ただ、真価を発揮するのはやはり…その設定面だろう。人の手によって造られた兵器はいつだって物語がある。

+ ...
 “鉱核生命”
「いわゆる異世界からの来訪者の中で、特に特異なのが彼らです。彼らはコアを持ちます。
 コアのまわりに、独自の造詣のボディを造り活動しますが、彼らの本体はあくまでコアです。
 数が少ないですが、“星宿りの”コンフェットのように原住民化したタイプもいるとか。
 ああ、話してみるとけっこうフランクですよ、彼ら。コミニケーション能力高いですねぇ」

 『鉱核生命』
珪素生物、鉱核生物などでもいい。無機物をボディ化するゴーレムめいた種族だが、根本的に異なる。
意思があるためか<守護>の影響を受ける。有機物を取り込めない。無機物はだいたいなんでも“食べる”。
構造そのものが人間と大きく異なるため、どの固体も戦闘力が高いのが特徴ではある。
というかヴィシター。だいたいヴィシター。困ったらヴィシターを思い出せばいい。

+ ...
 “幻獣”
「八 門 至 れ り」
「帰ってください。…はい幻獣です。亜人では無いです。幻獣ですね。何が違うのでしょうか。
 それは“幻想化”という要素なのですが、先のとおりこれは次回の話題になりますねぇ…終さん帰って下さい。
 ドラゴンは幻獣ですが、龍人は亜人といえばわかりますかね?彼らはそもそも人型ではないんです。
 ただ彼らは極めて強い力を持ち、人の姿を取ることができます。亜人との決定的な違いですねぇ。…終さん帰って」

 『幻獣』
ドラゴン、不死鳥、バク、カーバンクル、いっぱい楽しい幻獣ワールド。
鬼が幻獣扱いされていないのは、ルーツがニホンだからなのと、最初から人型だからなのである。
とにかく種類が多すぎて解説不能な項目。亜人並に広義であり、共通能力も無い。
…と思われていたが、昨今“幻想化”という要素が見つかったため次回に解説されるだろう。

 『幻獣狩り』
その特性上、強力な力を有す個体が多いが抗魔金属によってその身を剥がれ、コレクションされたという。
これは昔から続いてきたことであり、人嫌いな幻獣は今もミストグローブの奥で静かに暮らしている……。

+ ...
 “精霊”
「“ぴゅあらほわいと”家などは有名でしょうか。ただ、あれは精霊としメジャーな例ではないですねぇ。
 基本的に意思無き世界運行の一部、それが精霊です。つまり世界装置の一つなんですよ、だいたいは。
 それが、どういうわけか強い力を持ち、人の身体を持ち、営み、種族となる。ヴァースは全く面白い。
 …そういうば妖精という種族もいるようですが、ヴァース上ではあまり区別されませんね、精霊とは。
 そうそう、あと亜神も極めて広義に無理やりあてはめれば精霊だと思いますよ。信仰という差はあれど、ですが」

 『精霊』
いわゆる半実体の存在。世界運行に携わっているので自然の力を扱うのが得意。
もっとも、これだ!という定義も今のところ無い。自由な種族。ふわふわである。

 “武器精霊”
「そして種族解説のトリを飾るのは武器精霊。武具精霊。道具精霊でもいいとしましょう。
 こちらは自然運行とは関係なく、ほぼ戦闘に特化した存在です。極めて厄介といっていいでしょう。
 武具の姿と人の姿を切り替えられることが多く、彼らは使い手を探して旅するとも言われます。
 第十属性の時に触れた“聖剣”は異世界由来ですが、ヴァース由来の武器精霊も多く存在します。
 もし彼らの主人になれたら幸運です。あなたは世界有数の力を得るでしょう。ハズレでなければ、ね」

 『武器精霊』
いつからこのジャンルが発生したかは定かではないが、明確過ぎる共通認識が存在する種族。
なお武器精霊というが、書物の精霊もいるので武器に限定はされない。ヴァース外の奴等は基本強い。
今後新たに武器精霊が登場した場合、まず見られる点は異世界からか、現地生成かどうかだろう。

+ ...
 “ヴァースの種族”
「もしかすると認知されていない種族が存在するかもしれませんね。そうしたら再収録しましょう。
 戦闘者の能力は千差万別ですが、相手の種族がわかれば対策がとりやすくなります。なんとなくわかるはずです。
 最も、初見の相手にうまく対策できるかはさておいての話ではありますがねぇ…日々の準備が大切です。
 それでは今回はこのあたりですか。…終さん帰って。いつまでいるんです。いや、帰ってったら、ねぇ」

 まとめ
●ヴァースの種族は多種多様だが、一応ジャンル分けができる
●認知種族というものがあり、公的に認められないものはだいたい亜人に放り込まれる
●今後、独自の種族が増える可能性もまだまだ…?


  第5回『“攻撃力”と“流れ”』
+ ...
「はいどーも、闇口兵器です。ちょっと懐が温まってほくほくしています。
 今回は攻撃力と防御力についてです。…『なんだそれは』って顔をしていますねぇ。
 ですが戦闘者たるもの、そして戦闘者でなくとも、身を守るために知っておくといいことがある。
 わかってますかミズナシ。貴女の攻撃がどうして多数に有効か、ちゃんと聞いておくことです」

※いつもにましてわからないことを口にし始めるのでお時間のある時に読むのをオススメします※

+ ...
+ ...
 “そもそも攻撃とは何か”
「最終的に相手に“悪影響”することです。シンプルに殺傷から精神汚濁まで。
 布石として生じる行動は別ですが、悪影響を与えないものは攻撃とはいいません。
 勝利するためには相手に何らかの形でダメージを与える必要があります。
 そういう意味では、“攻撃が効かない”ことも相手にとっては十分に攻撃の一種ですね。
 …攻撃が効かなくてどう“勝つ”か。いえ、“負けない”んですよ。イザ#コトウミのようにね」

 『攻撃』
物理的な攻撃による肉体損傷。“魔法的な”…いわゆる魔力的、霊的攻撃による霊体損傷。
概念的な攻撃による存在損傷。それらによって生じる二次的な、またはそれを目的とした心身への精神損傷。
ざっくり大きく分ければヴァースにおけるダメージ区分とはこれらにあたる。
切傷、打撲などは肉体損傷。いわゆるトラウマなどによる障害は精神損傷。
肉体的価値の低い、いわゆる精霊がダメージを受ける要員になるのが霊体損傷。
存在損傷とは、たとえば能力の封印、存在濃度の低下などによる“設定への傷”というべきもの。
また、戦闘結果による特定部位の破壊、欠損なども“キャラクターシートが書き換わる”ため設定への傷である。
我々の存在する四次元的世界には“設定”は無いが、ヴァースには明確に存在設定が有る。
つまり、キャラクターとして存在する“肉体+霊体=身体”“精神”、そして“設定”が攻撃対象となる。
なお、戦闘結果により生じるいわゆる“地位的なダメージ”“社会的損失”は存在損傷として此処では扱う。

 『肉体と霊体』
ようはマテリアルな性質のボディと、アストラルな性質なボディ。スレイヤーズ。
幻獣などに近づけば近づくほどアストラルなボディを持つようになる。比率でなく濃さである。
精霊はもとより、幽霊も100%肉体が無いわけではない。肉体が無ければ見えない。そういうタイプもいるが。
あえて意味は違えど物理攻撃、魔法攻撃という言い方をすれば、物理=肉体、魔法=霊体である。
霊体へのダメージは肉体へのダメージと同義。血肉は奪われないが、その部位が霊瘴で動きにくくなる。
結局、肉体+霊体=身体。身体を焼かれれば、それが肉体だろうが霊体だろうが痛い。気にしないでいい部分。

 『もっと具体的に霊体』
“自分の身体の範囲”、つまり意識の範囲が霊体である。
たとえば右腕を欠損したキャラクターがいたとして、その右腕のあった場所に魔法を撃ち込む。
この時、右腕が完全に消失していれば霊体も存在しないためダメージなくすり抜けることになる。
しかしその“右腕があった場所”に意識があったり、一時的に砂や水など別の攻撃透過物質になっていたとする。
このとき、まるで右腕が撃たれたかのようにダメージを受ける。いわゆる魔法ダメージである。
もっとも、霊体は精神では無い。あくまで霊的な肉体というポジションである。

 『精神』
キャラクターの心。動機。性格。戦う理由を左右するもの。いうまでもなく、肝。

 『存在』
設定。存在損傷は、設定損傷。ルールで線引きされない破壊。この概念を持つ世界は他にほとんど無い。
キャラクターシートは書き換わっていく。損傷だけでなく、強化も含めて。そこへのダメージ。
もっともそれだけでなく、戦闘中に一時的に行われる能力封印なども存在損傷の一種といえる。

+ ...
 “抗魔という攻撃力”
「攻撃にはまぁ色々あると思いますが、ヴァースでは無視できないものが抗魔金属ですねぇ。
 あれは一見、<守護>を無効化するだけに見えますが、実際には霊体というのは魔力的側面が大きい。
 つまり原理的には、<守護>が通うべき霊体が破壊されている。肉体と霊体は表裏一体です。
 霊体が破壊されていれば、肉体は治らないし、治ったとしても表面上だけです。大変、危険ですねぇ」

 『抗魔と霊体』
抗魔金属の危険性は、霊体も傷つけるため再生が極度に阻害されるという二次損傷特性である。
たとえば機械の四肢であろうと少なからず“自分の体”にあたる部分が霊的には存在している。
これを傷つけられれば、肉体を別の手段で元に戻しても霊体は傷ついたまま。完全な修復に至らない。
いわゆる“抗魔金属の呪い”などと昨今言われているものの正体である。意思ある者は逃げられない。

+ ...
 “では防御とは何か”
「それはもう、肉体を守り、精神を守り、そして自らの存在(設定)を守ることに他ならない。
 あるいは体術により、あるいは鍛錬により、あるいは心の強さで、あるいは干渉耐性で。
 とにかく自分の持つアイデンティティを守ること、それが防御です。防御はとても優れている。
 相手の攻撃が無意味に終われば、相手の心はざわつくことでしょう。精神的なダメージすら起こしうる。
 “負けない”ことは“勝たせない”こと。相手は徒労の末、疲労と苛立ちというダメージを負い去るしかない」

 『防御』
肉体・霊体損傷、存在損傷、精神損傷をとにかく何らかの形で防ぐ。タフなボディとハートをもとう。
そして防御に成功すること=攻撃を無意味にした、すなわち攻撃である。究極的には防御は存在しない。
あるのは“攻撃的な攻撃”と“防御的な攻撃”であり、回避に成功すれば回避という強みにより相手を殴ったのである。
結局、この防御というものは攻撃されないと生じないのである。のだが、殴られる前に有効な防御がある。

 『攻撃的な防御』
攻撃的な防御は“設定”から生じるメタ防御である。キャラクターシート上のやり取りである。
たとえば、あらかじめ炎無効であることを公示し、その上で炎の魔人の居る場所に現れる。
これは即ち、登場時点から優位をとる…相手に対して一切、手出しはしていないのに上に立つ。
防御だけをしているはずが、相手の動きに対する攻撃として機能する。攻撃的な防御である。
もっとも、これは諸刃である。炎無効を何らかの方法で突き崩されれば…かなり流れが怪しい。
あらかじめ“攻撃的な防御”、ハリネズミ状態になることはメリットだけではない。弱点も晒すことになる。
要は“カタログスペックによる牽制”。例えば高能力値の開示もその一種といえる。

+ ...
 “攻撃力とは何か”
「では今回のテーマの“攻撃力”とはなんでしょうね?ただの殺傷力であれば話は早い。
 しかし実際には弱いはずの攻撃が効き、強いはずの攻撃が効かないなどの事例は万(よろず)に存在します。
 簡単に言えばダメージが通るというのは痛いということです。ところで此処にスプーンとフォークがありますねぇ。
 スプーンで刺されるのと、ナイフで刺されるのはどちらが痛そうですか?…そりゃまあフォークでしょうねぇ。
 ところが、スプーンで刺し殺せる輩がこのヴァースには居るんですよ。“不思議”ですねぇ、攻撃力とはなんでしょうねぇ」

 『攻撃力』
攻撃力1Dのナイフ刺しより、攻撃力4Dのスプーン刺しって設定が強いのは当たり前ですよね?
何故当たり前なのかというと、n式戦闘による攻撃力の“説得力”はダメージ数値だからです。
どんな名前でも、ダメージの値が大きければそれは強い攻撃。それがn式戦闘の絶対法則。
…しかし、n式戦闘ではない喫茶の戦いにおける“攻撃力”とはいったい何だろうか。

 『容認と否定、説得力』
すなわち、ダメージが通ることを容認するか、否定するか。結局そこに集約される。
攻撃力とは説得力である。これは痛いだろうという攻撃を容認させようとし、いやいやそれは回避可能と否定する。
戦闘とはこの繰り返しであり、いかに強い説得力の展開を作っていくかはPL次第といえる。
またPLごとにその説得力の生み出し方も当然違ってくる。もちろんこれ書いてる人は理詰め派です。

 『攻撃力の姿』
戦場がチャットであるのだから、攻撃力の“押し付け方”には何種類かある。
ステータスという見える形。具体的な相手への損傷指定。設定での損傷指定。そして対象以外への損傷表現。
●要は攻撃力Sで殴ってるんだから痛いだろう、というのがステータスによる攻撃力である。
このやり方は相手がステータスを見ていないと気づかれないという致命的な弱点がある。
●相手の肉体などに対して、具体的に損傷を表現してしまうのも攻撃力の姿といえる。
いわゆる性能差がある場合、また戦いの流れが来ている場合には駆け引き無く成立しやすい傾向にある。
●設定での損傷指定というのは、代表的には抗魔金属である。抗魔金属で殴られれば治らない。
また地獄人の能力である。具体的な損傷指定ではない。効くかどうかは相手次第だが、どう引き起こすかを決めている。
●対象以外への損傷表現は、建物などを破壊して攻撃力を見せるというやり方である。
“あたるとやべぇぞ”の前置きとして攻撃力を高められるという、わかりやすい演出効果がある。
  • 最後に、“流れ”である。無限に存在する“流れ”。抗えないそれを作り出した時、最大の攻撃力が生まれる。
しかし具体的な作り方は未だ不明。劣勢を覆すことは一つだが、毎回簡単にはいかないのはある。
ここは何か説明するより、実際にやっていく部分であるはずなのでここまでである。

+ ...
 “幻想”
「明確に私が答えられることは、この“不思議”を攻防に用いる存在が、多数いることなのです。
 代表的なものでは鬼人、幻獣などのもつ“幻想”という特質です。不思議な存在には、常識が効かない。
 たとえば完全鬼化した鬼の目にフォークを突き立てたら折れたという例があるそうです。眼球なのに。
 いわゆる概念防御の一種と思ってください。いわゆる物理的な干渉を無効化してしまうのが鬼化。
 一方、幻獣は同じく“幻想”の特質を持ちますが、逆に概念干渉などに強い耐性を持ちます。
 彼らは竜であり、不死鳥であり、鵺である。つまり固有の、設定とでも言うべきものをもっています。
 それ故か、干渉能力に対して高い耐性があるようです。人間に近い姿の鬼とは逆というわけですねぇ」

 『幻想(ファンタジー)』
いわゆる威力、又は耐性の一種。鉄の肌を持つ武器精霊に武器攻撃が効かない。
不死鳥は殺せない。全身鋼の鬼には刃物は通らない。吸血鬼は杭を打ち込まなければ死なない。
つまりリアルに存在しない、空想。一方、“抗魔金属は魔力回復や自然回復を阻害する”もこれ。
…なお、“空想”がファンタジーで“幻想”がイリュージョンらしいが、なに、気にするな。
どこぞの大作RPGだってほら、FでFなやつもよく最終空想じゃなくて最終幻想っていわれるから、ほら!

 『幻想化』
新しめの概念。“精霊は肉体が無いから物理攻撃が効かない”。
“吸血鬼は心臓に杭を打ち込まれないと死なない”などの設定、伝承的な概念防御。
これを意図的に発揮していく耐性、または攻撃効果の分類である。

 『吸血鬼は亜人ではない?』
幻想化という視点で見た場合、吸血鬼は伝承生物であり亜人では無いといえる。
たとえば岩の肌を持つから、液体の体だから物理が効きにくいなどの亜人はいるかもしれない。
だが“概念的条件”の防御持ちという意味では吸血鬼の存在は一線を画す。
どちらかというと彼らは実は幻獣に近い。が、彼らの政治的工作により幻獣には含まれない。狡猾。

 『鬼人は亜人では無い…?』
こっちは前の項目の通り、明確なヴァース外由来である。第四回参照。

+ ...
 “現実”
「一方で、多くの戦闘者は武器を用います。武器はリアルです。というより肉体そのものがリアルですよね。
 私達の身体は別に絵空事でなく存在しているわけで、幻獣などに比べればよっぽど身近です。
 大火力火器は鬼人の肌を貫き、有毒な化学物質は不死鳥を殺しうる。こうした力が実際に世にはあります。
 確たる現実に対して、それから逃れようとする力こそが幻想…なのかもしれませんねぇ。
 いずれせよ、“幻想”は絶対ではない。一定のリアリティにより潰しうる存在でしかないのです」

 『現実(リアリティ)』
多くの戦闘者は、殴られれば倒せる。殴られたら痛い。何よりも説得力がある。それがリアリティ。
銃弾で撃たれると少なからずダメージを受ける。鈍器でフルスイングされたら痛い。
戦闘者でない者が、頭を殴られたら致命傷になる。逆に鍛えてれば耐えれそう。…さてリアリティとは?

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 “混ざり合う境界”
「ところで、炎の魔法は幻想ですか?現実ですか?…魔法は幻想っぽいですよねぇ。
 でも焼かれるのは現実ですよねぇ。混ざってるように見えます。ですが、よく考えて下さい。
 炎を発生させるのは幻想です。炎で焼くのは現実です。ところが、やり方次第で焼くところまで幻想にできます。
 炎を操り、竜のような形で突撃させたら幻想っぽくないですか?チープですかね…すみませんねぇ…。
 …いやまぁ、そういうことなのです。炎は通常、何も形がない。そこに形があるか無いか。
 幻想と現実は、だいたい混ざってるのですよ。だから誰も気にしないわけです。当然かもしれませんねぇ。
 問題は、攻撃力が上がることです。形を変えることで攻撃力があがります。同じ力でも、ね。
 そして攻撃対象を変えることができる。肉体相手か、霊体も相手にするか。ふふ、面白くないですか?」

 『防御力の姿』
…でもいちいち、わざわざ肉体相手だの霊体相手だの決めて攻撃している人はあんまりいないだろう。
どちらかというと、気にしているのは防御側である。特に属性持ちや、精霊など在り方の違うキャラクターだ。
攻撃側と違って、あたるなら攻撃が効かない理由をつける必要があるのだから。

+ ...
 “攻撃力と戦いの流れ”
「さて、私はリアリティ全振りです。攻撃の生み出し方は魔眼なので幻想的かもしれませんが。
 何故リアリティか、といえば…霊体だけで行動できる相手はほとんど存在しないからです。
 基本的に物質面の肉体が砕け散れば死に至る。メタの対象が多い、故に生体兵器は未だ現役です。
 まあ、私の話はいいでしょう。戦いには精神がかかわります。私、ここが重要だと思うのです。
 精神が折れれば戦いにも負ける。戦いの勢いを掴み損ねたり、勢いが挫かれることは精神的なダメージです。
 “回復”はそこがいい。ミズナシも持つ回復能力は、相手の心を折る。これも一種の攻撃ですねぇ」

 『戦いの流れ』
最大の瞬間攻撃力を生むもの。定められた形が無いもの。その場でしか作れないもの。
“流れ”こそが醍醐味であり、手にするべきものであり、究極的には攻撃力である。
あらゆるキャラクターはここから逃れることはできず、これを手にすることを目的とする。
ならば、“流れ”こそが“攻撃力”といっていいだろう。その“流れ”を掴むために攻撃が要るが。
卵が先か鶏が先か。永遠によくわからないものである。

+ ...
 “流れを掴む”
「私は対戦ゲームなども嗜みますが、やはり戦いは流れを掴んでこそです。士気とでも言うべきでしょうか。
 極論、どんなに優れた兵器があったとしても、それが流れを返せるかは運用次第です。
 “流れ”を返せるような運用、それが出来ること、それこそが優れた戦闘者なのでしょう。
 それでは攻撃力についてはここまで。ミズナシがいつのまにか逃げたので私は追うとします。ではでは…」

 『スプーンとフォーク』
フォークで攻撃したあと、スプーンで攻撃したらどうなるか。…効かない気がする。
ところが、実はスプーンの達人だった場合、油断していると致命的になる。
逆にスプーンで攻撃したあと、フォークで攻撃したらどうなるか。これは攻撃力が上がった気がする。
つまりそんな感じ。手札の切り方は、その戦闘者の“流れ”の生み出し方である。

 まとめ
●身体、精神、存在(設定)があって、身体は肉体+精神だよ
●幻想と現実は常に交じり合っているけど、どちらかに極振りすると強い攻撃力や防御力になるよ
●最終的に“戦いの流れ”こそが重要だよ。前からわかってたことである。


  第6回『“大陸西方”と“未知の世界”』
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「そろそろ挨拶ネタも尽きてきました、闇口兵器です。今回はズバリ、大陸の西。
 ヴァースはそこそこ確かに広いですが、都市的枠組みが存在するのは大陸の東方だけです。
 未知の西には何があるのか?はい、実はわかってないです。ですが小ネタならば集めてきました。
 今回は緩く、そんな小ネタ集の公開です。ミズナシ、今回はちゃんと聞くのですよ」

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 “西方と東方を区分けるもの”
「エルメキアの西側に大きな、ギド山脈と…大渓谷があるらしい、ですねぇ。
 山には登れるようですが、この渓谷が厄介で結界じみて東西を分けているようです。
 穴はあるようなので行き来はできるみたいですが、毎回位置は変わるというのは西方出身者の言。
 恐らくこれ、<守護>が“詰まって”できた壁だと思うんですよ。抗魔金属で開ければ通れるのでは?」

 『ギド山脈』
大陸の真ん中を北から南まで貫くのがギド山脈。結界めいたもので東西を区分ける壁。
山脈自体もかなり険しく、魔獣や原竜種など危険生物、そして厳しい環境が取り巻いている。
此処を超えてやってきたという西の民は実は喫茶に何人か居たりするのである。

アルナ & アルス
古威流沼知
→ナナ=ж<キリル>レグルス(リンク張れなかった)
ビリー・ザ・メイカー
他にも存在すると思われるが検索で出てくるのはここらへんまでである。

+ ...
 “大陸西方の世界”
「そんな結界じみた大渓谷を抜けるといよいよ未開地域。いくつかの資料があります。
 まず、未開といっても都市があるようです。とはいえ渓谷のせいで東との交流は無いですね。
 山と谷だらけの入り組んだ地形や、巨大な樹木の森など住みにくい環境のようです。秘境ですねぇ。
 ヤナギは東は重視していましたが、西は手をつけていなかったといいます。独自の進化の世界です」

 『西の環境』
ミリオンベルなる都市以外、確認されていない。山と森ばかりの大自然の世界。密林である。
一方で小都市は大量に存在。部族ごとに信仰や生活も異なる。現地民も、隣の部族以外把握してないほど。

+ ...
 “大陸西方の種族”
「どうやら鬼は西方にもいるようで、その生態は別に東とは変わらないようです。
 東には“精霊憑き”は少ないようですが、西は結構そういうことがあるらしく精霊憑きがいる様子。
 亜人は多く、下半身が蛇であったり、魔獣と半ば融合したような姿の、非人間タイプがいるとか。
 そして東に全く居ない種族として、“巨人族”と“多腕族”、“小人族”が住むとか。幻獣もだいぶ種類が違うようです。
 基本的に東に比べて異形の者が多い印象を受けますねぇ。多首族は特に異形でしょうねぇ…」

 『精霊憑き』
神、神霊、精霊、悪霊、邪霊、妖精、etcなどが人間や亜人などに憑依した状態を示す。
いわゆる精霊憑きは、本人の能力に加えて精霊の能力を行使できる他、精霊の人格が残ることもある。
悪い場合は乗っ取られることもあるだろう。神の寄代として、人格が完全に消え乗っ取られることも。

+ ...
 “巨人族”
「写真ありますよ。これは6mぐらいの巨人ですねぇ。巨人族は謎に包まれています。
 岩から生まれ岩に還るとも、火から生まれ灰になるとも。子として生まれないようです。
 精霊に近い生態かもしれません。小さくても4m、大きいものは50mにもなるとかなんとか。
 たぶん彼ら、大きすぎて渓谷の結界を抜けれないんですよ。いやぁ、しかし50mですか。
 生まれついての幻想化ですかねぇ。人型で50mはどう考えて成立しないはずなんですが…」

 『巨人族』
東で目撃されていればまず話題になる、巨大な人間。神の下僕。ヴァース由来でなく渡来種族。
西に住まい、東へ来ることは無い。住居のスケールも何もかもが合わない他、ギド山脈を越えられないため。
ある事件で喫茶に現れた“ヘウレス”は西に過去に居たとされる、巨人族の英雄だというが定かではない。

+ ...
 “多腕族”
「多腕族ですねぇ。つまり腕が多い。独自の文化形態を持つ他、彼らを模したと思われる戦闘形態も多い。
 代表的な多腕族“阿修羅”は東に伝わっていますし、シーナで信仰もあるようですねぇ。
 珍しいものでは、首が2つある者もいるとか。人格が2つあるんですかね?魔法使うには便利そうですねぇ」

 『多腕族』
いわゆる阿修羅。腕が4本、6本、それ以上ある。ヴァース由来かどうかは不明。精霊憑き関連の可能性大。
シーナに流れ着いた多腕族が信仰の1つになっている。意外にも馬上戦を得意とし、人馬一体以上の戦闘力を持つ。
巨人族と長い間戦争を続けている戦闘種族。そのためか東に来ることは無く、西の世界のみに生きている。

+ ...
 “小人族”
「これも写真あります。50cm以下、小さいものだと5cm程度の種族です。
 巨人族と同じく、精霊に近い生態である可能性が高いですねぇ。むしろ巨人、小人は同一かもしれません。
 ただ小人族のナワバリでは小人族が生まれるらしいので、そういった意味で区別は必要ですねぇ。
 小さいけれど人間の成人ばりのパワーがあるらしく、なかなか侮れませんが、戦闘力は低そうですねぇ」

 『小人族』
一寸法師的な種族。生活サイズの差から、やはり東には見られない種族。しかし来れないわけではない。
野生動物全般が天敵であり、そのへんのカラスに連れ去られるだけで命が危ないので命知らずぐらいだろうが。
戦闘力は無いわけではない。動物会話が可能。でも聞いてくれない。オレ、オマエ、マルカジリ。

+ ...
 “大陸西方の技術”
「融魔金属というものをご存知ですか?抗魔金属と違って、西方で産出される金属とのことです。
 通常の状態ではただの非常に硬い物質ですが、魔力や氣、魔人能力を込めつつ練成すると特殊な力を得るとか。
 おおよそその方法で作られたものは専用武器となり、それぞれ違った性能を持つ…欲しいですねぇ。
 融魔というだけあって、魔力を吸い込みますが抗魔と違い、放出も可能ということです。尚更欲しい…」

 『融魔金属』
難加工金属シリーズその2。魔器の原材料の一つ。加工時に注ぎ込む魔力により、新たな性質を付与する。
一度加工してしまえば、その能力は永続化するため修理はできても再加工はできない。そして非常に硬い。
使用者の意思により変形するタイプの魔器によく使われる。ヴァース産であり古代魔器とはまた別のもの。

 『魔器の素材』
いわゆる幻想金属なオリハルコンや魔銀(ミスリル)などファンタジーな名前が揃っている。
とはいえ基本的に魔器が破壊されることは滅多にないので素材は特別、問題にならない。

+ ...
 “海底都市”
「西についてはこれぐらいですねぇ。全く未知の世界です。出身者も、全容を知ってるわけではないですしねぇ…。
 未知といえば、つい最近になって存在が確認された場所があります。なんと、海底に都市があったということ。
 意外にも大陸の東側の海底にあるとか。こちらは私も未調査です。いったいどんな世界か、興味がありますねぇ!」

 『海底世界』
新都市。最近になって観測されたため、詳細は不明。今後の展望は下記リンク。
ルカ・オルフィーネ

+ ...
 “高高度域”
「未知繋がりでいえば、ヴァースの空もよくわかっていない部分が多かったりしますねぇ。高高度域とか。
 空中といえばスカイロードですが、それよりも高い場所はご存知の方も多い通り、危険地帯です。
 魔力嵐に異世界からのまだ燃え尽きていないデブリ、原竜種、浮遊島など…世界境界面近くはまさに魔境。
 いくつかの浮遊島がどうやって浮いているのかも解明されていないというか、まず近づけませんからねぇ…」

 『高高度域』
世界境界面に近づけば近づくほど危険は増す。天界や冥界に転移する場合でも、この手前から跳ぶことが多い。
近づいてから転移では危険だからである。シドリー空港もなるべく“低空”を飛ぶようにしている。
低空飛行は地上への影響も大きいため、運用本数も少ない。鉄道が流行るのもだいたいこの高高度域のせい。
一方で高高度域の生物は、その高濃度の魔力の中でしか生きられないものも多く、地上に降りてくることはほぼ無い。

+ ...
 “地獄の底”
「地獄人とやらがやってくる場所らしいのですが、実は具体的に観測されていない領域です。これも未知ですねぇ。
 最初は響き的には冥界かと考えられていたのですが、どうもヴァース周辺の天体にはそれらしき反応がないと。
 ともすれば、ヴァースに重なるように存在するとされる世界の一つかもしれません。地獄人に聞いてみたいところ。
 けど彼ら、全然話を聞いてくれないというか、世界の位置関係とか知らない気がするんですよねぇ…」

 『地獄の底から地獄人』
“ヴァース世界とリンクする死後の世界『地獄』に住まう門番”とのこと。
地獄の底から来たマン参照。

+ ...
 “パラレルヴァース”
「もう一つ、よくわかっていないのは平行世界とやらの存在です。パラレルヴァース…可能性の世界でしょうか。
 本来なら、異世界関連の項目で触れておくべき項目なのですが私も存在を知ったのは最近ですのでねぇ。
 パラレルというからには、我々の居るこの世界とは違う世界なのでしょうが、どうも既に滅びているとか。
 次元ごと滅びているからには、もう情報は得られそうにないですねぇ…勿体無いですねぇ…面白そうなのに」

 『滅びた平行世界』
現在の喫茶のある時間軸はトゥルーヴァース。最近の用語を使えば、剪定世界がパラレルヴァースかもしれない。
最も、世界意思によって終わったわけではなく、天使と悪魔の戦争で終わったらしい。昔の天使と悪魔はろくなことせん。
エル=フェイト

+ ...
 “これからの世界”
「まだまだ、我々の知っている世界は狭く、外には未知の世界が広がっています。未知の技術も。
 もしかしたら、ヴァース産の抗魔金属のようなものや、新たな脅威物質も眠っているかもしれません。
 来るべき敵に備え、また自らの力にするためにも未開地の知識はなるべく欲しいものです。
 戦闘者であれば無関係ではいられませんからねぇ…さ、今回は此処まで。またお会いしましょう」

 まとめ
●大陸西には未知の世界が広がっているけど、ギド山脈のせいで滅多に来られないよ。
●海底、空の果て、地獄、平行世界とまだまだ近いところにも未知の世界がいっぱいだよ。
●喫茶に来たなら皆平等。ちなみにヴァースに来ると識字と言語を仕込まれるけど、原住民はその限りではないよ。
 昔からずっと居るような民族は、日本語ではなく独自の言語や文字、元居た世界の言語で育っているかもしれない。

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最終更新:2018年04月25日 15:30