落月 [フラジール 遡行 ミア ミズナシ いのり]

フラジール : ――――――――
フラジール : (炸裂する喫茶 ギリ平和な地下 即復旧されていく喫茶
フラジール : (地上階に出てくる少女。 シャワーやらも浴び終えた様子
遡行時計さんが入室しました
遡行時計 : (折 れ て い る)
遡行時計 : (様子を見に来た手品師少女が、愕然とした顔で地面に手をつく
遡行時計 : (がんばって存在力を消費し修復 一仕事終えて帰って行く
遡行時計さんが退室しました
フラジール : ……(キョロキョロと
ミアさんが入室しました
ミア : トレーラー、もとい、あの強化外骨格はしばらく来ませんよ(後ろから声
ミア : 通信隔絶。これで邪魔者も居ない。
フラジール : …?(振り返る
フラジール : こんばんは?
ミア : ええ。こんばんは。フラジール(ジャキリと、銃口を向ける
ミア : アルジールの秘蔵っ子。隠し子――いや、何でも良いでしょう。
フラジール : パパを、知ってる?
ミア : (目を細め) ええ。昔から。焼き付くように。
フラジール : 昔から?
ミア : ああ。 昔から知っているよ、アルジール。
ミア : それこそ、お前のような子供の頃から。
フラジール : 昔から。いっぱい知ってる。
フラジール : (あまり銃口に恐怖心が無い模様
ミア : 血の繋がりは知らないが……まさかアルジールに寵児が居たとは……
ミア : 反吐が出る……お前は、被害者なのか、加害者なのか(眉をひそめ
フラジール : 被害? 難しい。
ミア : アルジールが何をしていたのか、知っているのか。
フラジール : パパ?
フラジール : よく、知らない。色々。多分。
フラジール : あなたは、知ってる?
ミア : ああ。よく知っている(目先の幼児にフラッシュバックする、凄惨な記憶
ミア : (何人もの命が、尊厳が踏み躙られ、理不尽と嘲笑に搾取されてきた
ミア : 何人も……何人も犠牲になった。
フラジール : 犠牲。
ミア : お前は――お前が
ミア : 死んでいった者達の(私の――
フラジール : …?(傾げる。赤い瞳で見つめて
ミア : 呪いと、怒りの、躯の、上に…立つのが、、、お前だと言うなら…っ(呼吸が整わない
ミア : そんな…そんな理不尽……ッ
フラジール : 難しい。よくわからない。
フラジール : 怒ってる? 何故?
ミア : 話して、判るほど、浅い話し(呪い)じゃない…!(微かに震える銃身を額に突きつけ
少女の影さんが入室しました
ミア : (判らない、どうしてそんな目で見る。違い過ぎる
ミア : (これではまるで同郷の子だ。何も知らない。何も識らない。
少女の影 : (ニュん、とフラジールの影から、小さな黒い手が伸び、額と銃身の間に入る
ミア : ――!
ミア : (バッと下がり、銃を構え直す
フラジール : 
フラジール : 何、これ。
少女の影 : (守るように)そりゃ、無防備を許すわけないよなぁ
少女の影 : (影からうねうねと細い黒手が挨拶している
少女の影 : (ざぷん、と 本体が出現)
少女の影さんが退室しました
ミズナシさんが入室しました
ミズナシ : シークレットサービス、あと【二十二憐星燈】の【節制】、ミズナシだ(ずぶりと現れ、ミアの前に立ち塞がる
ミア : ――――、
ミア : 退きなさい、と言って、聞く相手では無さそうですね(ふぅ、と息を整えて
フラジール : シークレット? ミズナシ?
ミズナシ : 流石に手が滑って、撃っちまいそうな感じがしたんでなー。いや、撃つ気あったのかは
ミズナシ : 別にしてさー。そろそろかなって。んー?“ごーどん”は通じてるのか?
ミズナシ : よう、クソ真面目な店員。久しぶりだな。ミズナシだ。もう一度言う。ミズナシだ。
ミア : (闇口機関が関わっていれば、自ずと見せると思っていたが……
ミア : ええ……いつぞやの。花見はもう少し先ですよ?
ミズナシ : (現れたのは、あろうことか“影”から そんな能力は知らない
ミズナシ : 花より団子とは私のことだ。で、やんの?撃つの?
フラジール : 戦う?
フラジール : それなら、少し待って欲しい。
フラジール : シャカール、向こう。
ミズナシ : ああ、いやーどうだ、そういうのもいいのか?私にはわからんね
ミズナシ : 私の任務はあれだよ、そこのおじょーさんを守ることだから。
ミア : ――――
ミズナシ : 試合ならいいが、この食中り女はぶっ殺す気満々だったからな。
ミズナシ : いや、満々でもない?撃ってないしな。なんでだ
ミズナシ : 普通、襲撃するなら初手から撃つんじゃーないか?
ミア : (正面からやって勝てる相手じゃない(不意をつく?(話しが訊きたい(何を? 何故?(――どうして敵意がない
ミア : ッ……(目をしかめる、カタカタと銃が震える
ミズナシ : ダメじゃん。向いてないよ、食中り女。店員は店員らしくしてな。
ミア : (許すのか?(許せるのか?(罪はあるのか?(何も知らない(でもアイツの(だからって
ミズナシ : きっとこいつは破滅するからさ!(何も疑わない笑顔で
フラジール : …?
ミズナシ : ほっときゃいい。それまで守る。そのうち死ぬ。それだけだーね、それだけの話。
ミズナシ : なんの恨みがあるのかわからんが、間が悪かったな。めんごめんご。
ミア : (恐怖を、殺意で塗り潰してしまえば良い 全部、全部――
ミア : (もう私に)(どうせ)(居場所なんて無い――)
ミズナシ : ほら、あんたも店員なんだし、昔を忘れてエンジョイすればいいじゃん?
ミア : ッ、、ぅ、、ぁ、ぁあ  あッ!!
ミズナシ : 美人だし、彼氏の1人とかいるもんだろ(ミズナシなりの気遣いらしい
ミア : (窓目掛けて発泡――ガラスが砕け飛ぶ
ミズナシ : うぉっと(びびって触手防御してる 特に何も起きないが
ミア : (続けて発泡、脇芽も見せず連射
ミア : (カチャ、カチャ…と空になっても何度も
ミズナシ : お、お、落ち着け!なんかおかしいぞお前!
ミア : っ、、、、(息を切らして 銃を落とす
ミズナシ : 食中り女は齧っても美味しくないのは聞いてるからな、私だって齧りたくないんだ
フラジール : 外した。何故?
ミア : (膝から崩れ落ちるように
ミズナシ : それはこの私に飛び道具は効かないからな(スゲェドヤ顔してるがそういうことではない
フラジール : 効かない。それは強い。
ミズナシ : 嘘だ。稀に効く。
ミア : はぁ……っ……は、ぁ(混乱して過呼吸状態
フラジール : 稀に。
ミズナシ : それはそうと、おじょーさん。通信も通じてないしご帰宅だぞ
ミズナシ : (触手の2本で食べずにくるくるとフラジールを巻き取る
いのりさんが入室しました
いのり : (カランカラン(普通に入口から入ってくる
フラジール : …(巻き取られながら
フラジール : 何で、怒ってる?
フラジール : また、来る。また、食べる。また、戦う。
フラジール : 違う? 怒る?(ミアに
ミズナシ : む、挟み撃ち。いよいよ逃げの1手だ。なに、命を狙わない限りわざわざ不味い飯は食わない。あんた気に入ってるしな
ミア : ――は、  ぁ、、っ(出来ていない呼吸をしながら、彼女を見返して
ミア : (怒りも、大義も、哀れみも、理屈も、全部、全部ふりきっている
ミア : (筆舌に尽くせぬ表情、まともに目線も合わせられない
いのり : あぁ、別に戦う気は無いんだけどね? …ただ、(ミズナシを見て
いのり : あはは、出来たらその子置いて行ってくれない?(柔い笑顔で
ミズナシ : 怒られるんで、めんごめんご。…あんた
ミズナシ : 食中り女より、“殺す気”満々じゃん。逃げだ逃げ。こんなとこにいられるか!
フラジール : ミズナシ、帰る。 …わかった。
ミズナシ : (地面から黒い触手が無数に立ち上がり、二人とも飲み込む
フラジール : また、来る。 また、勉強する。 良い?(ミアを再び見て
ミア : ――――――(それは精一杯の、微かな理性だったのかもしれない
ミア : (コクリ、と、少しだけ
フラジール : わかった(に、と微笑んで
フラジール : (ギュルルルっと黒い影に覆われて沈んでいく
ミズナシ : 食い足りないなー、帰って食べたいなー(ずぶずぶと消えていく
ミズナシさんが退室しました
フラジールさんが退室しました
いのり : あはは、嫌だなぁ。そんな人をどこぞの非人道兵器みたいに。(見送り
ミア : っは  ぁ、  ぁ っ (肩で息をしているが、できてない 完全に混乱状態
いのり : …それに、ボク個人の意思でどうこうする気は、無いんだけどね。
いのり : …。
いのり : (ミアに目線を向ける
ミア : ッ、  、く、(床に手を付き、荒い息のまま
いのり : 呑気なものだよね。少しは悪びれてくれれば気楽なのにさ(ゆっくり歩み寄りながら
ミア : ………、(徐々に息が整って
ミア : (壁にもたれかかるように 顔を手で覆って
ミア : っふ、、ふふふ、(自嘲するように肩を震わす
ミア : 一体、何がしたかった、のか。
いのり : …。(少し離れた所で立ち止まり、ミアを見ている
ミア : 撃つ気なんて、無かった。
いのり : そうだね。
ミア : 頭では判るんです。
ミア : 彼女もきっと、被害者なのではないかと。
ミア : 無害な、こちら側の人間なのではないかと。
いのり : 君は彼女を討てない。そんな気はしていたよ。
ミア : ……
ミア : 悪辣があるなら、後ろにいるか。
いのり : あはは、君は優しいんだね。
ミア : もう、途切れてしまったんでしょう。
いのり : アレだけの武装<もの>持ってて無害は無いでしょう。 って、ボクなら考えちゃうな。
ミア : …………
いのり : …本当に途切れてしまったなら、何故あの子には運転手がいるのかな。きっと、
いのり : まだ討つべき者は残ってる。…でも、そうだね、ボクが口を出す事でもないか。
ミア : ……ええ。そうですね……
ミア : いのり様は、天使なのでしょう?
ミア : そうしたら、公平に、正しく、人の罪が見えますか?
いのり : …突然だね。残念ながら、ボク自身は主観と偏見の塊だよ。
ミア : そうですか……私にも、私には……わかりません。
ミア : 彼女に罪があるのか、ないのか。
ミア : ……抗魔の弾丸を使った私は、無害ではないですか?
ミア : 彼女が、アルジールの作品なら、あいつに、人生を歪められた私は
ミア : 対して変わりが無いでは、ありませんか(指先が白くなるほど服を握って
いのり : ……。もう今は、君はソレを御せるでしょう。己の心で。
いのり : 彼女とはそこが違うとボクは思ってる。…もっとも、無害かどうか、で言うなら
いのり : 君も、存在するだけで君をそこまで揺さぶるあの子も、
いのり : ついでにボクも。生きてるだけで皆有害だよ。…大して気にする所じゃないと思うな。
ミア : ……、(目線を落とす
ミア : …わからなく、なりました。……それに、疲れました。
いのり : …公正とか、正しいとか抜きにして、
いのり : 君はあの子を見て、苦しかったんでしょう。
ミア : ……判りません
ミア : 例え苦しくても、公正や、規範なくして、どのように判断していいか……
ミア : それは、居場所(組織)がある者が判断すべきことです。
ミア : それが無いものは、自らの規範や、偏見で、判断する(立ち上がり、いのり見て
ミア : …例えばいのり様のように……
いのり : …(目線が合って
ミア : …けれど、それすら私にはありません(似た者同士なのに変ですね、と笑う
ミア : 苦しい。ええ、確かに…苦しかったのでしょう。
ミア : ですが、それを。 ……どうすれば良いか判りません。
いのり : …そのままにしてやればいいよ。思う事は何だって自由だ。
いのり : けど、…君のような人はきっと、それが何より難しいんだろうね。
ミア : ええ。 それで、誰かが嫌うのなれば、避けねばなりません。
いのり : … 嫌われるのが怖い?
ミア : …、(わずかに目を見開く
ミア : いのり様は……傍観者でしょう。 そう……暴かないで……下さい
いのり : ……、あぁ、そうだね。…そうだった。(少しバツ悪そうに顔に手当てて
ミア : (無意識に胸を抑える
ミア : ………困り、ます。
いのり : …ぁぁ、悪い癖だな。なんだか君は放っておけない所があるよね。
いのり : それに、何時に無く弱ってるみたいだったから。あはは、つい。(誤魔化すように笑って
ミア : ……
ミア : (何故、と訊きたくなる けれど、訊いても 何も返せない。きっと後悔する
ミア : (心にもないことかも知れない。きっとこれも、後悔する。
ミア : (けれど、最後に、間違えたら、きっと耐えられない、だから、
ミア : ……よして下さい、いのり様。(今の、うちに。
いのり : …、(は、と
ミア : 先のチョコの結果は……いのり様も知っているでしょう?
いのり : ……(口を結んでミアを見ている
ミア : 私の考えはさておき、そのような事をしても、何にもなりません。
ミア : (何で、こんなに 考えがまとまらないんだろう
ミア : (締め付けるほど苦しい。心にもない言葉だけが、すらすらと零れ出る
ミア : 何かの間違いだったかも知れませんし、それでも誤魔化して居れば良いではないですか(胸元に指先を当て
ミア : そのような事をして、期待してしまっては、あまりに惨めでしょう。
ミア : いのり様が、お優しい人なのは十分承知ですが。(消灯して真っ暗な喫茶
いのり : …… ……。…。
ミア : (同意を求めるように目線を向ける。 非常灯の灯りが僅かに瞳に反射している
いのり : (片手で顔を押さえ、珍しい―苦悶の表情をしている。暗闇の中で見えないようなものだが
いのり : …(あぁ………
いのり : …ずっと、卑怯な真似をしているよね。ボクは。
ミア : 私が招いた……不祥事です。いのり様に落ち度はありません。
いのり : …いや。(傍観者だ何だ、とうの昔に崩れているとわかっている。
いのり : (バレンタインから更に遡り―そもそも何故、あの時オニール・シティまで赴いたのか?
いのり : (「嫌いだから」「気に入らないから」負の感情を隠れ蓑にして、それは明らかに個人の感情に依る行動で
いのり : (―「人」と「人」との縁を繋ぐ、クピドの天命からはとっくに逸脱するものだと。
ミア : …いのり様。よして下さい。 それは、きっと、憐れみというのです。
いのり : …(その感情の名前を、知っている。解っている。 だから曖昧にして誤魔化し続けてきた
いのり : あぁ………、
いのり : ごめんね。
いのり : それが気の迷いであれなんであれ…、君の気持ちを知っておいて、悪ふざけが過ぎたね。
ミア : …、……
ミア : 構いません、いのり様。
ミア : 満遍なく手を差し伸べる。 らしいではありませんか(柔く眉をおとして
いのり : …クピドだから、ね。(…満遍無く、な訳があるものか。きっと彼女も解っているだろう
いのり : 人と人の絆を繋ぐ、…そういう風に生きる生き物だ。
ミア : …はい。存じております。
いのり : 君は随分殻が厚いように見えたから、つい、暴いてみたくなってさ。(思ってもいない言葉がするすると出てくる
ミア : はい、それも、存じております。(壁から背を離して
いのり : …うん。でも少し、
いのり : 踏み込みすぎた、…かな。
ミア : …、そうかも、知れませんね。
いのり : ……(ふぅっと息を吐く
ミア : ……オニールの件は、お任せ下さい。
いのり : …。一人でなんとかする気?(ミアの方を見ず
ミア : そのような豪傑ではありませんよ。ご存知でしょう?
いのり : あはは、そうだね。色々と…頼れる人もいるでしょう。
ミア : …はい。
いのり : …。どう動く心算なのかは、聞いてもいい?
ミア : ………
ミア : 後ろに控えるのは、オニールの新市長です。
ミア : さきほどのミズナシ――闇口機関との繋がりもありますが…あくまでビジネス上と見ている以上
ミア : 対象は、市長、ただ一人。
いのり : ドワットライト・ゴールドバーグ……か。
ミア : はい。彼自身の能力などは不明ですが…… まぁ、仔細無いでしょう。
ミア : 娘、フラジールは、不問にします。
いのり : そっか。(短く
ミア : ……全て、アルジール家のものは全て消しても良いと思っていました。
ミア : ですが、あまりに、救いがない。私を含めて……全てがなくなっても、一つぐらい
ミア : 一つぐらいは、残しても。許されるのではないかと。
いのり : …そう。君がそう言うのなら、ボクは心で悪態吐くくらいにしとくよ。
ミア : ご配慮、痛み入ります。
ミア : (胸に手を当て、片手はスカートの裾を掴み、丁寧に一礼
いのり : ―…あぁ、でも。(ふと
いのり : 一つ訂正して欲しいかな。
ミア : ……?
いのり : 残すものは「二つ」。
いのり : …じゃないと、ボクがちょっと寝覚め悪いでしょう。(笑って
ミア : ……
ミア : (睫毛を落として) かしこまりました。
いのり : ……。 武運を祈ってるよ。
ミア : …はい。
ミア : いのり様。ありがとうございます。
ミア : 傍観者と決めながらも、何かを拾い集めていたのは、いのり様だったのかも知れません。
ミア : …だからこそ、いのり様の言葉には、胸がすく思いがしました。
いのり : …そんな大それた事じゃないよ。(目線を落として
いのり : …うん、でも、それは、(天命から外れたそれらが、彼女の心に響いていたのは
いのり : …嬉しい事、だね。
ミア : …はい。
ミア : いのり様の言葉や行動にどんな意図があったのかは……全ては、判りません。
ミア : (締め付けが、収まった、どうして、だろう
ミア : ですが、全てを諦めていた私に光を照らしたのも、代えがたい本当のコトなのです。
ミア : 大それたことではない。そうかも知れない。
ミア : ただ、それが嬉しかった。とても。
ミア : 勘違いするほどに鮮烈で、綺麗で、暖かいものに見えた。
いのり : …… そっ、か。
ミア : ごめんなさい。いのりさん。私は勘違いをしました。(胸に手を当て
ミア : でもそれでも良かった。束の間でも。
ミア : (いつもと違う…どこか柔らかく、暖かい表情
ミア : ……(ごめんなさい、と表情をつくって
ミア : きっとそれは、恋だというのでしょう。
いのり : ……。
ミア : バカだったんです。 気がつけなかった。
ミア : こうして、覚悟するまで。目と耳をふさいで。
ミア : ……いのり様の心は、わかりません。
いのり : (対照的に、複雑な、口を結んだ表情でミアを見ている
ミア : ……いえ、いのりさん。
ミア : 少しでも、この想いが、貴方の支えになったら、良いのだけど
ミア : ……(初めて明らかに微笑む。 ただ力無く、申し訳なく、謝るように
ミア : (踵を返し、戸口を開けて外へ向かう
いのり : ……、、(胸押さえて
いのり : ミアさん (咄嗟に、その背に
ミア : 今呼び止められるのは、困ります(眉をひそめて少しだけ振り向き
いのり : ―…ボクだって今去られるのは困るよ。 遺言みたいに聞こえる。
いのり : …オニールの件。
いのり : 片が付いたら、  応えるから。 …だから、
いのり : ……ちゃんと戻って来てよ。(困ったように、半分泣きそうな顔で笑って
ミア : ……また、そんな揺らぎそうなコトを。(困ったように
ミア : (鈍く光り、潜入用の格好に
ミア : ……(色々と考えが浮かんでは消えて
ミア : …、では。 これで(ブーツが青白く光る
いのり : ……うん。
いのり : またね。
ミア : (会釈で返し
ミア : (夜の街に飛び上がり、夜空の先に消えていく
ミアさんが退室しました
いのり : ………―――(見送り
いのり : (ズル、と凭れるようにテーブルに座る
いのり : (…――ぁぁ、もう、いよいよ駄目だ。誤魔化しきれない。
いのり : (クピドとしての最良は?安定を図る事だろう。傾いた天秤を元に戻す事だろう。
いのり : ……。 でも、
いのり : …行くんでしょう。 オニール。 どうせ。(ぁーぁ。と自分にごちる
いのり : …… ボクはそういう奴だよね。 ぁぁもう、――
いのり : (ボクに正しい道を歩ませない。天命を全うさせない。あのヒトの事が、心の底から―――
いのり : あいくるしいなぁ、もう!(身体が銀色の光に包まれ
いのり : (鏡が割れるように砕け散る
いのりさんが退室しました

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最終更新:2018年03月12日 11:28