項目 |
情報 |
所属地方 |
シーナ地方 |
都市名 |
“巧都”ウラガ |
都市規模 |
中規模だが移民と 技術革新により拡大傾向にある |
主要種族 |
人間、亜人種 |
統治形態 |
商工組合、自治組織の合同議会制 (七人議会) |
気候 |
温帯 |
街並み |
木造雑多。和風と鉄と木と蒸気 |
交通 |
線路敷設のため各方面と外交中 |
特徴 |
黒煙城 |
モモヤマやレイゼンから離れた流れ者のカラクリ技師や機関技師が作った工房都市。
中心部には鋼鉄船を覆うように木造建築が折り重なった異形の城があり、その周囲に雑多な居住区と工房区が広がっている。
カラクリや蒸気技術で細々と生き残っていた都市だったが、オニールからもたらされたいくつかの技術によりパラダイムシフトが発生。
現在は様々な新技術、新兵器が生まれる工房都市として人口増加の一途をたどっている。
陸に打ち捨てられた鋼鉄船を中心に複数の配管と木造工房が広がる異形城。
それぞれの工房で職人たちが技術を磨いている。
中心核となっている鋼鉄船の機関動力を利用し城全域に蒸気を供給しているが、
時折出力調整に失敗し黒煙をあげている様から
住民には黒煙城と呼ばれ親しまれている。
黒煙城の核となっている鋼鉄船。
どこからやってきたのかもわからない蒸気機関を備えた黒鉄の船。
陸に打ち捨てられていたものを職人たちが見つけ、これを中心に都市が生まれた。
また、船そのものに武器精霊が宿っており、襲撃時には大砲を放つこともできる
ウラガは元々都市と呼べるほどの機能を持たない集落から始まった。
だが、人が集まり街の形を成すに連れて立ち行かない問題はどうしても増えていく。
都市運営に明るい知恵者などいない状況の中、成り立ちから見守る武器精霊は考えた。
「自分ひとりで考えても埒が明かない! 何人か使えそうな連中を見繕って知恵を出し合おう!」。
七人議会のはじまりである。
鼎三組織それぞれの首長と商工組合の代表者3人の計6人に、鋼鉄船の武器精霊を足した7人から成る議会。
都市運営の基本方針はこの議会で決まり、決定は随時黒煙城の天守閣から蒸気式拡声器で都市全体に発表される。
都市の基本理念について武器精霊は得意気に語る。
「この街は来るものは拒まない。去る者も追わない。でも襲い掛かる者には屈しない。
なにせ陸から動けないボロ船と流れ者のいらん子達が作った街だからね。
できればずっと、誰にとってもひらかれた街であってほしいと思う」
ウラガでは三つの自治組織が存在しており、それぞれ担当区分が異なる。
諜報・暗殺を主とする寺薙衆。市内の治安維持に努める市中見廻組。外敵から都市を防衛する機巧兵団。
この三組織を総称して鼎と呼ぶ。これらは別組織であるが人員の行き来が流動的であり、任に応じて協力も行う。
ウラガを支える二大技術。前者は高出力を発揮するために大型化が避けられないため廃れかけ、
後者は発想の行き詰まりと強度的な問題を解決できずにいた。
ところが近年オニールから持ち込まれた技術により爆発的に技術が発展。
職人たちは各々の発想で新たな武具や兵器、日用品の開発に取り組んでいる。
代表的な発明としては、鼎所属の者に配られる小型の蒸気機関"携帯機関"や
圧縮蒸気等を用いて威力を高める"機関刀"などが挙げられる。
忍者を中心とした人員によって構成される組織。
外部における諜報・暗殺並びに殲滅が主な任務となる。
目的に応じて複数の部隊に分けられ、元締めであるお館様によって統括される。
役職を持たない忍を下忍、一部の実力者や副隊長以上の役職を持つ者を蒸忍と呼ぶ。
下忍には数打(量産品)である機関刀が与えられ、蒸忍には真打(特注品)である機関刀が与えられる。
浪人や武家の人間を中心とした人員によって構成される組織。
市内での治安維持を目的とし、市民間のトラブル解決や都市運営の雑務なども担当する。
また、戦場で高い戦闘能力を持つ個人に対抗するため、
強力な武芸者の育成を目的とした教導隊が存在する。
所属する者は隊士または機関志士と呼ばれ、見廻組総長の預かりとなる。
隊士には数打(量産品)である機関刀が与えられ、実力者には真打(特注品)である機関刀が与えられる。
工兵や職人を中心とした人員によって構成される組織。
他都市と戦争になった場合に都市防衛や大規模戦闘を担当する。
個々人の戦闘技能はそれほど高くないが、団長の統率のもと職人が作った機巧と
機関兵装を組み合わせた砲撃などで大きな戦果を挙げる。
また、非戦闘時は他組織で扱う武装の研究・開発を一手に担う。
団員は個々人が好む武装を開発しているが、大型の携帯機関と
蒸気砲を機巧鎧によるパワーアシストで持ち運ぶスタイルが人気。
近年では半自動機巧人形に蒸気武装を備えた人形部隊の研究も進められているという噂がある。
一見、木造の平屋と工房が立ち並ぶシーナ地方ならどこにでもある雑多な街並み。
そうでありながら、いたるところに炊事などに利用される中型蒸気機関や配管などが設置されている珍奇な風景が特徴的。
大通りでは馬車が牛車だけでなく、機巧馬が荷物を運んでいる姿も散見される。
居住区と一般工房区などに分かれる市街地。
黒船城のある 中央タネビ地区
蒸気技師、機巧兵団の工廠が集中する 北部スミ地区
居住区に一般工房が入り交じる 東西オガ地区
工芸、贈答品を取り扱う商店や
居酒屋、劇場など観光地を想定した南部マキ地区から構成される。
蒸気街のはずれにある小粋な居酒屋。
自慢の蒸留酒に一献傾けるも良し、自家製焙煎の珈琲を嗜むも良し。
住人からは「一番旨い蒸留酒を出す店」として密かな人気を集めている。
仕事帰りの職人や見廻組の隊士などが主な客だが、最近は噂を聞いた観光客もぽつぽつと顔を見せるようになっている。
カラクリ人形を用いた能や演劇といった芸を披露する小劇場。
精巧に人間を模したカラクリ人形や、箱型カラクリのアクロバット芸など日によって見られるものが異なる。
ウラガでは数少ない観光名所でありながら、職人同士が渾身の技術を見せ合う戦いの場でもある。
最終更新:2018年06月02日 01:30