クランケ・ロレの七夜譚 [ディッセ ロレ アルバ ウツセ シエル 夏凛 ???]

ーーさんが入室しました
ーー : (――ロレ・ネムロスは破綻した家の子どもだった。
ーー : (今にもこわれてしまいそうな家庭を繋ぎ留める為、ロレはあらゆる役割を担った。
ーー : (時には英雄として。皆の期待を背負い。
ーー : (時には生贄として。皆の非難を受け負い。
ーー : (時には虚影として。皆から姿を隠し。
ーー : (時には慰母として。皆の慰めと癒しとなり
ーー : (時には道化として。皆を笑わせ和ませ。
ーー : (時には支柱として。皆の対となり支えとなった。
ーー : (ロレは努力を重ねた。あらゆる手段を試した。
ーー : (たとえ空回りでも、見当違いでも、徒労に終わっても、それらはすべて必要な事だった。
ーー : (ロレはひたすらに『生き残る』事を考えていた。
ーー : (どうすれば上手くやれるのか。どうしたら上手に生きられるのか。
ーー : (ずっと、ずっと、そればかりを考えていた。
ーー : ――――
ーー : (奮闘空しく、家庭はなくなった。
ーー : (ロレは孤児院なる施設に引き取られ、他の子ども達と共に過ごした。
ーー : (彼らはロレの家族には成り得なかった。
ーー : (ロレは常に恐れていた。
ーー : (再び失わない為にはどうすればいいのか。そればかりを考え続けた。
ーー : (そうしてロレは、
ーー : (自らを必要とするものの為に身も心も削り、砕き、差し出す事を覚えた。
ーー : ――――
ーー : (積み重ねられた実験の果てに、ロレの人生は培養液に浸された。
ーー : (長い長い年月を、子どものままで。
ーー : (やがて――――
ーーさんが退室しました

 

 

 

ディッセさんが入室しました
地下実験施設さんが入室しました
ディッセ : ――――――――
ディッセ : (『奇遇だね、君も――』
ディッセ : (『――良いかい。これから見せるものは。無闇矢鱈と使っては――』
ディッセ : (『仕方なかったんだ。 あの時、どうしても必要な――』
ディッセ : ――――、――――
ディッセ : ッ、、ッゲホッ、、、ッグ…!
ディッセ : (咽ながら意識を取り戻す
ディッセ : 、(ここは――……?
地下実験施設 : (―――― 紫色の閃光の奔流が晴れ――……
ディッセ : (意識と共に視界が徐々に戻ってくる
地下実験施設 : (施設も外壁も全て吹き飛び、吹き曝しになった小部屋の残骸。 ――どうやら、この一部屋分の空間だけが爆発の衝撃から守られたらしい。
地下実験施設 : (ディッセの目の前には――…部屋の中心に設置されていたのだろう、柱状の巨大な培養漕……だったもの。
ディッセ : (首の皮一枚……というところか
地下実験施設 : (硝子は割れ辺りに散乱し、中の液体は蒸発してしまったようだ。 ――そして。
ディッセ : (よろよろと起き上がり、培養槽に近付く
地下実験施設 : (壊れた培養漕の前に、だれかが座り込んでいる。
地下実験施設さんが退室しました
??さんが入室しました
?? (裸の、――子ども? 引きずるような灰色の長い髪。 しゃがみこみ、足元を覗き込むような格好。
ディッセ : …、(フラつきながらも近付き、膝を折って視線を合わせる
?? : (瞳は何だか不思議な色彩を持っている。光の当たり方で何色にでも変わるような。
ディッセ : ……。 君が、ロレ、か?
?? : …、(不思議そうにディッセの顔を見る 瞳だけが大きく、腕も脚も指も、折れそうに細い。
?? : (背丈も、子どもとしか思えないほど小さいが……) そう。
ディッセ : ……。
?? : … あなたの事は、知ってる。 何度か会った。(ぽつり、ぽつりと。弱った声帯が紡ぐか細い声
ディッセ : 違う姿を通して、か。
??さんが退室しました
ロレさんが入室しました
ロレ : うん。 …やさしかった。
ディッセ : ……。
ロレ : ……。だから、あなたの魔力は…、取らないでいたい、んだけど…。(再び足元を覗き込む
ロレ : (―――見てみれば、その床はガラス張りになっていて――
ディッセ : 獲らねば、生きていけないと。
ロレ : ……そう。 あなたは、わたしが生きる邪魔をする?(その中は、淡い緑色の液体に満ちていて―――
アルバさんが入室しました
アルバ : (―――床に埋まるようにつくられた、まるで棺のような培養漕。
ディッセ : ――………
アルバ : (――― 一名のクランケは、目を閉じ眠り続けている。
アルバ : (ローブを着たまま放り込まれている。かなり雑…というか、急場でやったのだろう。
ディッセ : 生きようとする意思を妨げることは無い。
ディッセ : ……ただし、親しい者が脅かされるのは避けねばならない。
アルバ : (ローブの間から見える胸元には、明らかに目立つ縫合痕。
ディッセ : ……ロレ。 やり方を考え直せ。このようなやり方では、お前は生き永らえない。
ロレ : ……、(再び顔を上げて
ロレ : ……わたしはずっと。 ここにいた。この中にいた。
ロレ : …ずっと、目を閉じてるだけだったけれど、…人の声は、聞こえた。
ロレ : …殆ど、誰も来ない時期も、あったけど…
ディッセ : ……。 そうか……
ロレ : …… 生き永らえないのは、元々よ。
ロレ : わたしは、ココで、沢山の魔力を貰って、生き繋がれていた。
ロレ : 皆わたしが聞こえてないと思って、いろいろ喋ってたから…、知ってるの。
ディッセ : ……
ロレ : …おとうさまの研究に協力して、何時かの段階で、…そういう身体に、なったみたい。
ディッセ : つらかったか? あるいは、さびしかったか?
ロレ : ……(首を振る わからないと言った風に
ディッセ : ……そうか。
ロレ : どうやったら上手く行くんだろう、と考えたの。
ロレ : どうやったら、生き残れるんだろうと。
ディッセ : それで度々キアシスに訪れていたのか。
ロレ : …… 最近、急にうんと苦しくなって。 (――例のタカ派が強硬に実験を進め始めた。その頃の事。
ロレ : ……このままじゃ、持たないってわかった。 だから…
ディッセ : そうか……(周囲と、足元の棺桶まがいを見遣る
ディッセ : (埃の被った表側の研究層とは違う……どれも、最近まで人の動きがあったことが判る。
ロレ : ……生き残る為の、やり方を考えたの。 「みんなで」。
ロレ : …それで、…… …?(顔を顰め、頭を抱える
ロレ : ………あれ、それで、 案が通って、……誰の――…?
ディッセ : 、ロレ(肩に触れ、気を支えるように
ロレ : ……、、、 。 魔力を奪う。 沢山集めて、競争する。 (支えられ、
ディッセ : ロレ。 それは甘い毒だ。 確かに延命はできるだろうが、それだけだ。そこまでしかできない。
ロレ : ……それだけの事を、絶対にやりたかったの。だから、始めた…(震えながら
ロレ : …でも、誰が始めたの? ディルク、…違う。
ロレ : クレメル、マヤ、シギス、クラン、――…違う。 誰でも、ない。 
ロレ : わたし達は……、6人だった……?
ロレ : (――消え失せた『影』達は、皆彼女に還っていった。 ……『思い』を断ち切られた、最後の一人を除いて。
ディッセ : …そうだな。 報告によれば、先程含めて6名だ。
ロレ : (思いを絶たれ、繋がりを絶たれた。――それは、人格が統合されず消え失せたという事だ。
ロレ : ……わたしも、入れて?(不安げにディッセを見て
ディッセ : (首を振る
ディッセ : ……察するに、最後の者か。
ロレ : ――、……。 そう。……
ディッセ : 最後までお前の身を案じていた。
ロレ : いたんだ。 …でも、もういないんだね。
ディッセ : ……。(沈黙で肯定する
ディッセ : 生きるために、食らう。 遍く道理だ。
ロレ : ……、、。(覚えてない。から、悲しみようもない。だが、ひどく空虚だ。
ディッセ : しかし、そのやり方は考えなければならないな。
ディッセ : ……ロレ。お前は人間だ。 例え人や魔力を糧とするとしても。 人は、人無しには生きていけない。
ロレ : ……。
ディッセ : しかし、だからといって。生きる大原則の為に、自らを歪めることも無い。
ディッセ : ……そいつは、その手段しかないまでに追い詰められて居たが。 生きる意志が確かにあった。
ディッセ : ……その怒りも、哀しみも判らぬままでは。 終わらせられないな。
ロレ : ……、……。
ディッセ : ”此処”から出るぞ。ロレ。
ロレ : …出る、って?
ディッセ : 何、穴ぐら暮らしは息が詰まる。(左腕のガントレットがバシュンと展開し外れる
ディッセ : たまには地上に出ないとな。
ロレ : ……、でも、わたしは、 (床の培養漕に手をやって
ロレ : …このままじゃ生きていけない。 ……今生きているのは、集めた沢山の魔力と、…
ロレ : …多分、 この人が、ココにいるから。(水槽で眠る、八首の男。……もっとも、今は只の被験体だが。
ロレ : (よく見れば……縫合痕のある心臓の辺りが、淡く光っている。
ディッセ : ……科学には疎いが。 まるごと持っていくのも難しいか?
ディッセ : (黒い瞳に淡い光が映る。 ……違和感を覚える術式だ
ロレ : ――……脅遺なる芸高品<アヴェラント・チルドレン>。 ベルメール。
ロレ : ふたつの心臓を用いた永久機関。 ……もういないその人は、多分、その技術を利用して
ディッセ : ……(交互に目線を送る
ロレ : わたしを、生かそうとしたんだと、思う……。
ロレ : (…片方がこんな風にブチ込まれているあたり、引っこ抜いて移植でもする心算だったのだろうが。
ロレ : ……。 持っていけるのかな。(存外素朴な声で
ディッセ : ……、オレ一人では厳しいな。
ロレ : …。そっか。
ディッセ : …(短く唱え、霊眼視点に変更
ディッセ : ……(二人を見遣り……すぐさま視点解除。 長くは持たない様子
ディッセ : お前の言う通りだ。霊体レベルで結合……いや、癒着に近い状態だ。
ディッセ : この場合肉体側は些末だが……物理的に二人を離せないな。
ロレ : ……そうなんだ。(水槽を見下ろして
ロレ : ……変なの。 赤の他人なのにね。 …普通なら、霊体拒絶を起こしておしまいなのに。(研究員のぼやきを聞き続けた成果か?変に詳しい。
ロレ : ……いや、ううん。
ディッセ : ……やり方はあるだろうが。 思念医療など、ここではとても。
ロレ : …一緒か。 ……わたしもこの人も、 …あの人のこどもだもんね。(ふっと、小さく哂うように
ディッセ : …………。
ロレ : ……、どうにか、できるの?(見上げ
ディッセ : 俺も万能ではない。が、やり方はあるだろう。
ディッセ : お前たち「みんなで」命をつないだように。 今度は、「ロレ」と「皆」で繋いでいけばいい。
ロレ : …。 皆。(その言葉に警戒が強まる
ディッセ : …。 怖いか?(外したガントレットを持ってコンソールに立ち寄る
ロレ : ……ねぇ、 わたしは……
ロレ : 「みんな」と上手くやれる? ……どうやったら、うまくいく?
ディッセ : (概ね電気、科学側か。 ……電力は生きているな。 ともなれば
ディッセ : ……正直、山あり谷ありではあるがな。 人の付き合いに正解は無い。(ロレを見遣り
ディッセ : ただし、そう思う心がある限り、見捨てはしない。(電力さえあれば、あとは魔力。 この枯渇空間で――
ロレ : ……、、(唇を引き結んで
ディッセ : それが故に、今 俺が此処にいる。
ロレ : ……ずっと失敗ばかりだったの。 色んなやり方を試した。そのうちみんなが生まれて…、
ディッセ : (ガントレットをコンソールに突き刺す
ロレ : …みんなで、がんばってきたけど…、 何もよくなった事、無かった。
ウツセさんが入室しました
ディッセ : (やや強引めだが、二度目のトライ。 若干だが手慣れてきている
ウツセ : …、アタシもいるっス。
ウツセ : いよっと…。(とてとてと歩いてくる。どうやら様子を見にきたらしい
ディッセ : ……ロレ。その「みんな」では、恐らく解决できるモノと、解决できないモノがある。
ロレ : …、(増えた人影を見て、ディッセを見て。
ウツセ : (しっかしさっすが、かれいどすこーぷ、恐ろしい魔法っス…。(夏凛の術式により、ここまで戻ってきたようだ
ディッセ : (――彼のガントレット。古代魔器「アマツカゼ」  魔力を無尽蔵に供給する魔具――
ディッセ : (電力に魔力が帯びる。 そして、魔力さえあれば――
ディッセ : ああ。心配しなくていい(ウツセと順に目配せして
ロレ : ………。
ウツセ : 色んなやり方を試した、失敗した、ならまたチャレンジっス!
ウツセ : (ウツセは脳筋だった
ディッセ : ……といっても難しいか。 いやなに、「みんな」とは勝手が違うだろうが…
ディッセ : そうだな。 そうやって試し、失敗し、立ち上がり。 そうやって繋いでいくものだ。
ウツセ : それに、人とどうやってうまくやっていけるかなんて、アタシも含め誰もわかってないっすよ、きっと…。
ディッセ : (術式回路起動・照合<リジェネレクト・リンク>――(残ったガントレット側で
ディッセ : 出番だぞ、シエル。(指パッチン
ウツセ : さて…、魔力アシストしたいとこっすが……、
シエル(ミニ)さんが入室しました
ウツセ : アタシはこっちが気になるっス…。受けた約束は受けた約束っすからね…。
シエル(ミニ) : 「――ほっほい。」(パッチーン!
ウツセ : (目を閉じ眠り続けている一名のクランケを見やる。
ディッセ : シエル。 隣に夏凛は居るな?
シエル(ミニ) : 「…いや、出番だじゃないでしょ何残ってんだ?退避って言ったよね? …まあいいや。うん、居るよ。」(シエルアイカメラで状況確認
ウツセ : まさか本当にお姫様になってるとは…、笑えねえっす…
シエル(ミニ) : 「……いや、待て。ダメでしょコレ。ちょっと待て虹咲は眼を閉じる ――」
ディッセ : あいにくトンネル恐怖症でね(肩を竦めて
ディッセ : それに、こいつ(ウツセ)が来ているということは夏凛の”ソレ”はまだ機能しているんだろう?
シエル(ミニ) : 「まんじゅうこわいかよ。 ――ちょっ待って、落ち着いて。」(傍の誰かと何やらやりとりしてるようで
ディッセ : この通信から投錨できるか? そうすれば夏凛が―― おい夏凛、聞いているか。
ウツセ : (霊体レベルで癒着している…、ということだが……、
ディッセ : まだ切るなよ。設備と準備が整ってからだ(ウツセにしれっと
ロレ : …(皆の様子を座り込んだまま眺めている
ウツセ : (術式という原因あっての結果。通常の状態ではない。原因が術式ならば………、
ウツセ : 解きほぐせるっス。
ウツセ : ………2056、……(魔力サーチモード
ディッセ : せるっスじゃない。 今切るなと言ってる。死人が出るぞ。
ロレ : ……。うん、死ぬよ、多分。
ウツセ : ……こりゃうっかりしてたっすね。
(夏凛(音声)さんが入室しました
シエル(ミニ) : 「…とにかく、ココからリンクを繋げばいいワケだね。」
(夏凛(音声) : 「ごちゃごちゃうるさいわね!何?アタシに用なワケ!?」(シエル越しにディッセへ響く怒声
ディッセ : 元気そうだな。 もう一仕事だ(しれっと流しつつ
ディッセ : 今からシエルが此処とそちらを繋ぐ。
(夏凛(音声) : 「っはぁ? ここの秘密主義のマスコットからは何も聞いてないわよ? なんかアタフタしてるけど。」
ディッセ : そっちから、こちらの全員と、”施設ごと引き剥がして”回収できるか?
(夏凛(音声) : 「施設ごとキアシス持ってけっての? どんな悪影響出ても知らないわよ。」
シエル(ミニ) : 「…」(沈黙のマスコットである
ディッセ : 恐ろしい事を言うな。 ……警察。 事前に影響把握できるか?(ウツセに
ウツセ : ……そりゃ難しいっスね、アタシも普通の人間っス。エスパーじゃないっス。
ディッセ : 例えば……(ウツセの術式には疎いらしく、少し考え) ……この環境を刳り貫く、だとか。
ディッセ : 設備と地脈を断ち切って持っていけば……キアシス側の土地を汚染することも無いんじゃないか?(どうだ?と半疑で
ウツセ : ………、いやそれはアタシなんかじゃ……。
ウツセ : ………
ウツセ : この施設に抗魔金属絡んでたりしたら別っすが…、
ディッセ : 土壌に抗魔が刺さっていないと、ということか?
ウツセ : ちょっと観念的な制約なんで難しいっスね。今から仮に刺してもダメっす。
ディッセ : ……そうか。(ふむ、と
ウツセ : ところで今これはどういう風に手詰まってるんすか?
ディッセ : 施設ごとキアシスに転移(ワープ)させる。
ディッセ : ただし、夏凛のそれは転送技術というよりは次元のソレだ。
(夏凛(音声) : 「アタシのワープ無視して勝手に残った癖に、他人の通信で呼び寄せて施設ワープさせろとか言ってくる野郎の話を聞いてる所だっての」(>ウツセに
シエル(ミニ) : 「何処に移すのかもあるよね。シミュレートしてみるけど。」
ディッセ : くり抜いて持っていくというよりは、最初からキアシスに在った、という事になるだろう。
ロレ : ……。(「最初からキアシスに在った」
(夏凛(音声) : 「っはぁ。てかアンタ(シエル)何、目閉じてるワケ?Vtuberらしく映像チャット出来ないワケ?」
ウツセ : ……それはちょっとおっかねっすね(噂には聞いたことがある。ヴァースでは下手に次元をいじって消失した人間が出たことがあると。
ディッセ : 霊脈上、こことキアシスの地が馴染むとは考えづらいからな
ロレ : ――…… そう、そう、だよ。
ロレ : ココ、最初は、キアシスにあったの。
ディッセ : なので霊脈上、物理上ここを一度切断して――――む、?
ディッセ : ロレ、どういうことだ、それは。
ロレ : …わりと、最近。 ……何年か前、かな。ココに移った、って…(又聞き話の為か、確証を得ないような話し方だが
ディッセ : ……元の場所に戻す分には……因果上問題無い…のか……?
ディッセ : 専門家の意見はどうだ?(シエル、夏凛に
シエル(ミニ) : 「―…そういう事か。 オニール・シティが出来たのは僅か数年前だものね。」(変わらず目っ閉じマスコット
(夏凛(音声) : 「さぁ?アンタの言う通りワープ用の技じゃあないからね。何にせよ乱暴な転送には違いないっての。」
シエル(ミニ) : 「…構成が似てるなら、全く因果の無いトコに飛ばすよりはマシだね。…霊脈は如何ともし難いけど…」
ディッセ : やれる自信はあるわけだ。頼もしいな(夏凛に
(夏凛(音声) : 「アンタいちいちウザったいわね?わざとやってんの?アンタだけ置いてってあげようか?」
シエル(ミニ) : 「…そもそも現状ソコ、霊脈から通る魔力も無いんだよね。」
ディッセ : そんなことするタマではないだろう(やれやれ気味に返答し
シエル(ミニ) : 「なら…影響は… …無いとは言えないケド。夏凛さんの手腕次第だね。」
(夏凛(音声) : 「っはぁ、ドイツもコイツも無責任に頼ってくれちゃって。ま、やれるけど。」
ウツセ : ……出たとこ勝負っすか……。あたしゃ知らねっすよ…。
シエル(ミニ) : 「…ウツセサンの調査で見つかってたよね。グリアス公の旧実験施設。 座標抜くからチョット待ってね。」
(夏凛(音声) : 「魔力枯渇空間がなんだってのよ。ポンコツVTuberが映像さえ復活出来ないんなら目ぇつむったってやってやるわ。」
シエル(ミニ) : 「ソコにそっくり置き換えてもらう。…どーも施設の大半フッ飛んでるっぽいから、1部屋分で済むね。」
ウツセ : 一部屋分なら、まだ大丈夫そうっすかね…。
ディッセ : リソースに余裕が無くてな。あいにく音声だけで頼む。
(夏凛(音声) : 「っはぁ…。わかったっての。」(両目を瞑って。といっても音声だけなので夏凛の様子は皆には見えないが
ディッセ : (――いや、映像を出すことは、できる。 それはディッセも、シエルも判っている
シエル(ミニ) : 「―――オッケーシエル。 割り出した座標に、ミニ虹咲を分裂させて……と」
シエル(ミニ) : 「――はい。リンク完了だよ。」
ディッセ : ああ。(コンソールから離れ、片膝を付きロレの肩を支える
(夏凛(音声) : 「平行世界<パラレルヴァース>…」(僅か一節の詠唱。大魔法の行使。
(夏凛(音声) : (大魔法使い"カレイドスコープ"が観測を開始した時点で平行世界が現れる
(夏凛(音声) : (現れた平行世界へ"管理"を加える。
ロレ : 、、……。
ディッセ : 準備は良いか? 何処かに掴まって目を瞑っていると良い(ウツセ、ロレに目配せ
(夏凛(音声) : (平行した世界に現れる1つの"if"
(夏凛(音声) : (魔力枯渇現象の起きなかった平行世界。その次元にて発生させる転移魔術の穴。
(夏凛(音声) : 「別次元<パラレル>で準備した大魔法を本次元<ヴァース>へ打ち込むチート技。」
(夏凛(音声) : 「その空間の魔力が枯渇してようが知ったこっちゃないっての。」
ディッセ : ――――
(夏凛(音声) : 「吹き飛びなさい!"パラレル・ドライヴ"!」
(夏凛(音声) : (ディッセ達を包む虹色の光り
(夏凛(音声) : (平行世界で生み出された転移魔術が次元を超えてヴァースへ現れ、研究所の残骸を全て呑み込む
ディッセ : (世界が、暗転ならぬ――極彩に虹転する。
ロレ : 、―――、、!
ディッセ : ―――――――、
ウツセ : –––––––––––––
ディッセさんが退室しました
ロレさんが退室しました
アルバさんが退室しました
ウツセさんが退室しました
(夏凛(音声)さんが退室しました
シエル(ミニ) : 「ヨイショ。」(ブツン
シエル(ミニ)さんが退室しました

 

ディッセさんが入室しました
ロレさんが入室しました
アルバさんが入室しました
ウツセさんが入室しました
シエル(水兵)さんが入室しました
シエル(水兵) : (座標付与特化のセーラーシエル。…錨からの単純連想?安直と言うなし。
シエル(水兵) : 「――― どう。みんないる?」(目を閉じたまま
ディッセ : ――――、(ゆっくりと目を開く
ロレ : ………。。。
ウツセ : ……
アルバ : 「―――」
ディッセ : …、(一つずつ指先を動かし……問題無し。
ウツセ : ……なんか、イケたっぽいっすね。
ディッセ : 俺は、問題無い。 皆はどうだ?(といっても部屋ごと移ったので景色の代わり映えは無いが
ウツセ : アタシも大丈夫っス。
ロレ : ………、、。(こくりと小さく頷く
シエル(水兵) : 「全員無事みたいだよ。 お手柄だね夏凛サン。」
ディッセ : …そうか。 そいつは重畳だ(ふう、と
(夏凛(音声)さんが入室しました
(夏凛(音声) : 「当然でしょ?」
(夏凛(音声) : 「で。アンタのポンコツカメラはまだ復活しないワケ?」
シエル(水兵) : 「ぁぁ…、 魔力が行き通るまで時間が掛かるみたいだね…」
(夏凛(音声) : 「…ふーーーん。」
ウツセ : ま、のんびりカップラーメンでも作って待つっスよ。
ディッセ : 自分で拝みに来たらどうだ? 手前味噌でも見事なもんだ。
(夏凛(音声) : 「っはぁ?ワガママな奴ね。」(ディッセに
(夏凛(音声) : 「アタシが魔力枯渇に引っかかったら全滅じゃない。だからわざわざ遠方に逃げてやったんでしょ。」
ロレ : ………。
ディッセ : おっしゃる通りで(肩を竦める
ディッセ : シエル、そこなお嬢様到着前に一つワガママを頼みたいんだが。
シエル(水兵) : 「なーに。こーなったら付き合うよ。」
ディッセ : そうこなくてはな(微笑み) ……例の分析特化、出せるか?
ディッセ : 彼女を視てやってほしい(ロレ目配せ
シエル(水兵) : 「…詳しいな。 ってそういやキミにも掛けたか。 …」
シエル(水兵) : 「へ~んしん★」(ローテン
ディッセ : 7人目の伝言役の所でな。
シエル(水兵) : (ピッカー
シエル(水兵)さんが退室しました
シエル(シャーマン)さんが入室しました
シエル(シャーマン) : (モノクルローブの闇魔術師!風シエル!
ディッセ : 大丈夫だ、害はない(ロレの肩をポン、と叩き数歩離れる
ロレ : 、、……(風貌もあってやや警戒。 ていうか何この小さいの?
シエル(シャーマン) : 「(薄目で周囲確認)…ソコの彼女だね。」
ディッセ : ああ、頼む。
シエル(シャーマン) : 「オッケーシエル。 ――」(ロレに向き直って、両手広げて みわわわわ
ロレ : 、…… ぅ(少し眩しそうに顔を逸らして 困惑顔で謎オーラを受ける
シエル(シャーマン) : 「―――」(暗示解析の結果は………
シエル(シャーマン) : 「…洗脳や、催眠の類は受けていないね。 ……呪詛も掛かってない。」
ディッセ : ……
シエル(シャーマン) : 「……出所を考えるに、彼女に行われているのはもっと物理的な改造だろうね。」
シエル(シャーマン) : 「只、霊体の在り方が、……コレは一体どうなってるの。」(ロレと、アルバを順に
ディッセ : そうか…… ああ。そこだな。
シエル(シャーマン) : 「…コレは、…一朝一夕でどうにか出来るモノじゃなさそうだね」
ディッセ : ……そうか…
ウツセ : ま、のんびりやるっすよ。生きてるならオッケーじゃないっすか。
ディッセ : 、 そうだな(ふ、と表情崩して
シエル(シャーマン) : 「あぁ、…もうちょっと市勢が落ち着けば、専門家に頼むコトも出来るだろうし。」
ロレ : ………。(困惑顔のまま周囲を見ている
ウツセ : それにアタシは切るだけが能じゃないっス。解くことも得意なんで。
ウツセ : 専門家のやつらと協力して頑張りゃいけるっすよ。きっと。
ディッセ : (土地に魔力が巡り始めた事を確認し、コンソールに突き刺さったガントレットを引き抜く
ロレ : ………、 ねぇ。
ディッセ : ……。 なんだ?
ロレ : ……なんで、そんなにしてくれるの?
ロレ : …ぁ、 この人の為、かな…。(アルバを見遣って) 何か、有名人みたいだもの。
ウツセ : アタシにとってアルバがどうかとかは正直どうでもいっすよ、約束は大事っすが
ウツセ : 困ってる人がいたら助ける。
ウツセ : それが魔導警察っス。
シエル(シャーマン) : 「同じく。 キミは「キアシス市民」。」(真顔で答える
シエル(シャーマン) : 「…だったら助けるよ。防災マスコットだからね。」(いざという時は街優先…なんて言ってたが
ロレ : ………、 。 困って……。
ロレ : ……。 …あなたは?(ディッセ見上げて
ディッセ : ……概ね一緒だ。 二人のように信念があるわけではないが(収納呪文より予備の外套を取り出し、ロレに掛ける
ロレ : 、…。
ディッセ : (そして、ロレの手元にガントレットを置く
ディッセ : こいつは凡そ無尽蔵に魔力を供給してくれる。 一個だけだと、まぁ、それなりだが。
ロレ : 、………。 (キョトンと、置かれたそれを見つめて
ディッセ : ロレ。これからはもっと辛いことも多くあるだろう。そして、全てにおいて、全てを助けるには叶わないかも知れない。
ロレ : ………、 …いいの?
ディッセ : お前が、大丈夫だと思える時まで、貸しておく。
ディッセ : ……そいつが、雨除けなり、辛さの一つでも肩代わりしてくれると良いが。
ロレ : ……。 なんで、(否、理由はさっき聞いた。
ロレ : …………(おずおずと、両手で手繰るようにそれを持つ
ディッセ : ……。(『――どうして? 変なコトを訊くね――』
ディッセ : 何も。
ロレ : 、 …。(ぎゅ、と抱きしめるようにガントレットを持って
ディッセ : 何も特別な話じゃない。 肩に服をかけて、世界の終わりではないと安心させるだけで良い。
ディッセ : (息遣い混じりに呟いて
ディッセ : それは、誰にだって出来ることだ(肩をポンポン、と叩き 立ち上がる
ロレ : ・・・・……、、、(言葉が出てこない 何を言ったらいいのかわからない。
ディッセ : …シエル。 この後はどうする? 任せられるか?
ディッセ : 警察預かりか、連合か、はたまた――……内部情勢はお前の方が詳しい。
シエル(シャーマン) : 「…あぁ、処遇は任せて。悪いようにはしないよ。」
ディッセ : ああ、頼む。
シエル(シャーマン) : 「…詳細はわかんないけど。このヒトには、再びキアシスを信じてもらわなくちゃさ。」
ディッセ : そういうことになるな。 頼む(シエル、ウツセと交互に
シエル(シャーマン) : 「オッケーシエル」(るるるーん
ディッセ : さて。 となると次の話だな。 少し寄り道して補給したら向かうとしよう。
シエル(シャーマン) : 「何処に行くの?」
ディッセ : 南西の郊外だな。警戒網を仕込んでくる。
ディッセ : 北は手出しが難しいからな。 オニール側からまた何かあるかも知れん。
シエル(シャーマン) : 「ナルホドね。気を付けて」
ロレ : …………、 、、、(ディッセの背中を見上げて
ディッセ : ああ。お前もな。
ロレ : あ、  ぁの、!
ディッセ : 、 …どうした?
ロレ : ………、  え、 っとね、(いったん俯き、もごもごと考え
ロレ : …………  ありがと う。
ディッセ : ――――………、
ディッセ : (表情を崩して) ああ。  どう、いたしまして。
ウツセ : –––––––––、(それを見て、にこっと。
シエル(シャーマン) : 「ヨキカナ」(小声
ディッセ : ……、(頭を掻く。擽ったい模様
ウツセ : ………さて、アタシもそろそろ行くっす。また来るっす。
シエル(シャーマン) : 「あぁ、皆ソレゾレ働いて貰わないとね。」
ディッセ : ああ。 ナイスファイトだった、魔導警察官殿。(拳を上げて
シエル(シャーマン) : 「とりあえずオツカレサマだけど。まだ仕事ありえんほどあるからね。」
ウツセ : そっちこそ助かったっす(拳を上げて応える
ウツセ : どうやらそんな感じっすね……
ウツセ : じゃーまーみんな無事で。(後ろ手に手を振り部屋を後にする
シエル(シャーマン) : 「ラッジャーシエル」(手を振り
ディッセ : (合わせた拳を開き、そのまま軽く敬礼気味に
ウツセ : (そうしてしばらく道を歩いていくと、
ウツセ : (松葉杖をついて必死にあるくよく知った顔とすれ違った。
???さんが入室しました
ディッセ : ――さて。では俺も往くか。(扉の方へ
??? : ……はぁ、はぁ…(動かない体に無理をさせ、青息吐息でどこかへ向かっているらしい。
ウツセ : ……へへ、必死っすね。(ウツセに目もくれないその姿を見て
ウツセさんが退室しました
???さんが退室しました
ロレ : ……(じーっとディッセを見たまま
ディッセ : ……、(戸口に手をかけた所で歩を止めて
ディッセ : ロレ。
ロレ : 、  ごめんなさい(反射的に
ディッセ : どうして謝る。
ロレ : ……、それは、……(目逸らし
ロレ : (「行ってしまうのか」と、思った。「また」がある事を期待した。 ソレを、見透かされたような気がした。
ロレ : …… なんでもない、。
ディッセ : ……たまに飯ぐらい、食いに来るさ。
ディッセ : 元気になれば、外にも出れる。
ロレ : ……、、(押し黙って
ディッセ : 遺跡や森を巡っても良い。 そこには、天井や、直線に区切られた壁もない。
ディッセ : …………。
ロレ : ……、 うん。
ディッセ : …………判った。次の夜には戻る(根負けしてる
ロレ : ほんと!?(パァッと表情が輝き
ディッセ : …………。 ああ。
ロレ : ―……、 ぁ、でも、 忙しい、んだよね。やる事も、あるって…
ロレ : ……わ、 ワガママは、言いたくないの。 だから、無理には…。(俯き加減に
ディッセ : …………、、、
ディッセ : ……だから、夜までだ。 夜までは我慢してもらおう。良いな?
ロレ : ……う、うん、…!(顔上げてパァァ
ディッセ : ………、(ガントレットで表情隠し気味に
ディッセ : ……そろそろ往く。
ロレ : う、うん。 …行ってらっしゃい。
ディッセ : ……。ああ。
ロレ : …いい子に、してるから…
ディッセ : ……(改めて手を掛けて――……
ディッセ : ああ。
ディッセ : …ロレ。
ディッセ : 一つ、考えを革める……付け足すことは出来るか?
ロレ : ……付け、足す?
ディッセ : お前は、失敗ばかりだと言った。 「みんな」で考えたが、至らなかったと。
ディッセ : 無理もない。 導くものも、教えるものも、何もなかったこの世界で
ディッセ : 一体、どれだけ正常な判断ができようか。
ディッセ : それが大きな影を落としていると思うと、胸が痛む。
ディッセ : ……
ロレ : …………。(そう、なのかな、と思う。判断のしようもない、わからない
ディッセ : だが、お前<ロレ>と、お前たち<クランケ>の生きたいと思う行いは、決して失敗ではなかった。
ディッセ : それが、此処までと、これからに繋がっている。
ロレ : ……、、 これから……
ディッセ : ……頑張ったさ。 お前と、お前たちは。
ロレ : 、―――……
ディッセ : ではな。また。(外套羽織らぬ男が、隔壁の向こうへと
ロレ : ……… (言葉も無く見送る
ディッセ : (後ろ手に、素手の方で手を振って。
ディッセさんが退室しました
ロレ : ――― っ 、、、(大きな瞳が潤み
ロレ : (ぽろぽろと、声も無く涙を零す
シエル(シャーマン) : 「…」(……しばらくそっとしておこう。 彼女に関して聞く事が、対処する事が、これから山ほどある。
シエル(シャーマン) : (勿論、一人にはするまい。実際虹咲シエルにはやる事が山ほどあるのだが、協力を仰いだからには最後まで付き合うのだ。そしてキアシス職員は市民の為に働くのだ。
(夏凛(音声)さんが退室しました
シエル(シャーマン) : 「…」(傍の部屋から響いてくる、警察と問答するJKの怒声。
シエル(シャーマン) : 「…ガンバロ。」(――しばらくめっちゃ大変だ。小声で自分に気合を入れ直す
シエル(シャーマン)さんが退室しました
ロレ : 、、 、 …… っ(―――…「頑張った」。
ロレ : ……(わたし、 わたし達、 …ずっと、……
ロレ : ……頑張った、よね…………っ
ロレ : (ガントレットを抱きしめたまま、小さく啜る声が響く
ロレさんが退室しました
アルバ : 「―――」
アルバさんが退室しました

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最終更新:2019年06月04日 23:29