DVD-RAMのIFOファイルの情報を元に、RD-X4のIFOファイル(TS_HDDMG.IFO)を見てみると、かなり似通った構造である事が分った。
IFOファイルのブロックは、DVD-RAMのものと若干異なり、
- ヘッダ
- プレイリスト
- クリップリスト
- 不明1
- タイトルリスト
- ベンダ情報?
- 不明2
と、ベンダ情報と思われるデータブロックの後ろ、というか、IFO全体の長さの先に、不明なデータブロックが見受けられる。
ヘッダ
データブロックが若干異なる事もあり、ヘッダ情報は、以下の様な構造となっている。
位置 |
長さ |
内容 |
0000 |
0C |
識別子('DVD_RTR_VMG0') |
000C |
04 |
このIFOファイルの終端位置(= ファイル長 - 1) |
0010 |
04 |
「プレイリスト」ブロックの終端位置(ここまでが、本来のIFOブロックなのか?) |
0104 |
04 |
「クリップリスト」ブロックの開始位置 |
0108 |
04 |
「不明1」ブロックの開始位置 |
0134 |
04 |
「タイトルリスト」ブロックの開始位置 |
0138 |
04 |
「ベンダ情報?」ブロックの開始位置 |
0168 |
04 |
「不明2」ブロックの開始位置(0x000cで指定された位置の後ろを指し示している) |
クリップリスト
DVD-RAMと若干異なり、フラグ情報が0x00000102となっており、
位置 |
長さ |
内容 |
0000 |
04 |
フラグ?(0x00000102) |
0004 |
04 |
このブロックの長さ相対的な終端位置(= ブロック長 - 1) |
0008 |
78 |
不明なデータ列 |
0080 |
02 |
クリップ数 |
0082 |
04 * クリップ数 |
クリップ情報への相対位置配列 |
の様な構造になっている
DVD-RAMのIFOと比較したとき、
|
DVD-RAM |
RD-X4 HDD |
フラグ |
0x00000101 |
0x00000102 |
0x08からの不明なデータ列長 |
0x3c(60) |
0x78(120) |
と、フラグの下位8bitの値と、不明なデータ列長に関連性が読み取れる。
したがって、クリップリストの構造は、
位置 |
長さ |
内容 |
0000 |
04 |
フラグ |
0004 |
04 |
このブロックの長さ相対的な終端位置(= ブロック長 - 1) |
0008 |
3C * フラグの下位8bitの値 |
不明なデータ列 |
0008 + 3C * フラグの下位8bitの値 |
02 |
クリップ数 |
000A + 3C * フラグの下位8bitの値 |
04 * クリップ数 |
クリップ情報への相対位置配列 |
と思われる。
とろで、「ディスクに問題がある」といわれたHDDのクリップ数は、0x3E8、つまり、1000となっていた。切がいいのか悪いのか微妙な値。
この手のRDシリーズのトラブルの原因として、ストリームデータ領域のフラグメント問題がよく話題になっているけれど、クリップ数が多すぎる事が原因なんじゃないのか???
クリップ数が900を超えたあたりで警告でも出してくれれば、このような被害は防げるんじゃないのか???
と言う事で、ここまでくれば、タイトルと、チャプタ情報を生かした状態でデータを取り出すことが可能なはず。
しかし、取り出せると言っても、パソコン上でのこと。
このデータをDVD-RAMへ書き出したり、DLNA(Digital Living Network Alliance、RD的に言えば、ネットdeダビング)で、HDDレコーダに転送できれば良いのだけれど、DVD-VRや、DLNAの資料が見当たらない…。
最終更新:2007年03月28日 22:07