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「美しい都市をつくる権利」五十嵐敬喜著

半年振りにちゃんと再読。やっぱり素晴らしい。
以前見落としていた懐かしさについての注釈を脚注に見つけた。

”「懐かしさ」は「美」の重要な要素である”

”人が懐かしいと考えるものは「古いもの」とは違う
質をもっている。暮らしの中にあった古さだけでない
良い物、良い事を思い出しそれらを大切に扱うこと。”

そして、この懐かしさがある場所として
ハワイのコナをあげている。
なぜ、住んだこともないコナに懐かしい感じを受けるのか?
彼はその答えのひとつをこう書いている。

”何一つ囲まれていないのに安心感がある。”

”日本では安全は囲うことによって作られると考えられている。
しかしここでは反対にすべてが開放されている。
それが「信頼」という、囲むよりもはるかに強い安心感を作り出している。
囲むというのは考えてみれば他に対する不信や不安の表明なのかもしれない。”

”自由がある。ここには、自動車の交通信号も含めて、
人々の行動を規制するものが何もないように見える。
しかし、(中略)実はさまざまなルールがある。
ここのルールは何でも許される、勝手だという自由ではなく
みながルールを守りながら、少しもこのルールを規制と考えない。
だからこそ開放されているという自由だ。”

これを読んで、はっとした。
ああ、日本だって田舎はそうだった、と。古さだけではない良い物があって
それは懐かしく美しいかったってこと。
めまぐるしいときの中で忘れてしまっていたんだ。


カテゴリ: [book] - &trackback() - 2009年06月15日 20:03:03
  • 同感です。のしまるさんは再読なんですね。 -- pyonta (2009-06-19 12:37:56)
  • ブログやましてやコメントにも不慣れで、改行したつもりがupされてしまい慌ててしまったピョンタです。私は五十嵐さんの本を初めて読んで感動しました。‘安心’や‘懐かしさ’について、もう少し考えてみたいなと思いました。 -- pyonta (2009-06-19 12:42:57)
  • pyontaさーん、コメントありがとうございます!ほんとに使いにくくてごめんなさい。この本で紹介されていた別の本を今読んでします。また報告しますね。 -- nosi (2009-06-20 17:21:20)
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最終更新:2009年06月20日 17:21