「仕事は今日から休みだけど。時間あるけど。…大掃除に帰省、どうし」
『ほーほほほ!』
「な、なんだ!?二十歳くらいの着物姿の半透明なおねーさんが現れた!?」
『突然だけど貴方に取り憑くことにしたわ!』
「え、そんな?!というかどちらさ」
『そうね、お約束という事でまずは部屋を荒らしてあげるわ!』
「そ、そんな!?ああっ開かずの窓が開いた!?万年床のベッドが浮いた!?ああっ横積み置きの本がゲームが!?台所が

2時間後

『ほーほほほ!どうかしら!?』
「…み、見違えるほどにきっちりと整理整頓されている…」
『乱れた部屋に住んでいた貴方にとっては逆に精神的ダメージを受けるのではなくて!?』
「まぁ確かに。家具の配置を掻き乱されてちょっとやりにくくなったといえなくも」
『お風呂もトイレも磨いておいたわ!他人の家に居るような居心地の悪さにもだえなさい!!さて次は』
「えっまだ何か!?」
『貴方が私に取り憑かれたということを周囲に知らしめる必要があるわ』
「そうなんですか?」
『そうよ!最適なのは両親かしら。愛する息子が災厄に苛まれる所を見せ付けて苦しめるの!
と言うわけで新幹線の予約取っといたから!勿論貴方の財布から支払い済みよ!!』
「い、何時の間に!?ああっ確かにチケットが財布に!…じゃあ仕方ないから帰るか…実家で寝正月も悪くは」
『ほーほほほ!両親以外にも旧友や守護神仏に私の存在を知らせて回るの!休んでる暇など与えなくてよ!!』
最終更新:2011年03月06日 09:39