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20110221(月) 07:23:38 - (2023/11/27 (月) 12:22:31) のソース

**&color(blue){ロイタスの海賊旗}

 ルートガルト港の波止場に面した大通りに、軒の造りは古いが、なかなかに趣のある一軒の酒場が店を開いていた。
 港に停泊した船から、陽に焼けた浅黒い肌をした男達が肩を並べ、足下も賑やかに次々に扉へと吸い込まれる。
 船乗りご用達のこの酒場は、夕暮れ時のこれから最も多忙となる時刻を迎えていた。
 さして広くもない店内に所狭しと置かれたテーブルに、船乗り達は思い思いに陣取っては、陽気に杯を傾けている。その合間を縫うように、若く美しい給仕達が接客に追われ盆を手に元気に跳ねていた。
 その尻を、脇を通りかかった際にひと撫でする。
 結わえられて尻尾のように揺れる金色の髪を翻し、尻を撫でられた給仕は慣れているのか、振り向き様に片目を瞑ってそれに応えた。
 去っていく給仕の尻を眺めながら、手に持つジョッキに並々と注がれたエールを喉の奥へ流し込む。そして、空になった杯を勢いよくカウンターへと置いた。
「おう、シャイトック。もう一杯いくだろう」
 頭に白髪の混じった壮年の男が、酒瓶を手に尋ねてくる。この店の主であった。
 シャイトックは気だるそうに手を振った。
「そうしたいのは山々なんだが、先立つものがねえのよ」
「珍しいじゃないか。まだ、それ程飲んじゃいないだろ」
「どうも最近、景気が悪くて仕様がねえ」
「役人のあんたがいう言葉かね」
 店主は呆れたような顔をすると、それっきりシャイトックを放って、他の客に愛想を振り撒きだした。
 レオーム王朝の水軍将校であるシャイトックはルートガルト港で軍務に就き、政府から一定の給金を受けている。それは普通に暮らす市民から比べれば高額な方で、生活をする上では十分過ぎるほどの金額であった。それでも、強欲で浪費家の彼にとっては、まだまだ不満ばかりが募る。何より、自分は武芸の達人であると自負しているから、一介の将校扱いにも我慢ならない。そこで彼は、欲とうさ晴らしを兼ねた、役職を利用した裏の商売に手を染めていたのであった。
 彼のいう景気が悪いとはこの事で、最近、結託して事を起こしていたロイタス近海を拠点にする海賊達からの連絡が滞り、返事をよこしたかと思えば妙に歯切れが悪く乗り気でない。物資の横流しや交易船を狙った海賊行為で莫大な利益を得ていたシャイトックも、ついには豪遊の果てに財布が干からびてしまっていたのだった。
 萎れる彼の隣へと、新たに店を訪れた二人連れの船乗りが潮の香りを漂わせて席に着く。
 まだ港に到着したばかりという格好をした船乗り達は、大声で給仕を呼ぶと、好き好きに注文してから会話に華を咲かせはじめた。
 内容は航海中のどうでも良いような話が殆どであったが、暫くして徐に話題が変わった。
「なあ、さっきの話は本当だと思うか」
「赤髭の事だろ。あの男がそう簡単に降るとは思えないがな」
「でもよ、あいつ等シャンタルから来たって言ってたぜ。ヤツの拠点じゃねえか」
「どうだかなあ。俺は、赤髭が白旗を降るなんて考えられないがな」
 そこまで話したところで給仕が料理を持って現れる。目の前に並べられた料理とエールのジョッキに、船乗り達は会話を切り上げて夢中になった。 


 シャイトックは何の気なしに二人の会話を耳にしていたが、赤髭と聞いて思案を巡らせた。
 ――赤髭ったら、シャンタル海賊の頭領ババラッカスじゃねえか。
 レオーム王朝の水軍将校として、ローイス海に跋扈する海賊達と幾度となく海戦を経験してきた彼の脳裏に、赤い顎鬚を蓄えた不遜な男の姿が浮かび上がった。シャンタル島を拠点に周辺を荒らしまわり、王朝軍と小競り合いを続けながらも、しぶとく海賊行為を続けていた海の男。その男が降りたという。彼を捕らえたという話は未だ聞いていない。王朝軍が絡んでいるのなら、先ず水軍将校であるシャイトックの耳にも届く筈であった。降りたとは何の事であろうか。
「おい、その話、詳しく聞かせてくれ」
 シャイトックは赤髭の顛末に興味を惹かれ、料理を平らげる事に夢中になっていた二人に声をかけた。船乗り達は揃って顔を上げると、いぶかしむ様な表情をする。
「なんの事だい」
「さっき話してただろう。ほら、赤髭のだよ」
「ああ、あれか。で、あんたそれを聞いてどうするんだい」
「王朝の将官が海賊の噂を調べちゃ悪いってのか」
「あんた役人さんか。まあ、悪くはねえがな」
 船乗りの一人が空になったジョッキをこれ見よがしにシャイトックへと見せ付けた。話を聞きたかったら酒を奢れという事だろう。
「ちっ、しっかりしてやがる」
 財布の中身を確認してから、先程、尻を撫でた給仕が通りかかるのを呼び止めてエールを二つ注文する。そして、その尻を撫でておくのも忘れない。
「これでいいだろう。知ってる事をさっさと話しやがれ」
「あんたも役人なら、シャンタル海賊の赤髭、ババラッカスの事は知っているだろう。
あの赤髭がナース海賊に降りたんだとよ。信じられるかい」
「ナース島のか? 馬鹿いえ、あそこはろくな海賊がいねえはずだ」
「シャンタルから来た奴等が言ってたんだよ。俺達が直接みたわけじゃねえよ。なあ」
 隣にいる仲間へと同意を求め、仲間は頷き返す。
 ナース島は、ローイス海に点在する島の中ではもっとも大きく、交易の重要な拠点として栄えていた場所である。古くから数多の海賊達がナース島を拠点として暗躍し、王朝も長年の間、討伐に力を入れていた。近年は、これといった名のある海賊はあらかた討伐され、この地を拠点とする海賊達の殆どは鳴りを潜めている。シャンタルから赤髭が出張る程に、その勢力は衰えていたはずであったのだが、一体どういう風の吹き回しなのか。
「で、奴は誰に降りたっていうんだ」
 皆目、見当のつかないシャイトックは答えを急いた。
 船乗り達は記憶を探るように、暫しの間宙を眺めて思案顔をしていたが、思い出したという風にその名をシャイトックに告げた。 


 薄暗い小さな室内にベッドの軋む音が響く。
 肌も露に、一組の男女が行為に勤しんでいたが、目的を達したのか男は毛布の上に倒れこむと煙草に火を点け紫煙を燻らせた。
「ねえ、貴方ずっと考え事をしてたでしょ」
 金色の長い髪を汗の浮き上がる額につけながら、男の腕を枕に女が呟いた。
「馬鹿いえよ」
 紫煙を吐き出しながらぶっきら棒に応える。女の勘というのは実に鋭い。それが行為の最中であれば尚の事なのだろうか。
 女が唇を押し付けてきた。
「他の子の事じゃないの」
「近からずとも遠からず、だな」
「まあ、憎い人」
 唇に軽く噛み付かれる。
 シャイトックは酒場で誘った給仕の女を伴い、港街の歓楽街へと足を運んでいた。女は簡単に誘いに乗ってきた。男も女も好き物同士である。
 手頃な宿を取り、部屋に入るやすぐに互いを求めた。だが、シャイトックは女を抱きながらも、半ば別の事に意識を捉われていた。
 ――ブレッド……か。
 酒場で船乗り達が口にした名前が頭の中を離れずにいた。幾度となく、顔も知らぬ男の名が浮かび上がってくる。
 ――聞かねえ名だが、あの赤髭を抑えたんだ。こいつは只者じゃねえな。
 ナース島とロイタスは比較的近い。ロイタス近海の海賊達が妙に静かなのも、こういう理由であれば納得できる。しかし、今までついぞ名を聞くこともなかった男が、自分の商売の邪魔をしている可能性があるとなれば、これは見す見す黙ってもいられない。赤髭を降すほどの相手にどう対処したものか。
「ねえ、また考え事してる」
 女はシャイトックの身体に刻まれた無数の傷痕を指で撫でては、上目遣いに艶やかな視線を投げかけていた。
「なあ。お前、ブレッドって野郎の話を聞いたことあるか」
「ブレッド? さあ、どうだったかしら」
「ナース島の奴らしい。どんな事でもいい」
 暫し、ううんと頭を捻っていた女が、表情も明るく思い出したように口を開いた。
「そういえば……ナース島から来たお客さんが話してたわ。
確か、若い男があの辺の海賊を纏め上げて水軍を名乗ってるんですって」
「……水軍ねえ。他には何かないのか」
「変な技を使うみたいよ。たぶん、魔法とかじゃないかしら」
「おいおい、まじかよそりゃ」
 どうやら相手はとんでもない若造のようであった。ナース島に跋扈する海賊達を一つに纏め上げるのも、相当な実力が伴わなければ成せぬ事である。そして、あの赤髭をも降す程の技。
 ――強敵だなこいつは。
 煙草を燻らせながら思案に浸っていると、太股に鋭い痛みが奔った。
 女がシャイトックの股を抓りながら、訴えるような眼差しを向けている。
「怒るなよ。たっぷり時間はあるんだ。可愛がってやるよ」
 煙草を揉み消すと、シャイトックは再び女の上に覆いかぶさった。 


 朝焼けの街並を、シャイトックはのんびりとした歩調で宿舎に向かい歩いていた。
 朝陽に照らされて、通りに立ち並ぶ家々の壁が紅く染まっている。屋根に設けられた煙突からは、釜戸で焚かれた朝餉の火が煙となり空に昇っていき、窓の隙間から食卓に出されるであろう料理の香りが漂ってはシャイトックの鼻を執拗にくすぐる。
 腹の虫がひとつ大きく鳴った。
 女を抱いた後で仮眠を取り、まだ暗い内に宿を抜け出してきたシャイトックは、レオーム王朝の宿舎に帰り飯を喰らって一眠りする心算であったが、宿舎の門前に辿り着くと、そこはどうも普段とは違う気配に包まれている事に気が付いた。詰所にいつもの軽口を叩きあう見張りの姿はなく、門は開かれたままになっていて、宿舎の玄関である両開きの扉も開け放たれたままである。
 何事かと辺りを窺っていると、宿舎の中から兵士が青い顔で飛び出してきた。ちょうど良いとばかりに、これを捉まえて仔細を問い質す。
「おい、何か起きたのか」
 急に腕を掴まれた兵士はシャイトックの前に立ち止まると、時間がないとでもいう風に大声で喚いた。
「謀叛! ムクガイヤの謀叛です!」
 それだけ叫ぶと、掴まれた腕を振り切り、物凄い勢いで駆けていく。兵士が籠を抱えた通行人とぶつかり、籠の中身が派手に宙を舞った。それでも兵士は止まろうとせず、そのままの勢いで通りの雑踏に消えてしまった。
「ムクガイヤって誰だよ」
 後姿を見送りながら、自然とそんな言葉が口を吐いた。
 レオーム王朝、宮廷魔術師ムクガイヤ。王国の同じ将官でありながら、まったくの面識もなく接点のない二人であった。ただ、シャイトックの記憶からその存在が抜けていただけなのかもしれない。何にせよ、重臣ムクガイヤが謀叛を起こしたのであった。現実味を一切感じない唐突な出来事に、シャイトックはその場で信じようとはしなかったが、宿舎で上官に事の顛末を伝えられて事態の重さを認識した。謀叛によってトライド王は戦死し、その嫡子も国を追われる事になっている。今やレオーム王朝は完全に崩壊し、ムクガイヤ率いる軍団は新たにルートガルト国として周囲に侵攻を開始せんと準備を進めていた。ルートガルト港に駐留していた王朝水軍は、ムクガイヤと戦うか、従うか、どちらかの道を選ばなければならない。まさに宿舎は上から下へとクラーケンの卵を突付いたような有様であった。
 ――洒落になってねえだろ。
 唐突に火蓋が切られた戦乱に、シャイトックは心の中で低く唸った。
 王朝が事実上滅んだ今となっては、最早、裏家業どころの問題ではない。自室へと続く廊下を歩きながら、頻りに今後の事を考えては頭を痛めていた。一介の水軍将校であるシャイトックは、上官から命令があればそれに従うしかない。自身の意見など有ってないようなもので、このまま水軍に居続ければ下手をすれば命を捨てる事になるやも知れぬ。諸般の武芸に長けた彼であれば、そう簡単には死ぬ事もないだろうが、気になる点が一つ。給金は果たして出るのか、そこが不明であった。ただ働きだけは御免被りたい。
 ――見限るか。
 意外にも後ろめたさは感じなかった。今の王朝水軍に命をかける価値があるのかと問われれば、無いと言い切れるだろう。
 さりとて、水軍を辞めたとして、今後の見通しが一切つかないのも事実である。
 シャイトックは自室へと篭り、どうしたものかと思案を続けた。
 翌朝。兵士が何時まで経っても姿を現さないシャイトックを不思議に思い部屋を訪れると、そこは既にもぬけの殻となっていたのであった。 


 ルートガルト港からロイタスの街へと、沿岸線を暫く歩いた処に周囲を崖で囲まれた小さな入り江が存在していた。
 ロイタス湾と称される湾内には無数の入り江があるが、ここはその一つで、ロイタス近海を荒していた海賊達の拠点となっている場所である。
 その入り江に一人の男の姿があった。
「こ、こりゃ旦那……へへ、珍しいですねえ。ささ、どうぞ中へ」
 出迎えてきた小柄なすきっ歯の男が、手を摺り寄せながら男を促がす。
 海岸から少し奥まった崖の隙間に、木造の見るからに朽ちかけた民家が肩を寄せ合うように建ち並んでいる。出迎えた男がその一つ、中でも一番大きな民家へと男を誘った。
 部屋の中で、だらしなく椅子に腰掛け足をテーブルへと投げ出し、エールが注がれたと思しきジョッキを傾ける大柄な男が、珍しい客人を見て素っ頓狂な声を上げた。
「シャイトックの旦那じゃねえかっ」
 ロイタスの海賊を訪れたのは、水軍将校のシャイトックその人であった。
 宿舎の自室で考えた結果、彼の足はこの地へと向かっていたのである。
「よお頭。ずいぶん暇そうにしてるじゃねえか」
「な、なんの用でえ」
「なに、近くに寄ったんでな、様子を見に来たのよ」
 シャイトックが空いている椅子に腰を下ろすと、先程の男がジョッキを片手に現れた。目の前のテーブルに、ゴミの浮いたさして高くもなさそうな酒が置かれる。
 室内には調度品といった類の物は殆どなく、海賊達が着ている服も汚れたり破れたりしたみずぼらしい物であった。彼らは、なんとか喰う分だけは凌いでいるといった感じである。
「儲かってなさそうだな、頭」
「ど、どうだっていいだろう。それより何しに来たんでえ。
陸じゃ大騒ぎらしいじゃねえか。旦那がこんな所に居ていいのかい」
 ロイタス海賊の頭は早口でまくし立てた。どうやら謀叛の事は既に耳にしているようだった。そこは流石に海賊家業といったところか。大敵である王朝の動向には常に気を配っているらしい。
 一緒に仕事をするようになってからは、彼らの事は何かと目にかけては庇護してやっている。今まで対極に位置していた両者が手を携えてこれたのも、之による所が大きい。しかし、最近のロイタス海賊は歯切れが悪かった。
 シャイトックは例の名前を出してみる事にした。
「ナース海賊の頭領ブレッドを知ってるか」
 その名を聞いて、海賊の頭は眼帯で覆われて片目となっていた目をぎょろりと動かす。その肩は僅かながらに震えている。
 ――やはりそうか。
 どうやら原因は、勢力を増しつつあるナース海賊にあるのは間違いないようだった。もう少し、掘り下げて突っ込んだ問いを投げてみる。
「好き放題にやられてるって話じゃねえか。
何時からロイタスの海賊共は腰抜けになったんだ」
「な、なんだと!!」
 腰抜け呼ばわりされた男が、声を荒げ、椅子を大きく鳴らして席を立つ。その目には怒りの色が露になり眼光は極めて鋭い。握り締めた拳がテーブルの上で震えていた。
 単純な海の男であった。感情の起伏が手に取るようにわかる。
「赤髭も靡いたってな。ここも尻尾まるめて降参か。ああ、情けねえ」
 シャイトックは煽るように言葉を選んでは、話を続けた。
「あんたに何がわかるってんだ。こちとら何人も殺られてんだよ。
船が何隻も沈められた。俺たちじゃ奴等にゃ勝ってこねえんだよ!!」
 ロイタス海賊の頭はついに心情を発露した。叫び終わると、力なく椅子に腰を下ろして項垂れた。その表情は、自身の非力さを悔やむように見て取れたし、刻み込まれた恐怖に怯えているようにも見て取れた。何れにしても、ブレッド率いるナース海賊を相手に、彼らは散々な目に遭わされたのであろう。
「陸に上がって泣き寝入りか。
しみったれたもんだな……それでも海の男かよ」
 有無も言わずただ押し黙る海賊の頭に、シャイトックはそう告げると大声で笑った。
 海賊の頭は笑われた事によほどの屈辱を覚えたのか、片目ながらに凄まじいまでの殺気が篭った視線を投げかけてくる。そして、その手は腰の刀へと伸び、柄を握る手が怒りを必死に抑えているのが見て判る。
「そんなに悔しかったら、俺様に力を貸しやがれ。
ナース海賊の首を取ってやろうじゃねえか」
 シャイトックはジョッキの中身を一気に飲み干すと、空になった杯をテーブルへと叩きつけた。 


 それから暫くの後、ローイスの大海原に無数の船団が姿を現した。
 そのマストに掲げられた旗印はロイタスの海賊旗。
 且つてこの近辺を荒らしまわり、海を往く者に畏怖された海賊達である。
 その船団の舳先に立つ一人の男が、剣を抜き高らかに叫んだ。
「さあ、野郎共!! 失った全てを取り戻せ!!」
 突如として訪れた戦乱の世に、シャイトックは海賊として名乗りを上げたのであった。

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- 列伝に忠実で、とてもよく書けてる。すげえ  -- 名無しさん  (2011-02-27 16:23:44)
- シャイトックらしさが出てますね。実に良く出来てると思います。  -- 名無しさん  (2011-02-27 23:46:44)
- てか、みんなキャラたちすぎ。シナリオといいキャラといい、本当にすげー作品だ。  -- 名無しさん  (2011-03-01 10:59:25)
- かっこいい。やっぱシャイトックいいね  -- 名無しさん  (2023-11-27 12:22:31)
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