いろんな人に悪く言われて王都攻略できないゴート殿下


アイアン「若様。此度の王都攻略戦でござりますが、時期の見直しを申し述べまする」
ゴート「なぜだ?ムクガイヤは、今や四方を敵に囲まれ、我が軍は満を持して王都奪還に望めるのだぞ」
アイアン「それは、かつてラムソン殿も考えられたこと。ムクガイヤとの戦いは策にござる。
あの男は、いかに四方を敵に囲まれ、相手が自軍の数倍していてもそれを覆すだけの策を用意しているのです。
されば、我らもまた、奴に負けぬだけの知恵を出し尽くし、万全の状態で挑まねば、力を発揮することはできませぬ」
ゴート「もうよい。そちの言うことは考えてはおく。下がれ」
アイアン「若様。どうかご熟慮くだされ」

テステヌ「若様。某も、此度の北伐は見合わせていただきたく存じます」
ゴート「卿までどうした?よもや、またぞろ息を吹き返したゴブリンどものことが
気がかりだから、とは申すまい?」
テステヌ「そちらのことは、我が手の者が抜かりなく処理いたす」
ゴート「ではなんだ?そなたもまた、私がムクガイヤに負けると申したいのか?」
テステヌ「戦とは、大将同士の器も重要にござりまするが、
それと同じくして寛容なのは地の利にござる。ムクガイヤは、中原の各州を
クーデター以来、反乱のひとつなく統治し、王朝時代に冷遇されてきた知識層から
熱烈な支持を受けております。ゴブリンや海賊に荒らされた領土を取り返した我が軍とは根本的な地力に差が……」
ババラッカス「おいおい、テステヌさんよォ。それじゃあ、俺ら海賊が邪魔者だって言いたいのかい?」
テステヌ「いえ、ババラッカス殿のような、良識ある海の戦士は尊敬に値すると某は考え申す。
仮に、ローイス沖合いでの海戦ともなれば、我が軍の優位は疑いはないのですが…」
ババラッカス「そうだな。あの野郎が俺たちの誘いにノってくれるたァ思えねェな。
だからって、平地に俺たち海賊を乗っけるのは勘弁願うぜ?あの、サルスなんとかって
奴の黒い騎兵どもの相手は、流石の俺らでも、分の悪い賭けだかんなァ」
ゴート「……もうよい。下がれ」

イーサリー「若様。私も、今回の戦いは……」
ゴート「そなたもか!?ハルトにいの一番に帰りたいと申していたそなたまで臆病風に吹かれたか!」
イーサリー「なにも、他の方々のように、時期を改めろなどと申すつもりはございません。
ただ、私にある任務をお申し付けいただきたいのです」
ゴート「なんだ?」
イーサリー「ムクガイヤの暗殺…」
ゴート「!・・・・・・。だめだ。私は、自ら四海最大の軍勢を結集し、正面から奴めを
叩き潰してやるつもりだ。それによってのみ、私とレオームの大義と力が天におわす父上にも
地にある民草にも示せるというもの!貴様、この私を卑怯者にしたいのか!!」
イーサリー「ムクガイヤは、戦争の天才です。アイアン殿のおっしゃった策、テステヌ殿のおっしゃった
政、ババラッカス殿の申された士に加え、計り知れない魔をその腹の中に飼っています。
今、奴と大軍を率いて戦って、仮に我が方が勝てたとして、奴めは潔く負けを認めるでしょうか?
最期の切り札として、魔王召喚と同じ…いや、それ以上の魔術を――」
ゴート「もうよい!臆病者は、クリンクにでも引っ込んでおれ!」
イーサリー「若様……」

ゴート「クソッ!どいつもこいつも、私が王になるのがそんなに嫌なのか?
確かに、ムクガイヤは難敵だが、今の私ならば、倒せるはずだ。
くっ……。父上なら、どうなされたのだ……?」
イオナ「ゴートさま……」


  • 確かに王都攻略戦のゴートは焦り過ぎだと思う。
    ムク包囲自体不完全すぎるしアルティマイトが来るかもしれなかったし、暗愚と呼ばれても仕方がない。
    ファーレントゥーガのゴートを見習ってくれ。 -- 名無しさん (2011-08-22 01:07:52)

  • FTのゴートはイベント加入人材も多いし人望があった
    VTのはドルスのいいなりなんだよな(アナザーでそのへん掘り下げられてるが) -- 名無しさん (2020-08-19 23:27:11)
  • ゴートさま、レベル50くらいまで上げて単騎で王都を攻める手もございます -- 名無しさん (2023-07-07 00:49:15)
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最終更新:2023年07月07日 00:49