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「……に者。起きろ…。」
ふと聞こえた声で俺は目をゆっくりと開く。
「…ん……ここは?」



眩しい…。
電灯の明かりで目の前がチカチカする…。




しばらくして目の状態が ほぼ 正常に戻った後、俺は目の前に居る人物に反射的に驚く。
「!! …何でここにいるんだ。」
頭がまだボーっとしている俺にそいつは答える。
「居ちゃあ悪いか?」と。



今、俺の目の前にいる香具師に遭ったは、どれ位前だろうか…。
大会があったあの日。
体に火傷を負ったフーン族と一緒にいたアヒャ族のお前は…―!!




俺は思わず後ずさる。
ごんっと音がし、背に微かな痛みが走る。



「っちょ、ま、何でお前ここに!!?」
俺はそいつに指を指して言う。
するとすぐ隣から聞いたことのある声が聞こえた。
「…そいつは仲間だからさ。」
「エメラルド!?」
声がした方に向く、両足に包帯を巻いたエメラルドがいた。




そういえばここは何処だろう…?
会場とは雰囲気および広さからしても違う…。




「まぁ、たぶん今頭ん中ごっちゃになってると思うから説明してやるよ。初めに俺は幻鬼。お前は?」
俺は幻鬼を警戒しながらも自己紹介した。
「…俺は…兄者だ。」
すると幻鬼は、ぽんっと俺の肩を叩く。
「安心しろ。俺は何もしやしないから。」
幻鬼のその言葉で俺の緊張感はほぐれた。



「まずはヴィラシア団と言う暗殺組織について話をしたいと思う。」
「あ、暗殺組織?」
俺の問いに幻鬼はうなずく。
「まぁ簡単にいうと暗殺組織ってのが当てはまるからな。」
俺はふーんとうなずくと幻鬼に質問する。
「じゃあ何でお前がそのヴィ何とか団にいたんだ?千たちと同じ便利屋なんだろ?」



すると幻鬼はこぶしをあごの下に当てて考え込む。
「う~ん…。簡単に言えば敵に味方と思わせておいて、アジトに潜入!!そしてコソーリと敵について調べる…。まぁそんな感じのことしてたんだ。」




まあ、また今回もまとめてしまうけど、
ヴィ何とか団ってのは、この異世界で一番大きな闇組織。
幻鬼が手に入れた情報によると、ボスは三次元出身らしいが顔は誰一人としてみた者はいなかった。何故なら、いつも何処かへと出かけているらしいからだ。
不思議なことに、団員は全員複数の能力を持っているらしい。何故かは誰も知らないが。
全ての能力を覚醒させるにはやっぱり切欠ってのが必要で、全ての能力に覚醒できるものはそんなにいない。
なんと千は元団員だったらしい。(ガイシュツ済



なんで団から抜けたのか。
その点についてはよく分からない。
(ついでに言うと入った理由も分からない。)




突然幻鬼が口を開いた。
「兄者。周りを見回してみろ。何か違和感を感じないか?」
俺は幻鬼に言われたとおりに周りを見回してみた。
今ここには、疲れたのかうとうとしているエメラルド。
後他には、俺の目の前にドカっと座り込んでいる幻鬼。



……―それだけ…だ。



「!! 千と弟者は!?」
エメラルドと幻鬼は互いに目を合わせる。
幻鬼ではなく今度はエメラルドが口を開いた。
「千は耳の治療のため近くの病院に居る。弟者はたぶんヴィラシア団に連れ去られた。そして俺たちが居るここは、便利屋の隠し部屋だ。」



エメラルドの言葉に俺は耳を疑う。
「な、なんと。弟者が!探しに行かなく…っ!!!」
慌てて踏み出した右足にズキッと鈍い痛みが走った。
「うわあああっ!!」
俺はそのまま右目を下にして床に倒れこむ。
「おい兄者…自分の体の意変には気づかなかったのかよ…。」
心配してか、幻鬼が俺に声をかける。
「……そのようだと思われ…。」



俺は言葉を続ける。
「あれ?




      左目が 見えない……じゃないか……。」






暗闇の中。俺は再び意識を失った。