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春香&零&魅秋ルート 其の参

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匿名ユーザー

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春 香 発 情(桃色連続攻撃)

電車内 空いてたので、二人並んで座る
春香「おにーさん、眠そうですね」
俺「眠いっすよ。今日の間に合わせるために、4時ぐらいまで起きてたから
春香「4時ですか……大変なんですね」
俺「ああ、途中でタイピングゲームなんかに手出さなければ、2時には終わってたはずなんだけどね
春香「なんとか自得ですね」
俺「……なんか今、初めて春香のこと小学生らしいな、って思った」
春香「でも私も、だんだん大人になってきてますよ?」
俺「……胸の大きさ、そんなにコンプレックスですか」
春香「当面は零ちんが目標ですね

到着
適当な空き教室……もとい空きフロアに向かう
土曜で授業がほぼないので、出来るだけ人がいないとこがいいかな、ってことで

俺「ここで待っててくれる?教授のとこに寄るのと、図書館でまた資料借りてくるから」
春香「はいっさーです」
行く
そして戻ると、なにやら春香が柔軟体操っぽいことをしている

俺「何してんっすか」
春香「いえ、体が結構かたいほうなので……」
座って、足をY字型に伸ばし、そのまま体をグーッと前のほうに倒すアレ

春香「……ぜったい、くすぐったりしたら、やーですよ?
俺「……ほほぅ」
で、春香の背後にまわって、当然の如く背中を軽くなでてあげる

春香「む~」
俺「つか、柔軟やってるときに本気でくすぐったりしたら危ないからね」
春香「じゃあ……どうしたほうがいいんでしょうか……?」
俺「ま、とりあえず、課題終わってからね」

資料がごった返してる机に戻り、そのまま作業開始
俺「今日は眠くないの?」
春香「んー、微妙に眠いですね……」
俺「また寝る?」
春香「膝枕して下さいよぉ」
俺「ええ……体勢的に無理っぽくない?」
春香「椅子を、こうしてですね、こう……」

予想通り首が痛いだの呼吸が苦しいだのあって、
けれどなんとか、ベストポジションを見つけて春香が俺に膝枕してくる
春香「じゃ、おやすみなさい……」
俺「あい、おやすみ」

数分は小言やら何や言ってたけど、ほどなくして、眠りにつく春香
俺はそのまま、課題続けることに
1時間ほどして、俺も眠くなってきたので、机に突っ伏して寝る
11時位に起きて、作業再開。この段階で、もう家に帰ってからでも出来る状態にはなってる
けどまあ、依然春香がスヤスヤ寝てたので、そのまま黙々と作業続ける
で、
春香「んん……」
俺「……はよ」
春香「……」
うつろな目で、俺を見てくる

春香「……」
俺「やぁ」
春香「甘えてもよろしいでしょうか?
俺「……何をする気なのでしょうか?」
春香「よろしいでしょうか?」
俺「……はい」
モゾモゾと俺の体を登って、そのまま正面から抱きついてくる

俺「なに、どうしたの?」
春香「甘えタイムです……
俺「甘えタイムねぇ」
春香「くすぐっちゃあやあですよ?
俺「……ああ、まあ、今なら平気かね」

春香の腰に回していた手を、そのまま動かす
春香「やっ、あははは!
俺「いまこのフロアには誰もいないだろうから、結構声出しても平気だと思うよ」
春香「あはっ!お、おにいさんやっぱりヤバいですってぇ!
しばらくねちっこくくすぐって、止める
春香、顔が紅潮していた

俺「あれ?ごめんごめん、やりすぎたかな?」
春香「は、ぁ……だ、だいじょぶです……
俺「そお?なら……」
春香「は、あ、ははははっ、あ……
そんなに強くやった覚えはないのに、なぜだか春香の声がかすれてきている
かすれているというか、ハスキーボイスっぽくなってきていた

春香「あ、もう、や、やばいです、駄目です無理です!
なんか声が異様に切羽詰っていたので、手を止める

俺「大丈夫?体調悪かったり?」
春香「ご、ごめんなさい」
俺「?」
ここにきてようやく、
春香が、俺の太ももにまたがっていたことに気づく

俺「……」
春香「……ごめんなさい」
俺「あまり、感心はしないかな。ここまで気づかなかった俺も悪いけど」
春香「まあ……寝ぼけてたってことにしといて下さいよ」
俺「……了解」
春香、ようやく俺の上から降りる
微妙な空気に

春香「……起きてすぐとか、結構そうなんですよ」
俺「ああ……そうなんだ」
春香「女性ホルモンやら、何やらでしたっけ?いいんですって」
俺「いいって、何が?」
春香「その……胸とか、大きくするのに
俺「……」
春香「お兄さんは……あまりそういうこと、好きじゃないんですよね?」
俺「どうあっても、罪悪感のほうが先行するからね
春香「ですよね。はい、すみませんでした」
俺「いいよ別に、寝ぼけてただけなんだよね?」
春香「……はい、そうです」
俺「……はい」

その後、昼食べて、帰宅
春香とは駅で別れて、佳奈恵邸に寄ったんだけど、誰も出なかったので、そのまま帰宅


破壊神、大魔王には勝てぬ そう言うこった
期待してないと思うけどいい米が思い浮かばぬ

春香と大学へ、魅秋も一緒に

大学に到着
が、今日なんか行事やってたらしく、いつもの教室が空いてなかった
なので、教務課に行って、今日の教室状況を確認
コンピュータ付きの教室の、占領に成功

春香「うわーほわー」
俺「普通は、一生徒が申し出たって借りられないんだけど……」
春香「どうしたんですか?」
俺「知り合いの教授の名前借りました
春香「……お兄さん、悪ですねえ……」

魅秋ちゃんは、いつも通り大学周辺を勝手にぶらつくというので、いなかった

俺「しかしまあ、ここに何があんだろうね、いつも付いてくるけど」
春香「ミアキも、そろそろこの周辺『見飽き』てるんじゃないですか?」
俺「(駄洒落を言った春香を、グリグリする)」
春香「は、わ、はっ……!」
俺「ま、この教室なら、ノートパソコン借りてくる手間が省けるわね」
春香「私もやってていいですか?」
俺「残念だけど無理。大学の生徒じゃないと、出来ない仕組みになってるから」
春香「む……じゃあ、寝ちゃいますけどいいんですか!」
俺「おやすみ」
春香「寝ませんよ」
課題やりながら、春香と雑談する

俺「しかし、なんなんだろうね、魅秋ちゃんって子」
春香「あー、私もよくわからないですねぇ

一応、これまでの経緯を説明すると……

俺が土曜は大学行くから遊べないと伝えたとき、春香も一緒に連れてく約束したのがきっかけ。
その後、春香も友達(魅秋)に、土曜に遊べないかと言われる。で、春香が俺のことをそのまま話したら、自分も一緒に行きたい、と言い出したらしい。春香そのことを俺に相談
最初は断るつもりだったけど、その子がぷよぷよの大会のときにいたこと、そして春香とは別の小学校だということを聞いて、別に大丈夫かな、と思い承諾。現在に至る。

しかしその初めて会った日から、なぜだか「適当にぶらついてきます」といい、単独行動に走る。
そして帰るときに、俺が携帯で呼び出して一緒に帰宅、という形。

正直、いったい何の目的でついてきてるのか、未だ理解できない。
俺「というか、学校違うのに、どこで知り合いになったの?」
春香「あ……秘密です、はい」
俺「俺たち兄妹の間に、隠し事はいけないんじゃなかったのかな~?」
春香「その代わり、好きにいじくっていいですから」
俺「小学生相手じゃ、まだいじり甲斐がないよ
春香「せっ、せくはら発言ですよ! 今のっ!」
俺「自分の胸に聞いてみなさい」
春香「うう……いつからお兄さん、そんなにサドになったんですか……」

予定の課題が、1時間程度で終わる。
まだ10時前
俺「どーしよっかね」
春香「帰ります?」
俺「でもいいけど、今日どうせ昼から俺予定あるし」
春香「この辺何もないですしね」
俺「この大学の生徒全員が気にしていることを、言わないで欲しいな」
春香「じゃあ、ミアキ呼びますね」
俺「あい」

このとき、佳奈恵をどうこねくり回すかだけで頭が一杯だったので、全体的に上の空な返事が目立つ。

建物内にいたのか、程なくして魅秋ちゃんが来る

魅秋「今日は、早かったですね」
俺「まあね、毎回仕事遅いんじゃ、進歩がないし」
魅秋「はは、そうですね。春香、いい子にしてたかい?」
春香「してましたよーだ、ったくもう……」
俺「いつも、どこ行ってるの?」

魅秋が机に腰かける。
魅秋「適当に、ですよ。目的なく行動することが趣味なので、僕は
俺「つっても、前のときは結構何時間も間あったじゃん」
魅秋「ああ、あの時は流石に、中庭でまどろんでいましたね」
俺「そかそか、楽しい? 皮肉とかじゃなくて、特に遊ぶわけでもないのに連れて来ても……なんか悪いかな、って」
魅秋「お兄様もまだ大学生なのに、気にしすぎです。僕は僕で楽しんでいますから、僕なりに」
俺「だよね、そう思ったよ」
春香「お兄さん、都合いいですよ」
俺「俺の口は年中都合がいいから
魅秋「これから、どうされるんです?」
俺「どうしたいとかある?」
魅秋「僕ですか?」
俺「春香に任せても、『お兄さんと一緒ならどこだっていいですぅ~』みたいな、歯の浮くような答えしか返ってこないし」
春香「10年後です! 私のその発言の意味が、よぉくわかりますよ……にゃっにゃっにゃっ……」
魅秋「うーん、どうしましょうか……お兄様」
俺「なに?」

さわやかな笑顔で、

魅秋「お任せします」
俺「『夕飯何食べたい?』って聞かれて『なんでもいい』って言われた時の、母親の心境がよくわかったよ
魅秋「はは、いちいち例えが、面白いですね」
春香「笑ってるようで笑ってないんですよね、この人はぁ……」
魅秋「そんなことないですよ、面白いですよ?」
俺「んなに笑い顔見たかったら、得意技でもやってあげればいいじゃん」
春香「通じないんっすよ、お兄さん」
魅秋「そんなことないですって、くすぐったいですよ?」

春香が魅秋をビシッと指差し、

春香「はははの愛想笑いしかしないじゃないかぁ!」
魅秋「反応ゼロでいるのも、春香が可愛そうじゃないですか。くすぐられている立場にもなって下さいよ」
春香「お兄さん、やっちゃって下さい!」
俺「やりません。俺そんなセクハラみたいなことしたくないし」
春香「……(ジト目)」
俺「その目線はやめれ」
で、結局何もしないで帰路につくことに。

俺「そういやさ、魅秋ちゃん」
魅秋「なんでしょうか?」
俺「俺への呼称が、なんで『お兄様』?」
魅秋「あ、他の呼び方のほうがいいですか?」
俺「出来れば」
魅秋「じゃあ、今のままで」
俺「……で、その理由は?」
魅秋「聞きたいですか? こういうとこを曖昧にしておいたほうが、後々楽しくなると思いますよ?」
俺「もっと別のとこ曖昧にするから、話しやがれこんにゃろう」
魅秋「楽しいじゃないですか、こういう非日常的な関係というのも」
俺「一歩間違えれば、援助交際になりかねない思考だけど」
魅秋「ただ、春香の真似をしているだけですよ。今更変えるのも辛いので、このまま行かせて貰います」
俺「小6相手にこんなこと聞くのもアレだけど……」
魅秋「小5です。春香の、一つ下なんですよ」
俺「……本当に、小学生?」
魅秋「その台詞も、聞き飽きましたし、返し飽きていますので、察して貰えると助かります」
俺「はぁ……」


第一印象、裏がありそうな小生意気な娘 で、何か色視が無効化されるんですがこの子 眼が機能しないとは何事?
本当に凄く謎な子ですね…さて今後どうなっていくやら

久々にカラオケ、春香の過去を聞く

いつもの公園で待ち合わせ
『ダンテ・クラブ』っていう小説読みながら、春香・零を待つ

下巻にさしかかろうとした時、自転車に乗って軽快に

春香「お待たせしました~!」
俺「や、お待たせされました」
春香「えっとですね」

春香が来て早々、カバンをまさぐる。
で、パピコ取り出す。

春香「はい、どうぞ」
俺「ああ、ありがと。買ってきてくれたの?」
春香「いやー、途中までは零ちん一緒だったんで、二人で一本ずつ食べよ、ってことだったんですよ」
俺「だよね、今日一緒に来るって言ってたよね?」
春香「ですがねー、家から電話あったらしくて、大至急家に戻って来い、ってことで、帰っちゃったんですよ、零ちん」
俺「大至急、ね。なんかあったのかねぇ……」
春香「詳しいことはどうも……零ちんのお兄さんのことでどうとか言ってましたけど」
俺「……ま、今度聞けたら聞いとこうかね」
春香「ワクワクしてたんですけどねぇ、零ちん」
俺「ああ、ずっと遊んでなかったしね」
春香「本気で恋してるときって! その人に会っただけでドキドキするじゃないですか!」
俺「ああ、あるある」
春香「ね、零ちんもきっとそういうことだったんですよ!」
俺「……どうだか」
春香「お兄さん、ツンデレクールですね」
俺「意味わからんから」

で、最近春香と二人だけでいると、どうしてもベタベタな甘え展開になりやすいので、第三者でも召喚しようかな、と決める
俺「じゃ、零ちゃん来れないんなら、魅秋ちゃんでも呼ぶ?」
春香「そうしましょうか。今日は家にいるって言ってましたし」

で、携帯で連絡。
昼食べたらすぐ来るとの返事を受けて、春香と二人で公園でボーッとしてる。

春香「ワンコ、いますね」
俺「いますね、俺は猫派だけど、家族が犬派だから飼えなくて困ってるんだ。ニャンコ」
春香「猫は身が少ないですしね……
俺「さらりと怖いこと言わないで下さい」
春香「にゃ」

そしてようやく、魅秋ちゃんが来る。

魅秋「お待たせを」
俺「ちわ、急でごめんね」
魅秋「いいですよ、春香のことですから」
春香「どういう意味っすか!」
魅秋「はは、自分で考えな、春香」
春香「かーっ! お兄さん、懲らしめてやってください」
俺「俺頼みじゃなくて、自分でなんとかしなさい。一個上でしょうが」
魅秋「まあ、一年程度で埋められる能力差なら、ここまでやきもきしないよね。春香」
春香「……助けてください、お兄さん」
俺「面白いからヤダ」
一通り春香を二人でからかった後、今日どうしようかという話に。

春香「……で、どうしましょう?」
俺「どうしましょうかね、今日は地味に暑いし」
魅秋「春香と二人でいた時は、どうしてたんです?」
俺「あー、カラオケ行くこと多かったかね。どっかの甘えん坊さんのせいで」
春香「なんのことですかねぇ?」
魅秋「……」
俺「カラオケとかはお好き?」
魅秋「僕はあまり行くことはないですが、歌うことは好きですね」
俺「……じゃ、行きましょうか」
春香「いえっさー」
魅秋「イェッサー、かい、春香?」
春香「うう、なんかいちいち、小馬鹿にされてるような……」
俺「正しいよ」

で、カラオケに向かう。
部屋に入るなり、早速春香が甘えてくる。

春香「にゃ~おにいさ~ん
俺「早いっすね、歌わないの?」
春香「の前に、トイレ行って来ます……」

シュタッと立ち上がり、部屋から出て行く春香。

俺「はぁ……学校でも、あんな感じなの?」
魅秋「学校違いますから」
俺「あ、そうだったね」
魅秋「けれども、これで一安心ですね
俺「ん、なにが?」
魅秋「あの子が、ここまで成長するとは、思ってませんでしたから
俺「……どういうことよ」
魅秋「そろそろ、任せてもいいんでしょうかね」
俺「思わせぶりなことはいいから、本題を」
魅秋「影は影のままでいるから、誰にも、誰も……
俺「……」
魅秋「影は影のままでいいんですよ、そう思いませんか」
俺「言う気がないんなら、この話はここで打ち切るけど?」
魅秋「……ここを出たら、解散にしましょうか。そしてその後、落ち合いましょう」
俺「……」
魅秋「全て、お話しますよ

ここで会話が止まり、しばらくして、春香が戻ってくる。
そして、歌ったり、甘えられたり、そんな春香をまたくすぐったり。
そんな歓談も、あっと言う間に過ぎる。
カラオケから出て、

俺「で、ごめん春香。まだ三時なんだけど……」
春香「ああ、全然OKですよ」

春香には急用が入ったと伝え、ここで解散することに。

俺「じゃ、なんかドタバタした一日だったけど」
魅秋「ええ、連絡待ってますよ、遊びの、春香」

理解した、と、魅秋に対してうなづく。

春香「お兄さん、また今度の土曜は大学行くんですか?」
俺「さあ、わかんない。近づいたら連絡するよ」
春香「わかりました~、じゃ、ばいばいです!」

そうして、二人と別れる。
俺は駅に向かう振りをして、春香の帰り道とは別方向へ。
しばらくして、サイン通り魅秋ちゃんに電話で連絡して、今自分がいる場所を伝える。
5分後、

俺「……」
魅秋「春香と一緒にいる時と、全然表情が違いますね
俺「感想は?」
魅秋「そのほうが、話しやすくていいですよ」


意味深な言い振りだなぁ…しかしどうもコレ誇張表現にしか聞こえないのよね
魅秋ちゃん…大人の考えに早くなりすぎたのかい…?

魅秋と、春香の出会い

駅前の、広々と、だが閑散とした公園のベンチに、二人で腰掛ける。

魅秋「傍から見れば、微笑ましいのかもしれませんね」
俺「かもね」
魅秋「ときにお兄様」
俺「なにか?」
魅秋「お兄様は、ませた子に対して、『もっと子供らしくしなさい』とか、思ったりしますか?」
俺「口では言うね。けど、思ったりはしない。精神的にひどく幼かったり、逆に不自然なほど大人びた人とか、沢山知ってるから」
魅秋「……安心しました」
俺「で、一体何を話してくれんのかね」
魅秋「春香のことですよ」
俺「その春香の、何を?」
魅秋「……話していく中で、伝えたいことは考えますよ」
俺「……」
魅秋「『子供らしく』とか『女の子らしく』というのが一番不得意なんで途中で茶々入れないでくれると助かります」

若干不機嫌そうに、魅秋が一気にそうまくし立てる。

俺「……あい」
魅秋「で、まずは春香との出会いなんですが……」
俺「おうよ」
魅秋「雨の日でした」
俺「……雨の日とか、センセーショナルにしたいからそう言ってるとか?」
魅秋「楽しいですね。ですが黙っていて貰えると非常にありがたいです
俺「……はい」

その時の状況を再現出来るぐらい、詳しく聞いたので、
ここからは魅秋目線での描写になります。

(ここから魅秋目線)

雨の中、意味もなく、あてもなく、ブラブラしていました。
人にそう言うと、例に漏れず心配されますが、ただ単にそれが好きだからです。
特に雨の日は、この上なく、最高です。
冬だと、暗くなるのも早いですから、暗夜の雨中……最も、身を置きたい状況ですね。
落ち着けるんです。意味もなく。

ドラマとか漫画でもそうじゃないですか、日光が照る中で、暗い話をする場面は、あまりありません。
その、ドラマや漫画のように、『何か』が起きるにふさわしい、暗がりの雨の中で、春香を見つけたんです。

『見つけた』、ですね。柱の影に、放心状態で立っていましたから。
勿論、声なんてかけませんよ。頭のおかしい人なんて、近頃はひしめいてますし。
けど、冒険したくなる時ってあるじゃないですか? 意味もなく。
意味ないことすることが、好きなんですよ、僕は。

柵を越えて、春香のほうに近づこうとすると、こちらを睨んできました。

魅秋「声かけたのが、僕でよかったですね」
春香「……」
魅秋「もしこれが警官なら、事情を根こそぎ問い立たされることになってますよ?」
春香「……っあああああぁああぁあぁぁあぁ!!」

両手で頭を抱えて、聞き難い絶叫を、春香はしました。

魅秋「ほら、落ち着いて……って言っても、逆効果なんですよね、この言葉って」

そんなことを一人でつぶやきながら、なんとか、春香をなだめました。
魅秋「名前は?」
春香「はっ、はる、はるか……」
魅秋「年は?」
春香「どっか行って!」
魅秋「なら、もっと目立たないトコで泣いたほうがいいですよ? 学校とかで色々騒ぎなりますから」
春香「……うう」
魅秋「……で、どうします?」
春香「どう……って、何が……?」
魅秋「このまま僕はどっかに行く。或いは事情を聞く。どちらがいいですか?」
春香「……」
魅秋「聞いてもいいですか?」
春香「……誰」
魅秋「君のことを教えてくれたら、僕もいろいろ話しますよ」
春香「……(こく)」
(魅秋目線終了)

魅秋「結論から言うと、当時春香は、父親と弟の二人を、失ったらしいです」
俺「……弟?」
魅秋「経緯としては、弟を何らかの不幸で失い、それが元で両親が離婚。母方に引き取られて、虐待を受けるようになり、今言ったようなことに繋がった、と」
俺「虐待って言っても、春香の体に傷跡とかはなかった」
魅秋「精神的な虐待です」
俺「……」
魅秋「その件から、春香に興味を持ち始め、会うようになりました」
俺「いつ頃?」
魅秋「去年の11月終わりか、12月初めですね」
俺「……」
魅秋「ええ、それはもう、依存されましたね、病的なほどに」
俺「依存、ね」
魅秋「今は、くすぐられても随分と可愛らしく笑うようになりましたね、春香も」
俺「……」
魅秋「最初は、発作的に何かを蹴ったり、物を投げたりしてくるのが、当たり前でした。
それが徐々に回数が減り、そういうことをしたら謝る様になり、週に一度くらいしかそういうことをしないようになり……」
俺「現在の、なんてことない普通の小学生になりました、ってことね」
魅秋「今年は2月と3月に一回ずつ、そういうことがありました。4月5月はなかったですけど、この先はどうか、不安定です」
俺「ちょうど、新家庭になったあたりか」
魅秋「けれどまさか、ぷよぷよの大会で優勝した人と春香が、こんなに親しくなってるとは、思いもしませんでしたよ」
俺「なるほど、ね。経緯は理解出来た」
魅秋「わかりました。ではそろそろ、本命の話に入ろうかと思いますが」
俺「ああ、頼む」
魅秋「……どうしましょうか」
俺「春香のこと任せたいって言ってたけど、この先あんまもう春香とは会えないってこと?」
魅秋「誘われれば、来ますよ。ただ」
俺「ただ?」
魅秋「僕自身がもう、春香の問題に関して、飽きてきています」
俺「……」
魅秋「真剣でなければ、春香のことにはもう関わるべきじゃありません」
俺「だんだん、興味失ってきたってこと?」
魅秋「はい」
俺「……わかった」
魅秋「興味がどうとかは別として、近いうちに、春香とはお別れになりますから」
俺「もうすぐ自殺するとか?」
魅秋「……」
俺「……」
魅秋「僕の、最後の一言は、余計でしたね」

魅秋が立ち上がる。

魅秋「お伝えしたいことは、以上です」
俺「わかった」
魅秋「……それでは」

ベンチに座ったまま、微動だにしない俺を尻目に、魅秋が帰っていく。


まぁ、何ですか…どうもこの子は苦手だな… 例えるならそう、黒板を引っかく音くらい(聞きたくないのに聞いてしまうあの矛盾感?)
春香の過去は傷だらけ しかしこの子は色が視えないからどんな過去なのか解りません

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