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お前がゴジラの何を知ってんねん!

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匿名ユーザー

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お前がゴジラの何を知ってんねん! ◆NIKUcB1AGw


ここはバトルロワイアル会場。
すでに生きた参加者はこの地におらず、主催者による「ワリオの森」攻撃も今は停止している。
もはや動くものは存在しないはずのこの地で、森の中を移動する二つの影があった。

「この戦いも、終盤に入ったようです。勝者が誰になるかはわかりませんが……」
「もはや我々の出番はあるまい……」

二つの影が到達したのは、マップの端。
本来ならこの先に進めば、マップの反対側に飛ばされる。
だがすでに管理を放棄された今、その機能は停止していた。
彼らは会場の外へを足を踏み出し、そのまま闇の中へと消えていった。


【あけまつ&おめでとり@半熟英雄 電子の海に消える】



◆ ◆ ◆


ゴジラは、不滅の怪獣王である。
天才科学者の手によって、白骨と化したこともあった。
メルトダウンを起こし、自滅したこともあった。
人類の叡智と電車の前に、凍結に追い込まれたこともあった。
だが、ゴジラは滅びない。
核兵器の恐怖が消えぬ限り、ゴジラは何度でも出現する。


クッパは、不滅の大魔王である。
何度溶岩に落とされたか。
何度ファイアボールの嵐を浴びせられたか。
何度爆弾にぶつけられたか。
それでも、クッパは立ち上がる。
この世にテレビゲームが存在する限り、クッパの戦いは終わらない。


では、そんな2体の怪物が合体したらどうなる?


◆ ◆ ◆


「やっ! はっ!」

マリオワールドが慣れぬ剣を振り回し、何度も斬りつける。

「プラズマ……波動弾!」

コロコロカービィが、最大まで溜めたプラズマエネルギーを叩き込む。

「はっぱカッター!」

星のカービィからポケモン緑のコピースターを借り受けたスーパーデラックスが、刃と化した木の葉を投げつける。

「てぇぇぇぇい!」

スーパーボンバーマンのコピースターを使った星のカービィが、爆弾を投げつける。

「ギャオオオオン!!」

だがそれでも、ゴジラクッパは倒れない。
ダメージは受けている。全身至る所に、血がしたたる傷がある。
しかし、ゴジラクッパの動きはまったく衰えない。
目を爛々と光らせ、眼前の敵を抹殺すべく凄まじい威力の攻撃を仕掛けてくる。

「ぐうっ!」

ゴジラクッパの爪が、コロコロカービィの腕をかすめる。
当たりとしては非常に浅いが、それでもその一撃は肉を裂く。

「コロコロカービィ! 大丈夫!?」
「痛いことは痛いが、そう深い傷じゃねえ! 問題ねえさ!」

自らを心配する星のカービィに対し、コロコロカービィは声を張り上げて返す。

(とはいえ、次は直撃しないって保障はねえ……。
 手札を出し渋ってる余裕はねえか!)

コロコロカービィは手早く、荷物からモンスターボールを取り出した。
それを床に叩きつけると、中からピッピが出現する。

「ピッピ、ゆびをふる!」
「ピッ!」

状況を理解しているのか、ピッピは真剣な表情で両手の指を揺らす。

(さすがに勝負を決められるような技は出ないだろうが……。
 少しでも状況が有利になれば儲けもんだ!)

そんな期待を抱きながら、コロコロカービィはピッピに視線を送る。
やがて、ピッピから小さな竜巻が放たれ……ゴジラクッパに当たってあっさり消えた。

「…………」

「かぜおこし」。ゲーム開始直後にポッポが使ってくる、攻撃力最低レベルの技である。

「完全にハズレじゃねえかぁぁぁぁぁ!」
「ピッピー!」

叫ぶコロコロカービィに、「いや、運次第なんだからしょうがないじゃん」と言わんばかりの視線を返すピッピ。
そんなことをやっている間に、ゴジラクッパは彼らに向かって火炎を放とうとする。
だが間一髪、マリオワールドの拳がゴジラクッパの顎を捉えた。
顔の向きが変わったことで、火炎は明後日の方向へ飛んでいく。

「助かったぜ、マリオワールド! 戻れ、ピッピ!」

マリオワールドに礼を言いながら、コロコロカービィはピッピをモンスターボールに戻す。
ピッピのステータスでは、ゴジラクッパの攻撃を食らえば一撃死は確実。
長時間ボールから出しておくのは危険と判断してのことである。

「ギャオオオン!」

一方のゴジラクッパは、今度は両手を振り回してマリオワールドを襲う。
鋭い爪をラミアスの剣で弾いていくマリオワールドだったが、徐々に追い詰められていく。
マリオワールドに限らず、マリオシリーズには剣や銃など「武器らしい武器」はほとんど登場しない。
正確に言えば槍を持ったヤリホーや弾丸を飛ばしてくるムーチョなどはいるが、マリオがそれを使うことは皆無に近い。
ゆえにいくら伝説の剣といえども、マリオワールドが振るったのでは真の力を発揮できないのである。

「ぐうっ!」

ついに、ラミアスの剣がマリオワールドの手から弾き飛ばされる。
無防備になったマリオワールドに、ゴジラクッパの爪が振り下ろされる。
だがその瞬間、マリオワールドは見た。
軽やかに跳躍し、空中でラミアスの剣をつかむ星のカービィの姿を。

「はあああああ!!」

剣を手にした星のカービィは、そのまま回転斬りを放つ。
その刃はゴジラクッパの胸元を切り裂き、衝撃で後退させた。

「星のカービィ……。それは、夢を見る島DXの能力か」
「ええ。夢を見る島にはカービィが敵キャラとしてゲスト出演してるし、スマブラで共演もしてる。
 そしてソードは、カービィのコピー能力の中でもメジャーなものの一つ。
 相性はかなりいいようね」
「そうか。ならその剣は、そのまま君が使うといい。
 やはり私には、こっちの方が性に合っている」

マリオワールドはマント羽根を取り出し、マントマリオへと変身する。
その視線の先には、未だに戦意の衰えないゴジラクッパの姿があった。
回転斬りの一撃もやはり決定打にはならず、弱っている素振りすらない。

「どんなに強くなろうとも……。お前がクッパであるかぎり、私はお前に負けるわけにはいかない。
なぜなら、私はマリオ……世界一カメを退治してきた男だからだ!」


◆ ◆ ◆


激闘が続く中、その中に入れない者が一人いた。
ハム太郎2である。
彼も、最初は積極的に戦うつもりでいた。
だが、尻尾での一撃を食らい重傷を負わされてしまったのである。
すぐにサイコソーダを飲ませてもらったことで一命はとりとめたが、植え付けられた死への恐怖は消えなかった。
彼とて幼い身ながらも、死線をくぐり抜けてきた。
だが相手は、怪獣王と大魔王の融合体。
その凄まじい力に真っ向から立ち向かうには、彼の精神年齢はあまりに幼すぎた。
他のメンバーもそれを理解しているがゆえに、ハム太郎2が戦闘に参加しないことには一切文句を言わなかった。

だが、ハム太郎2は歯がゆかった。
共に戦うと決意したはずなのに、自分一人だけ安全なところでジッとしている。
あまりに自分が情けなく思えた。
ずっとこのままでいるわけにはいかない。
ハム太郎2は、震える足で一歩を踏み出した。
だが、恐怖は視野を狭くする。
彼は、気づいていなかった。
自分が、火炎の射線上にいることに。

「危ないっ!」

ハム太郎2がその言葉の意味を理解するより早く、彼の体は誰かに突き飛ばされていた。
その直後、彼のすぐ横を青白い火炎が通過していく。

「大……丈夫か……?」

ハム太郎2にそう声をかけたのは、地に伏したスーパーデラックスだった。
地に伏しているのも当然。彼の両脚は、火炎を浴びて焼き尽くされているのだから。

「ワープスター……なら……もっと楽に助けられたんだけど……。
 別のコピーに……切り替えてたのが……仇に……なったな……」
「…………」

ハム太郎2は、何も言えなかった。
この場面に使えるハム語が思い浮かばなかったのだ。
ハム太郎2は、己の能力を心底呪った。

「重荷かもしれないけど……後は頼んだ……」

スーパーデラックスが、自分の持っていたコピースターをハム太郎2に託す。
そのスーパーデラックスに向かって、ゴジラクッパが突進する。
弱った相手からとどめを刺していこうとでも考えているのだろうか。

「させるものかーっ!」

マリオワールド達が必死にそれを阻止しようとするが、健闘空しく弾き飛ばされてしまう。
そして、ゴジラクッパがスーパーデラックスの至近距離まで迫る。

(ここまでか……。悪い、姉ちゃん)

ゴジラクッパの蹴りが、スーパーデラックスの腹に炸裂する。
スーパーデラックスの体は足場の外まで吹き飛ばされ、そのまま溶岩へと落下していった。

「スーパー……デラックス……」

星のカービィの目から、涙がこぼれ落ちる。
一度は外道に堕ちてまで、救おうとした弟分だ。
それを失ったことが、どれだけ彼女の心に衝撃を与えたかわからない。
だが、悲しみに暮れている余裕はない。
ゴジラクッパは次の獲物として、ハム太郎2に襲いかかろうとしているのだから。

「ハム太郎2! 逃げろーっ!」

マリオワールドが、必死で走りながら叫ぶ。
だが、ハム太郎2は逃げようとしなかった。

許せない。許せない。
自分の弱さが。
仲間をみすみす死なせてしまった、自分のふがいなさが。
だからせめて、こいつに一矢報いなくては。

「あたーっちゅ!」

力の限り叫び、ハム太郎2は眼前のゴジラクッパに体当たりをくらわせる。
しかし、幼児の体当たりが大怪獣に通用するはずがない。
そのはずだった。

「ガオオオオオン!」

誰もが、目を疑った。あれほどまでの猛攻に耐えてきたゴジラクッパが、ハム太郎2の体当たりに苦悶の叫びを上げたのだ。
ハム太郎2本人にも、理由はわからなかった。だが、有効だというのなら手を休める理由はない。

「あたっちゅ! あたっちゅ! あたーっちゅ!」

次々と体当たりを行うハム太郎2。そのたびにゴジラクッパは悶絶し、後退していく。

「い、いったいどうなってやがるんだ……」
「私にもわからん……」

コロコロカービィとマリオワールドは、ただ呆然とその光景を眺めていることしかできなかった。

彼らはゲームソフトだ。
ゲーム化されている「ゴジラ」というキャラクターを知ることはできても、映画としてのゴジラは漠然としか知らない。
それ故に知らない。かつて、ゴジラとハム太郎が同時上映されていたことを。
それがゴジラファンにとっては、忌まわしき時代の象徴であることを。
すなわち。


ゴジラはハム太郎に弱い!!


気が付けば、ゴジラクッパは足場の淵まで追い詰められていた。
これ以上後退すれば、溶岩に真っ逆さまだ。文字通り、後がない。
生命の危機に瀕し、ゴジラクッパはまさに死にものぐるいで抵抗する。
がむしゃらに振り回した腕が、ハム太郎2の体を捉える。
肉がえぐれ、鮮血が吹き出す。
それでも、ハム太郎2は歩みを止めなかった。
全身の力を振り絞り、最後の一撃を繰り出す。

「あたーっちゅ!」

ゴジラクッパが、大きくのけぞる。
バランスを崩した巨体が、空中に投げ出される。

「ギャオオオオオオ!!」

断末魔の叫びを上げ、ゴジラクッパは溶岩に沈んでいった。


◆ ◆ ◆


「しっかりして、ハム太郎2! 早く回復を……」

駆け寄った星のカービィの言葉に、ハム太郎2はゆっくりと首を横に振る。
すでに自分の体が手遅れであることを、ハム太郎2は理解していた。
この小さい体で、あの怪物に何度も体当たりを仕掛けたのだ。
反動で、すでに体はずたずたである。
その上で深手を負わされたのだ。やつにとどめを刺すまで耐えられただけでも奇跡である。
もう間もなく、命の火は尽きる。
だがせめて、最期の言葉だけは残したい。
わずかに残った力を総動員し、ハム太郎2は口を動かす。

「がんば……りん……」

その言葉を最後に、ハム太郎2は眠るように息を引き取った。


【星のカービィスーパーデラックス 死亡】
【とっとこハム太郎2 死亡】
【ゴジラクッパ 死亡】


【主催本部】

【星のカービィ】
【状態】健康
【装備】「剣を巧みに操る」能力の☆、ラミアスの剣@DQ6
【道具】支給品一式×4、不明支給品×3、斧、コピースター×15
【思考】
0:悲しい
1:今までの償いの為に戦う
※外見はほしのあきに似た女性です。
※ 「飲み込んだ相手の能力をコピーする」能力と「ワープスターを操る」能力は「別の能力のスターを飲み込むと元々持っていた能力のスターを吐きだす」という仕様上、同時併用できないので「ワープスターを操る」能力発動中はコピースターを取り込めません。

【コロコロカービィ】
【状態】ダメージ(小)
【装備】なし
【道具】支給品一式、モンスターボール(ピッピ)、コピーのもとDX(プラズマ)@星のカービィスーパーデラックス
【思考】
1:星のカービィ達に協力し、主催者を倒す
※外見は丸々とした体型の巨漢の男です。
※身体を丸めて転がることで超スピードでの移動が可能で、さらに跳ね上がることで周囲にいる者を跳ね上げて転ばせることができます。
 転がるスピードと破壊力は連続して転がり続けることにより上がっていきます


【スーパーマリオワールド】
【状態】健康、マントマリオ
【装備】なし
【道具】支給品一式×3、まほうじんのつえ@魔法陣グルグル2、きぬのローブ@DQシリーズ、ファイアフラワー@スーパーマリオワールド
【思考】
1:この殺し合いを終わらせる
※外見はスーパーマリオです。
※スーパーマリオ、ファイアマリオ、マントマリオに変身する能力、またその状態なら致命傷を受けてもちびマリオになるだけで命に別状はありません。


※スーパーデラックスとハム太郎2が持っていた以下のアイテムは、所有者未定
支給品一式、ハム語辞書@とっとこハム太郎2、おいしい水&ミックスオレ@ポケットモンスターシリーズ
『ワープスターを操る能力』の☆、『全てを0にする』能力の☆、『くさタイプの技を使える』能力の☆


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