心筋梗塞PCI手術記

入院日記

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容態悪化(2007/2/8)


朝は気分爽快だったのだが、支度をするうちにわかに変な倦怠感に襲われ、いつもの左肩のコリもあり、結局、会社を休んでしまうことにする。
そのまま、だらだらと寝室で横になってピクロスをする。

手足が冷たいので昼に自室にエアコン暖房を入れ、ぬくぬくするうちに少し気分が晴れてきた。そのままだらだらPCの前で過ごす。

しかし食欲はなく、14時頃に弁当を開けるも、1/3も手つかずで妻に戻す。

それから少し寝て、回復したので、スコーンをつまみ、そこで一袋あけてしまう。
が、その後に気持ちが悪くなり、部屋を暖めても回復しなかったので、露骨に後悔しつつ横になる。

また起きてPCの前に座り、夕方になる。

PCの前で立ち上がった際に、いつもの左胸の圧迫感とともに、かつてない激しい目眩が起こり、目の前が真っ白になる。慌てて椅子に座り直す。全身からどっと激しい脂汗
数十秒か椅子に座るうち、持ち直してきたが、基本はふらふら。

こらあかんとPCを落としてそのまま寝室で横になる。熱もあるようなので妻に「熱さまシート」を所望し額に貼って寝る。
何時間かが経過。

「熱さまシート」の臭いにムカムカして吐き気がして起きる。スコーンを胃から出すか出さないかの瀬戸際の末、結局、吐けず。

当然、夕食など口にできず、そのまま布団に入る。左手は相変わらず痺れっぱなし。
こりゃあかんな、明日、S病院に行こう。

緊急入院(2007/2/9)


7時過ぎにはもう目が覚める。心臓を含めた全身の調子がどうも良くないので会社を休んでS病院に行くと伝える。朝食もとらない。異議のない妻。

しかしここで、普段なら自転車で行くところなのだが「運動不足解消のため歩いて」S病院まで行くことにする(※)。

9時からの開始に合わせて8時半には家を出る。
しかし実のところ、5分も歩いていたらしんどくなってきたのでこれは露骨に後悔。

※実は、心筋梗塞の発症後に自分で歩くのはかなり危険であることが後で判明したので、これはかなり身体を張ったギャグならぬ自殺行為。

S病院に到着。保険証と診察券を出し、循環器科を依頼。
結構ふらふらのまま、それでもピクロスなどして待つ。
やがて診断開始。相手は院長でも専門ではない若い医師。
まだふらふらが残る状態で、昨夜の目眩なども含めて症状など訴える。こちらとしては基本的には「血液サラサラ」薬などの処方を向こうから言い出すことを期待していたわけなのだが、先方としてはこちらがJ病院をドロップしたことも聞いていたたため「さてどうしたものか」という対応。

ともあれ心電図を取り、採血。採血の結果は10日後に分かるのでまた来い(※)とのことで、待合室で待つ。

※今から見るとほとんどものすごいギャグである。

ところがここで向こうで何かあった(※)ようで、看護婦から「すぐに結果が分かる採血を改めて取ります」と依頼され、再度の採血に応じる。

※明らかに、先の医師が院長に相談したのではないかと思われる。

さらに少し待って、院長がいる内科室に入る。
院長先生(川嶋教授似)とは初対面。改めて症状を簡単に説明すると、即座に院長は「心筋梗塞ですね。ただちに緊急入院しますのでご家族の方に電話を」と断言。

ちょうど携帯の電池が切れたので病室の電話を借りて自宅に電話をし、妻に伝えて院長先生に電話を渡す。
入院先はということで、J病院かB病院をと言われ、J病院をドロップしたこととB病院は近い(実は名前を知らなかったのだが)ということで、B病院にすることに。
院長はただちにB病院に電話をかけ、これから心筋梗塞1名入院させることを手配。

この話のポイント:こういう決定がただちに下せるのがやはり院長というものだろう。

あとは妻が来てからということで、待合室で少し待つ。
妻が来たので、再度院長の話。基本的にはただちに入院との確認。救急車かタクシーかということで、救急車はお断りしてタクシーで行くことにして、精算をして紹介状を貰って坂本病院を後にする。
しかしこの時点でもまだ歩けている私は、つらつら妻と駅前まで歩き、交差点でようやく拾ったタクシーに乗り、正午にB病院へ。

自分の足で歩いてERに入る(2007/2/9)


タクシーで妻とB病院に到着し、そのままてくてく歩いてER入りの受付を済ませて、さらにERの前へ。
そこから入るようにと指示があり、ドラマで見るような鉄の分厚い観音開きの扉が外向けに開いて「ご家族は外で」と言われたので妻を残して「んじゃ、行ってくる」とばかり入る。

のだが、入って扉が閉まるとベッドに横になるよう指示されたのでそうすると、横になるなり瞬時にスタッフ数人がぐるりと私を取り囲んでてきぱきと作業を始める。
眼鏡を外すわ服を脱がすわ鼻に酸素チューブを入れるわ採血をするわ剃毛をするわ尿道カテーテルを挿すわ大声でこちらに自分の名前を呼びかけて言わせるわでえらい騒ぎに。
特にこちらは気落ちはしていたものの意識ははっきりしていたので、大声で呼びかけられるのにはむしろ戸惑いも感じたし。「え?そんな大ごとなのか?」な感じ。
いや、確かに心筋梗塞は大ごとなんだしERの対応としてはまったく正しいんだけど。

やはり後に「ERに自分の足で歩いて入った患者」と看護婦らの噂にもなったらしい




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