猫耳少女と召使いの物語エロパロ保管庫@WIKI

センセイのうそつき

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せんせいのうそつき


ある朝、表にでたならばメスヒトが捨てられていた。
私の診療所の玄関に捨てられたメスヒトは、ぼろ布をひっかけ右足が潰れ体中まだら模様だった。それでもまだ息をしているようだったので、感心したものだ。医療に携わる者として私はそのメスヒトを回収した。
メスヒトの右足は駄目だった。腹部の内出血は色濃かったが、腫れた箇所はなかった。四肢にも内出血があり、こちらは腫れた部分もあり骨が折れているようだった。首から上がほぼ無傷のことから、捨てられるまでのこのヒトの扱いが見て取れる。すべての処置が終わった頃には二つの月が天頂に昇っていた。 処置後二週間以上、メスヒトは発熱していた。ヒトは本当に壊れやすいようだ。

様々な種族を切ったり縫ったりしたくて猫の国に来たのに私の診療所は客が少ない。
メスヒトが意識を取り戻したとき、私はケンカで耳を切った猫を処置していた。ムリヤリだったが久しぶりに縫えて私は満足していた。アガリに猫の耳を消毒しているとドタン!と物が落ちる音がし、音の方向を窺っているうちにその猫には逃げられた。
音の正体はメスヒトで、それは床にはいつくばってうめいていた。
メスヒトをベッドへ抱き上げる。拾ったときよりメスヒトは軽い。食事を与えていたが、やはり痩せた。無抵抗なメスヒトに白湯と鎮痛剤を与える。メスヒトは瞳だけをうごかして私を見た。それはぎらぎらとしていた。
私は訊ねる。
「おまえはなにかできることがあるか?」

メスヒトは金勘定ができた。
落ちてくる前はそれで生活していたという。すごく計算がはやい。頭の中にソロバンという落ち物があるそうだ。私はそれをメスヒトの仕事にした。
メスヒトに任せると、間違いはなかったし、これは片足がなくても出来るものだったから。
右足を失くしてもメスヒトは嘆かなかった。
「まるで夢の中にいるようで…現実味がないんです」
微笑みながらメスヒトはそう言った。だから今まで生きてこられたのかもしれない、と思うとも。
故郷を飛び出した私もそれなりに苦労したが、同じメスでもヒトとオセロットでは全く比べようがない。
メスヒトは「チヨコ」という名前で、私を「先生」と呼んだ。

チヨコはよく働いた。
怪我が治らないうちはベッドから、治ってからは松葉杖をついて動き回った。
ふと、義肢は必要ないか?と訊ねたときチヨコは必要ないと首を振った。
私が往診と言う名の怪我人漁りにも付け耳を装着しヒョコヒョコと着いて来た。
私の尾のブラッシングも、患者の剃毛も器用にやった。
夢の中にいる、と言っただけあってチヨコはどこかぼうっとしたところがあったが、それでも私と暮らしていた。
チヨコが調理用の椅子について、私がその横に立つ。
ひとりの時より暮らしは少しきつくなったが、充足していた。

猫の青年をよく見かけるようになった。
以前に受診したという訳でもない見知らぬ裕福そうな青年だった。日を反射して輝く見事な毛並みは日々のブラッシングのたまものだろう。
窓越しに青年を眺めていると、横にいたチヨコが言った。
「あの人はサバトラですね」
わけがわからないとチヨコを見ると、すぐに模様のことだと返ってくる。
「先生のは梅花紋といって、お花の形の斑点のことです。先生の模様ははっきりしていてとてもきれい」
あのサバトラは不審者に違いあるまい。何もないような住宅地をキョロキョロと往復している。
ふと、チヨコを見る。チヨコは来客用のマグをじっと覗いている。
私の耳と同じ様な高さにある黒い付け耳にはなんの模様もない。ぶち模様にすればよかったなと見るたびに思う。

やはりサバトラの青年の目的はチヨコだった。
とうとうサバトラは―受診時間内に玄関から―診療所に侵入してきた。みなりは良かったが、真昼間から他人の家で女性を押し倒すさまは正直変質者以外の何者でもなかったので、相応の対処をさせてもらった。
手術刀を二本、点滴台を一本破損してしまったが仕方あるまい。
サバトラはチヨコが人間だと知っていて、その上前の飼い主だという。チヨコのことを「チョコ」と呼ぶことも、サバトラがチヨコを見る視線も気に喰わなかった。なによりチヨコを盗まれたというマヌケ加減に腹が立つ。
私がチヨコに暴行し捨てたのがおまえなのだな、と言えばサバトラはあわてて否定した。恐る恐るチヨコに訊けば、チヨコも否定した。サバトラのヒゲがほっとしたように動く。
いままで私が一度も訊ねなかったことを、チヨコは淡々と喋った。
落ちてきたときのこと。奴隷商からサバトラに売られたときのこと。サバトラの下から盗まれたときのこと。売春宿でのこと。捨てられたときのこと。
ポツポツと漏れる言葉のひとつひとつに反応するサバトラの尻尾。チヨコの話は不運なメスヒト奴隷のよくある話であったが、近しい者として本人から聞くのはつらい。
サバトラはチヨコを引き取りたいと連絡先を告げて、その日は帰った。

サバトラは毎日のようにチヨコを訪れた。
菓子やら花やら小さなプレゼントを持って訪れる青年はすぐに近所でうわさになった。
普段ならば近寄りもしない向こう隣の夫人まで診療所に来て、おたくの黒猫さんとどうなっているの?と私に直接尋ねにきたほどだ。
ボンボンそうな割に、サバトラは高価な貢物を持ってこなかったし、私に直接交渉することもなかった。
サバトラの執着はイヌ並みで、三人で茶を飲むだけの日々が続いた。

私は我慢比べが得意ではない。

チヨコとサバトラに告げた。サバトラは全身で喜びをあらわし、チヨコはやはりぼうっとしていた。
夜、最後になるだろうと思い、私とチヨコは一緒のベッドに入った。
互いに語るようなことはしなかったが、向き合って横になる。
チヨコははじめて見た時と同じ様な、ぎらぎらした目で私を見ていた。
やわらかい指が私の唇をたどる。何度も唇の形を確かめるように、私とは違う厚みのある舌が動いた。私はチヨコの瞳を見つめたまま丸い無毛の耳をなでる。
チヨコの手も私の耳に触れる。もう片方は顎をさすり、くびをたどり、鎖骨をすべり移動していく。シャツのボタンをチヨコの冷たい指がはずした。ほう、と息をはく。
「先生はほんとうに…きれい。肌も白くて、きずひとつなくて…」
私は目を見つめたまま、右足のひきつれた傷をなぞる。ささやかな凹凸を爪でなでるとチヨコは息をつめた。
チヨコはかわいい。
「これ以上傷つけたりしないよ」
チヨコのシャツをたくしあげ、私は胸の上に手を置いた。私とチヨコの肌の色は似ていたが、すこし質感が違った。すっかりアザが消えてさらりとした肌は気持がよい。盛り上がった胸のふくらみを丁寧になでる。
チヨコはまるでイヌのようにぴちゃぴちゃと私の首をなめ、吸い付き私の身体にからみついた。つぶれた互いの乳房がこすれあう。私はチヨコの腰を背を爪先でそっとなでた。ぶるりと背が震える。
「ひぁっ」
震えたチヨコの声は心地よかった。もっと聴きたくなって、自分ならばどこが触られたいだろうかと考えんがら手を動かした。ぷっくりとふくれあがった乳輪をなめあげ、尻を揉むとさらに声はあがる。ハアハアと喘ぐ呼吸音にどうしようもなく興奮する自分がいた。
チヨコは私の耳の付け根に顔を埋めて耐えているようだった。威嚇するような荒い息遣いが私の耳にあたる。しめったその息遣いにぞくぞくする。チヨコの薄い体毛をかきわけて秘部をなでる。はじめて触れたそこはすでに湿っていた。指をさしこめば、ぶちゅりと体液がこぼれ私の手をぬらした。そのまままだやわらかいクリトリスをはじく。チヨコの腰がはね、私の腹に腰骨があたった。膣内の指を引き抜き、私は尻尾をチヨコにあてがう。まだ指一本分しか入らないチヨコに入るはずのない太さがある。それでもジャガーやイヌの陰茎よりは細いはず。くすぐったいのだろう、尻尾が擦れるたびにチヨコは声をあげた。尻尾の先が濡れていることを確認して、乳房や腰を愛撫する。チヨコが耳をパクリとくわえたとき、ざらついた私の舌がチヨコのワキにさわった。赤くなった皮膚からじんわりとにじみ出る血。
チヨコは上から真っ赤な目で私を睨むと言った。
「せんせいのうそつき」

ショーツの上から私を撫でるチヨコの指は冷たいままだ。そのひんやりとした指がなんともいえずに、私はうめいた。
「先生も、濡れてる」
くすくすとチヨコは言い、ショーツをずらして直接触れようとする。私はいまだにチヨコを撫で続けていた尾を挿入する。
「んあっ!」
お返しとばかりに、チヨコの指が二本も一度に私をおかした。きもちい。曲げられた指で広げられていく。
「チ、ヨコ…いたい・・・」
「うそ。先生いつもひとりでしてたでしょう?それに・・・私がしめると、先生もしまるの」
言葉と共に尾をきゅうっとしめつけられる。空気のかたまりがのどに詰まったようにくるしい。チヨコは余裕たっぷりに私を見下ろす。
「ネコってサディスティックなんだもの」
にんまりと笑った顔はネコそのものだ。チヨコの指の動きはどんどん激しくなり、乳首をぎゅうっと掴まれて私はイった。おなかに乗ったチヨコが少し重い。チヨコの中から抜けてしまっていた尾を掴まれて悲鳴をあげる。達したすぐ後に尾をもまれるのはキツすぎる。
「あ!やめっ やあ!」
「せんせ、しっぽきもちいい?」
私はコクコクと首を上下する。
きもちいい。
きもちいいから、しっぽはいれないで。



翌週サバトラがチヨコを迎えに来た。黒猫のように見えるチヨコを抱くサバトラがむかつく。まるで恋人同士のように見えるが、チヨコはやっぱりぼうっとしていた。ざまあみろ。
ネコは子供っぽいからチヨコとはもう会えないだろう。










本当はチヨコとは離れたくなかった。だけれどこの先ずっとチヨコを養えるような余裕は私にはなかった。
荷物は何もなく、置いていく物はチヨコ専用のイスだけだ。座面の広いイスを私は何につかえるだろうか。
「チヨコ。それに可愛がってもらうんだぞ」
「チョコはぼくが大切に幸せにしますよ、先生!」
うるさいサバトラを押しのけてチヨコに手をのばす。その手をチヨコは絡めとり、私の鼻にそのまま唇をよせてささやく。
「せんせいのうそつき」
そうだとも。私はうなずく。
私もチヨコも笑ってホホにキスをした。サバトラだけが訳がわからないという表情をしている。
私はチヨコが不幸になればいいと思っている。そうして捨てられて、ボロボロにされて、また私と暮らすような目にあえばいいと思っている。だけどこのサバトラはバカそうだから、私の願いは叶いそうにない。


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