チェンジ・ザ・ワールド☆

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streetpoint

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 ちょっとだけ、キミに申し訳ないと思っている。だって僕は数ヶ月前までキミの担任で、年齢も離れていて、おじさんと呼ばれてもおかしくないから。キミは若くて可愛くて、そんな僕達は周囲から見たら一体どんな風に映るんだろう。

 だけどごめんね。こんなに人を好きだと、愛しいと思ったのは初めてなんだ。だから、もっと若くて君にお似合いの男がいたって僕は放してなんかあげないよ。キミがいない人生なんて考えられないから。



 トントンと台所で料理をするキミの後ろ姿をネコと一緒に見ていたら、どうしても抱き締めたくなってしまった。膝の上で喉を鳴らすネコを下し、ゆっくりとキミに近づいて後ろから抱き締める。


「わっ!? もう、危ないですよ!」

「ごめんね」


 それでも僕はキミから離れようとはしない。キミもそれを分かっているから、握っていた包丁を置いて僕の腕にそっと自分の手を重ねる。それに気を良くした僕は、キミの体をこちらへ向き直らせると、視線を合わせて微笑んだ。


「ーーーキス、してもいい?」


 そう尋ねると、キミは恥ずかしそうに僕から視線を逸らして俯く。無言の肯定。

 いちいち聞かなくてもいいって分かっているけど、キミのその顔が見たいからわざと聞いてしまう。

 少しずつお互いの顔が近づく。吐息が触れ合う程、唇までの距離が接近した瞬間だった。


 ピンポーン、ピンポーン


 家のインターホンの音に、キミは驚く程の早さで反応して僕から逃れると玄関へ走ってしまった。

 あまりの間の悪さに苦笑する。


「……まあ、いいか」


 キスはいつでも出来るから。




 END




=あとがき=

どうも、お読み下さってありがとうございます!
これも随分昔に書いたヤツです。
この後、「先生は大人ですから、こんなこともしちゃうんです。えっへん」
とか言ってると思います。




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